1998/12 |
最近、公共事業についての議論が巻き起こっています。先月には民主党や市民団体の主催で講演会なども開かれました。
不況対策の意味でどんどんやるべきだという意見もありますが、一方で土建国家と言われるように、国土を傷めるだけに終わる可能性だってあります。現に、多額の投資をして工事をしながら、使われない港湾や建物、役に立たない道路やダムが週刊誌のグラビアで紹介されたりしています。また、公共工事の価格が高めだという指摘もあり、2〜3割は高いというのが業界の常識だそうです。
財政の健全化をまず考える必要があるこれからの地方自治体は、手を着けるべき工事の選択と入札などによる工事価格の適正化を図らないといけないでしょう。その意味では、操車場跡地の公園のように立ち止まることも大切です。今、サッカースタジアムよりもごみの施設の方が市民の生活にとって必要性が高いと言えます。そのごみ施設であり、入札の結果が注目された東部クリーンセンターは、高いと言われる公共工事の常識を破って70億円以上の経費が節減されました。市民から要望の特に強い下水道の普及が飛躍的に進んだ(37%から51%へ)のも、それを公約に掲げた安宅市長の実績です。こうしたメリハリの効いた事業選択と財政運営が安宅市政の特色というべきでしょう。
公共事業が問題なのは、それで甘い汁を吸おうという政治家や企業が存在するからです。それを許さない安宅市長に風当たりが強いのは、ある意味では当然でしょう。締めつけや誘惑に負けない市政を続けてもらいたいものです。
98/12/05 岡山市議会議員 羽場頼三郎
羽場頼三郎の2期8年
◎次の世代に健康な環境を◎
☆ごみのリサイクル型5種分別を実現
それまでの岡山市のごみ行政は、ごみを粗大・可燃・不燃として集めるだけで、ごみの中から資源として再利用するものを分別するというものではありませんでした。市ができないことを市民がやって行政を変えるきっかけをつくろうと、リサイクル市民の会を結成し、びんと缶の回収を90年から始めました。多いときは4tを超えた月もあり、カレットでは市全体の半分を超えた時もありました。約4年で市が新しい分別回収をスタートさせ、それが全市におよんだ96年3月に市民の会の回収を終えました。新しい方式では再利用可能なものを「資源物」と位置づけ、ガラスも色別にするなど実際には11種に分別して、リサイクルを前提とした収集に換えようという主張を実現しました。
◎誰もが大切にされる社会づくりを◎
☆体育館へ車椅子が入れるようにスロープ設置をさせた
直接のきっかけは車椅子の方から、投票所が体育館の場合に段差があって入りにくいという訴えを聞いたことでした。学校も社会の中の施設であり、車椅子の方も自由に入ることができて当たり前。早速、設計の段階で通路を確保することを約束させました。そののちに現地を見た際、体育館の入口には段差を無くしても、道路から玄関まで段差があることを発見して、改善を指摘しました。
◎開かれた市政の推進役として◎
☆入札制度を改善し、ごみ焼却場新設で70億円の費用節減につなげた
総務委員をしているときから、入札制度は改善をするよう努力してきました。特に、西大寺の東部クリーンセンターの工事では、事前に談合のうわさが飛び交い、市の信用失墜になりかねないという心配から、市長に直接申し入れをしました。市長も当然の事として公平な競争入札を実施した結果、当初の予定よりもはるかに安く落札して、70億円以上の経費節減になりました。