野菜を一年中食べられることは良いことか
私の事務所に猫の額ほどの空き地があります。そこに、野菜の苗を植えました。もう少しすると、キュウリやトマトが食べられると毎日楽しみにしています。でも、わが家の毎日の食卓にはキュウリがでます。トマトも食べています。スーパーには野菜が一年中売られているからです。
自分で野菜を育てて分かったのですが、手入れというか栽培のノウハウはそれぞれの品種で違います。土作り、種まき、植え付け、追い肥、収穫の時期が何時なのか、本を読んだだけでは分かりません。こんなややこしいことを農家の方がやっていることを思うと、感心するだけでなく、驚異ですらあります。
ここから学んだことがあります。農業、百姓のノウハウは半端ではない。それを、私たちの先祖は親から子に受け継いできました。でも、私は受け継いでいません。食という基本的な生活の部分を、自分の力ではまかなえなくなっています。これでいいのだろうか。また、農薬や化学肥料の利用が常識化している現在、その被害や汚染が意識はされても、くい止められることは不可能に近くなっています。本当に地球は大丈夫なのだろうか。もっといえば、日本の農業に未来はあるのだろうか。考えだすと眠れなくなります。
そういえば、有吉佐和子さんの農業問題を扱った「複合汚染」という小説に、市川房枝さんを応援する青年グループのリーダーとして菅 直人さんが登場していました。土や水や農業のことを考えると、日本のこれから、政治の改革に思いがどうしても行ってしまいます。今行動しなければ、後悔を必ずするような気がしてなりません。
98/05/05 市議会議員 羽場頼三郎
「森林交付税」という言葉はちょっと聞き慣れない言葉ですが、本宮町長の中山さんが提唱している、新しい交付税措置です。つまり、全国民のために存在している森林に対して、その保全のための税金を公平に使おうという提案です。新しい税金をイメージしてはいけないそうです。
森林は@二酸化炭素を吸収して酸素を発生する、A水を供給する、B野性動物などの遺伝資源を保つ、C土砂崩壊や流出を防ぐ、D保健や健康を維持する場所となる、E木材や林産物を供給する、などの機能を持ちます。
@からDまでを金額に換算してみると、約3兆9200億円という試算(平成3年度)もあります。
集められた国税を人口の多いところにのみ使えば、森林の破壊が進んでしまうのが現実です。森林は全国土の47%ですが、そこには人口の4%しか住んでいないからです。
あらためて、森林の大切さと国の政策の関係について考えさせられました。
市民リポートをご近所や友人に配ってくださる方を募集したところ、先月末までに10人になりました。これで読んでいただける方が五百人も増えた勘定になります。
毎月発行のつど、原則として羽場本人がお宅まで届けます。その際に、市政の話などさせていただいたり、ご意見ご要望をお聞きするつもりです。お問い合わせ↓265-0651
著者の石川さんを国立に訪ねる
私が「健寿会問題」を取り上げる際に、「入居者のことをまず一番に考えるべきだ」という示唆を与えてくれたのは、一冊の本です。『こんな特養なら私も入りたい』が、それです。著者が全国の特養を訪れ、話を聞いたり雰囲気を感じたり、自分の目で見て判断をした貴重なルポルタージュです。親切に説明を受けても、趣味が合わなければ☆印は一つとか、施設の細かいところが見ることが出来なくても雰囲気で☆が三つだったりするユニークな本です。
著者の石川奈津子さんは東京の国立市にお住まいで、かつて特養に勤めていたこともあり、作家として開業したばかり。普通の元気なおばさんという感じの方で、実は年も私とほぼ同年齢。話をしていると共通の友人が出てきたりで、楽しい時間を過ごしました。
「この本が売れないと次の本が出版できない。知人に紹介して」との手紙がきました。良ければ、買ってあげてください。羽場事務所にも置いてあります。