写真撮影  原 富士雄
マチレスWD−G3L  (MATCHLESS WD−G3L)
1941年製 350cc

20世紀初頭から高性能なバイクメーカーとして名を馳せたマチレスが名車G3クラブマンをベースにして開発した軍用車。
戦前としてはまだ珍しいテレスコピックフロントフォークを装着し、高性能なOHVエンジンを搭載、
当時の軍用車の中では抜群の性能を発揮しました。
戦後,民生仕様として、G3LSと名前を変えて発売され、大人気となります。
軍用の特徴としては、つや消しオリーブドラブの塗色をはじめ、無骨なライトステー、鉄板をプレスしただけの左右レバー
灯火管制用のライトカバー、リヤキャリアとサイドバッグ、つや消しの排気系、
フロントフェンダー上にナンバープレート用の「風切」が無い、
キックアームの根本に走行中じゃまにならぬように少し引いた位置で固定できる金具が付く、などの他、
ステップにゴムが無い、キックアームにもゴムが無い、ハンドルグリップの代わりにキャンバスが巻いてある
と言うヘビーデューティーな違いがあります。
この車両は、普段の使用に耐えるように、これらラバーパーツは装着してあります。
そして本来、スピードメータは夜間照明無しのマグネット式のはずなのですが、
贅沢なことに照明付きのクロノメトリック式のメーターが付いています。(バルブは入っていませんが)
この写真は1990年にRIDERS CULB誌に紹介されたときのもので、
手元にこれ以上の写真がないので、無断で使わせていただきました。ごめんなさい。
撮影はF1レースの写真で有名な原富士雄氏です。

さて、このマチレスは平成2年の暮れに整備のために大阪のOモータースに入庫しました。
しかし部品が無いという理由で19年近く放置され、平成21年の8月に我が家に戻ってきました。
その間なんの作業もされていませんでしたが、
屋内保管であった事が幸いしてオイルと鉄粉まみれになっただけで済みました。

一月ほどの作業の後、無事に復活しました。

その作業の様子はこちら。





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