M1078 LMTV
 (Trumpeter No.01004)
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デカいタイヤとそのすき間から覗くメカニカルコンポーネンツがエンジニア目線からは魅力的に見えるトラックは大好物です。 AFVとしては一見弱そうな後方支援車両はあんまりキットに恵まれませんがさすがトランペッターFMTVの一つM1078がラインナップされているので製作してみました。

ネタが地味でトランペッター製、国内価格も高めとあまり話題に上がらない本キットですが個人的には細部までよく作りこまれており精度も高く、価格面はさて置きかなりアタリキットだと思っています。 なので余計なことはせず製作はほぼストレート。 リアサスのアームに取り付け位置がおかしい点があったのでその点のみ修正しています。

本作では塗装に力を入れてみました。 まず基本のNATO迷彩ですが米軍の場合パターンの境界に縁取りの様な線が見える点が前から気になっていましたが、どこの作例でもここまで再現をしたものに出会った事がありません。 形状や仕様などうるさく考証されている場合はありますが現用車両で塗装について考証している事例は稀ではないでしょうか。 色々試した結果、先に境界線の濃い目の塗料を吹いた後両側から基本色の細吹きで寄せて境界を僅かに残す方法で決着しました。 出来上がってみるとほとんど目立ちませんが違いを分かって戴けるでしょうか。 ウェザリングについても油彩やピグメントといったマテリアルは従来と同じものを使っていますが、塗装については単に汚すのではなく塗料や材料の劣化、質感の変化を意識して実車写真に見られる汚れなど実在感をトレースする様に考え方を変えて取り組んでみました。 ゴムタイヤや無塗装のプラスチックなど素材が質感表現について自分の中では幾つか発見がありいい経験になりました。

実際は拘りに拘った99式戦車の製作を終えて息抜きとして製作していたものですが、思わぬ収穫がたくさんあり得した気分になれる作品となりました。

(製作 2011年)
M1078-1

M1078-2

M1078-3

M1078-4

M1078-5

M1078-6

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