2012年1月 218号 | 羽場頼三郎 |
全ての国民で東北の復興を支えたい | 市民のための議会改革が進む |
ふれあい収集の拡大実施 | 今年の甘夏は甘いようです |
幼・保の一元化は必要 |
震災のがれき処理は前向きに
全ての国民で東北の復興を支えたい原発を近い将来、廃止の方向へ持っていくこと。これが年頭の誓いです。私は長年、反原発、脱原発の信念を持ちながら、昨年の東日本大震災で発生した原発の事故を防げなかったことは、悔やんでも悔やみきれない思いです。原発の危険性を感じながら、運動が足りなかったわけですから、政治家としても力不足としか言いようがありません。
脱原発を実現するためには、まずもったいないエネルギーの使い方をしないことです。節電は隠れた発電所ともいわれます。同時に自然エネルギーの利用促進が不可欠です。ソーラー発電はもう二十年前から取り組んでいますが、まだ充分とはいえません。
さて、脱原発とは別に、大震災によって発生した「がれき」の処理が急がれていますがまったく進んでいません。がれきの放射能汚染が心配だとして、全国の自治体が受け入れを事実上拒否しているからです。佐賀県武雄市の樋渡市長がその受け入れを提案しようとしましたが、市の内外からの反対によって断念をしたことが報道されていました。放射能汚染の心配は分からないでもないのですが、がれきがそのままだと東北の復興はできません。がれきを検査しその数値が危険性のないと確認されたら、その処理を受け入れることをためらうべきではないと思います。そうでないと、いつまで経っても復興作業は始まりません。ここは冷静な判断を下すべきでしょう。
また、東北産の製品・商品を買わない動きがあるのは残念です。私が震災直後に訪問した福島県の白川町ではすでに農作物に風評被害が出始めていて、住民の方が生活の不安をもらしておられました。子供などを放射能の危険から遠ざけるべきは当然ですが、私たちが東北産のものをむしろ積極的に食べるべきではないか、などと考えています。
市民リポートを今年もどうぞよろしくお願いします。2012年1月18日 岡山市議会議員 羽場頼三郎
ふれあい収集の拡大実施 〜個人質問で当局が明らかにする〜
これまで岡山市のふれあい収集の拡大は、代表質問などとりあげてきましたが、今回はとどめの個人質問となりました。全市域への拡大と、実施時期について当局の姿勢と準備を聞いたところ、つぎのような答弁が帰ってきました。「住民の要望も強く、必要性についてはよく認識をしているので、新年度の早い時期に制度を拡大した上でスタートさせます。」とのことです。
高齢者や障がい者の家庭に取っては朗報ではないかと思いますが、実際に使いやすい制度になるかなどまだつめの作業が必要です。
委員会の決定を逆転 幼・保の一元化は必要
議会最終日は緊張します。シナリオどおりにいかないものということを何度も経験しています。しかし11月議会では、私の方から陳情の採択をめぐってどんでん返しをはかりました。「保育園と幼稚園の一体化など、政府が進めている保育新システムに反対する」という趣旨の陳情が出ていて、これを継続審査にすることで話を決めていたはずだったのですが、管轄の保健福祉委員会で採択になってしまいました。想定外の事態です。
委員会の構成は8人です。政隆会3と共産党1が賛同して採択派が4となり、明政クラブ、公明党、新風会の継続主張が3にとどまったためです。市民ネットの鬼木のぞみさんが委員長のため裁決に加わらないことでこうした結果になりました。
私は、以前から、保育園と幼稚園は同じにしなくてはと思っています。そのほうが子供の為になるという意見です。このままだと、委員会が通れば本会議でも可決というのがよくあるパターンです。議会の意思が幼保一体に後ろ向きと決められるのは困ると思い、本会議では否決するように各会派に働きかけました。その結果、反対が明政クラブ5(1名欠席)、新風会8、公明党7(議長を除く)、市民ネット7、無所属の熊代昭彦氏の合計28となりこの陳情は反対多数(賛成少数)で否決されました。やれやれと胸をなでおろしたところです。
市民のための議会改革が進む インターネット中継や議会報告会
代表質問が年2回になり、9月、3月になることはお伝えしましたが、その議会での個人質問の時間が二十分になってしまいました。もちろん試行ですので、評価によっては元にもどる可能性は残されていますが、このまま定着してしまえば、議員の質問権の制限になります 。
一方で、一問一答方式も取ることが出来るようになりました。これは、他の議会でも採用されているやり方ですが、質問に対して当局の答弁が直ちに得られることから、分かりやすい議論になることが期待されています。
私自身でいえば、これまでのやり方が身についていますので、すぐにはやろうと思っていません。そこが選択性のいいところです。この方式を取る場合には、当局側の「反問権」も認めることになりそうです。これもやはり議論がすれ違いにならないため、各地で行われています。質問する議員の考えを確かめるなど、問題の所在を明らかにするために有効といわれています。
さらに、本会議のインターネット中継も実現が決まっています。委員会については少し時間がかかるようですが、これも遠い将来ではなく実現する運びです。また議員の表決の態度を「市議会だより」に載せることも、ほぼ決まりです。
さらに、市議会主催の議会報告会も検討されています。これらは議会改革の一環として提案されています。議員の定数や報酬だけが「議会改革」の中身ではないという私の主張とも、一致する方向です。私に言わせれば、質問時間が少なくなるなど一部に賛成しかねる点もありますが、おおむね前向きな方向であり、議会の努力を市民の皆様に認めていただけるのではないでしょうか。
今年の甘夏は甘いようです
「水俣で公害に苦しむ方々の支援を」と始めた岡山での「甘夏の共同購入」ですが、今年で20年になるはずです。漁業などで正業を立てていた方やその家族にとって、水銀に汚染された海に追い出されるような形で蜜柑栽培を始められ、その販売先を確保しようと全国で取り組んで来ました。
おいしく安全な甘夏が「水俣産」というだけで売れなかった時代が過去のことかと思ったら、現在でも変わらない現象が起きています。他でもありません、原発事故に放射能汚染で苦しんでいる東北のいわゆる「風評被害」です。東北産の農産物、水揚げされた魚介類など、それが売れなければ、死ねと言うことになります。これにも心が痛みます。
今年の甘夏・しらぬいの価格
甘夏 10kg入り2700円
しらぬい(デコポン) 6kg入り3500円
受付・販売 2月4日(土)
羽場⇒090-1018-1274まで
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