1999/01 |
霞が関の年末行事に、官庁詣でがあります。陳情合戦ともいいますが、予算獲得に地方自治体が農林水産省とか建設省など各省庁を回るのです。道路を造る、橋を架ける、学校を建てるとかで国の補助金を少しでも多く獲得することが首長や政治家の手腕のように言われていました。
ところが、最近はその様子が少し変わってきたそうです。それは、同じ陳情でも「なんとか(担当者の機嫌をこわさずに)わが市(町)にくる事業を来ないようにしてもらえないか」というもの。早く言えば、事業が来るということは、国の補助金は出るが自分のところも出費はしなければならない、しかし、財政難でその金が都合できないからということなのです。「地域から問う公共事業 虚像累々」(河北新報社)によると、そうした公共事業を受けたがために経常収支比率が95.9%、起債制限比率が15.0%という危険区域に入った山形県長井市の例が上げられています。国や県のいいなりに事業をしていて、このような結果に陥ったと財政担当者や市長の嘆きが聞こえてきます。
起債制限比率が20%を超えそうで、全国で一、二を争う岡山県の財政難も、前知事長野によれば「国のいうとおり事業をしてきたのだ、責任は国にある」そうです。責任が国にあったとしても、その国も巨額の財政赤字に苦しんでいることはご存じのとおりです。結局、国に助けてもらえるという期待は持てない、というのが現実でしょう。
国や県にはっきりノーということが、地方自治の第一歩です。これができる安宅敬祐市長の真価が、三期目でも発揮されることを期待します。
99/01/05 岡山市議会議員 羽場頼三郎
12月12日、はばたく会の幹事会で、市長選での安宅敬祐さん、県議選での姫井由美子さん(岡山市1区)、森本徹磨さん(岡山市2区)の推薦が正式に決まりました。