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はぁ、その、まぁ、そりゃ、よござんしたわね。
って、いやぁ、まるっきり、他人事でございましたねえ(笑)。
そりゃ、美男美女の話だから、てめぇには関係ないだろうって?
えぇ、そう言われちゃあ みもふたもないんですが・・・・(笑)。
でも、正しく楽しい映画のあり方というのは、そうじゃないと思うんですよ(力説)。
観ている自身とかけ離れているようなヒロイン(もしくはヒーロー)にもなりきって、喜んだり悲しんだりできないとねぇ。
「他人事」は、私が、そーゆー恋愛がどーしたこーしたから遠く離れた生活をしていることに由来するものなのかしら、とも思ったりもしたりしたんですが、いや、たとえ実生活がそうであっても、ここ1年を振り返ってみても、涙涙した恋愛映画だってちゃんとあったもん。
そうだわ、断じて、私のせいじゃありません!!
2000年、私を一番嫌悪させた『オール アバウト マイ マザー』で唯一の魅力は、あの可愛い尼さん。
視線が吸い寄せられるほど わたし好み!
当然、彼女が出るんだから、この作品、そりゃあ、ずっと楽しみにしておりました。
が・・・・。
冒頭から、まずい。超まずい。
彼女の子どもの頃の話はまだ許せるとして、なんで肝心のだんなとの結婚生活のあれこれをあんなに軽い扱いにしてその後の話を展開するんだ????
「あれこれ」をきっちり描くことではじめて、観てる側が彼女に感情移入できるんじゃないかと思うんだけど、あれじゃあねぇ・・・(呆)。
結局は、だんなの浮気を目撃して飛び出した、じゃないですか(笑)。
ま、それも、飛び出す立派な理由だけどね。
で、その後は、戻れ戻らない、別れる別れない、の、まぁ、痴話げんかでございましょう?
勝手にしてちょうだいな、ですわねぇ。
思いっきりコメディー!!にしてくれるのならまだしも、なーーんか中途半端だしねぇ。
んー、でも、ことの本質はそういうとこにあるんじゃないんだな。
なんで、この映画が私にとって、他人事なんかというと、「女性の自立」と「恋愛」とか「結婚」は対立するものである、というとんでもなくステレオタイプな考え方が脈々と流れているからでありましょう。
ここで申します「自立」というやつもクワセモノでして、意味は「経済的自立」(仕事での成功という意味も含みます)というものに限定されておりまして、ほぼまちがいなく「女性の」とか「子どもの」という言葉とセットで使われるものなのでございます(「男性の自立」なんであんまり使いませんものね)。ほんと、失礼しちゃうわねぇ、ぷんすかぷん。
・・・と、話が少しわき道にそれそうなので、軌道修正。
そうそう、お話は、女の仕事と恋愛は両立できるか、ですわ。
・・・・んなの、できてあたりまえじゃん。
なんで、恋か仕事か、とか、結婚か仕事か、という、「さぁ、どっち?」的な思考になっちゃうんでしょうねぇ。
いや、確かに、現実には、そういうシーンもあるかもしれません。
いや、「しれない」ではなくて、確かに、「ある」のです。
でも、それは、個別具体的な生活の中にとっても生々しく存在するものであって、十把一からげに「仕事か恋か」さぁ、どっち?なんて代物では、決してないはずなのですよね。
その個別具体的な生々しさを、あの冒頭でサラッサラッサラッとすませておいて、あーだこーだされても、観ているほうには何も響くものがない。
ま、痛くも痒くもないってわけですな。
こーゆーのって、ほーんと、つまんないですよねぇ。
なんで、わざわざ映画にしたの?と心底、尋ねてみたくなっちゃう。
ちょっと前にも、こんな気分、味わったなぁ、と思って、思い返してみたら、『コヨーテ アグリー』。そういえば、これも、新聞で読んだ紹介文章に「女性の自立」の文字が踊ってましたわー。けけけけ(笑)。
そうそう、唯一の救いは、音楽ですね。
カエターノ・ヴィローゾほど艶っぽい声じゃなかったですが、だんな役のにーちゃんの歌声(吹き替え?)なかなかよかったです。
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