2010年10月 211号 羽場頼三郎

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今井正章筆
所有者不明の場合は製造者に責任を 児童虐待をなくすために
東岡山のミニボートピア計画に「断」 来年の選挙日程が決まる 4月10日投票

廃棄自動車の処理費用

所有者不明の場合は製造者に責任を

 今年の決算委員会では二回目の委員長をつとめています。委員会では、委員長でも副委員長などに立場を変わってもらい質問ができます。歳入について財政局に対し、放置自動車を整理した際にもらえる寄付金はどうなっているのか、と聞きました。

 この寄付金は少し特殊なもので、かつて放置自動車が各地に多く見られ、処理が自治体の負担になっていたため、自動車メーカーが作った団体から寄付金をもらえる仕組みができていました。メーカーが製造責任を正面から認めたくないためダミーをつくり、そこから自治体の処理費用を寄付の形で負担することになったといわれています。

 私がこの制度を見つけ、市にそれを利用することを提案しました。少しでも税金の節約につながると思ったからです。以来、市有地などに放置されていた廃自動車を処分した際にはその団体に請求(形の上では要請)して寄付を受けていました。これが継続されているかどうか確かめるための質問です。

 私の質問を受けて当局が調べたところ、二一年度にはゼロでした。自動車を鉄として売ったほうが高いため敢えて寄付を要請していないという理由でした。鉄の値段が上がった二〇年頃からの傾向だそうです。では、鉄が暴落したときには前に戻すのか聞いたのですが、今年の一二月にはこの制度がなくなるそうです。

 自動車の処分費用は、本来所有者が負担をすべきですが、それが不明なときは製造したことにより利益を受けているメーカーが責任を持つべきだと考えています。この制度が無くなった事により、そこがあいまいにならなければ良いのですが。

2010年10月27日  岡山市議会議員 羽場頼三郎


本会議で委員会の「継続審査」を逆転
住民の不安を議会がみごとに解消

東岡山のミニボートピア計画に「断」

 市内中区の神下地区で問題となっていた場外舟券売り場の計画は、九月の議会で結論が出ました。計画断念に追い込まれた経過が、岡山日日新聞に「電撃作戦でボートピアつぶれる」と一面で報じられましたが、それをお読みでない方のために、少し詳しくご報告します。

 六月に、設置を希望する企業から市に許可申請が出ました。地元の町内が賛成決定をしたということでしたが、八月に入り、地元や周辺から反対の陳情が市長と市議会に出され、どうなるかが注目されました。

 このボートピアとは、場外舟券売り場のことで、これまでも市内の各地、千日前、駅前、御津などに計画されてはつぶれてきました。地元の反対が強くて途中でストップが掛かりました。今回は、地元の町内会長が賛成したと言われています。しかし、その町内会(一六〇世帯)の総会はわずか六人で開かれています。形だけの同意と思われます。

 このボートピアの設置許可は、国土交通大臣が出します。許可するには三つの条件があり、そのすべてが満たされなければなりません。(1)地元が賛成していること、(2)議会が反対していないこと、(3)市長が同意することの三つです。「地元の賛成」とは、原則は地元町内会の賛成です。これには広く連合町内会の場合もあるそうです。議会が反対していない、とは「賛成陳情を採択する」または「反対陳情などを否決する」かです。

 九月議会には、およそ一万五千人の署名とともに反対陳情が出され、建設委員会での審査が行われました。羽場頼三郎と新風会、政隆会、共産党の委員が採択を主張し、公明党の二名、ゆうあいクラブと新生会が継続審査を主張し、同数になりました。ゆうあいクラブの委員長が継続審査にして、いったんは継続と決まりました。しかし、「議会が反対していない」には継続審査などで保留にしている場合も含むそうですから、反対住民の不安は残りました。そこで、委員会の決定をくつがえすことを思いつき、水面下で調整したところ、本会議では継続審査が否定される見込みとなり、実行に移しました。通常は委員会で決まれば「簡易採決」といって、議長が「ご異議ありませんか。異議なしと認めます」といって、起立や挙手などはなされないのですが、一人でも採決を求めればそれができないのがルールです。

 羽場頼三郎と竹永議員(共産党)が採決を求めたので、本会議で継続審査の可否について決を採ったところ、二十九対二一で委員会への差し戻しとなりました。本会議休憩中に開かれた建設委員会では、全員一致で陳情採択となり、本会議ではこれが簡易採決で通りました。この結果、ボートピア計画は事実上つぶれ、地元の不安はなくなりました。私の記憶では、委員会の決定が本会議でひっくり返ったのは三度目です。


児童虐待をなくすために 市がなにをなすべきか徹底議論

 九月議会も個人質問に立ちました。これで通産六九回目になるはずです。今回は、児童虐待、校庭緑化、制服、監査についての質問でしたが、特に児童虐待の防止については道筋を付けたいと思っていました。左の記事にあるように、公明党の則武議員も同じテーマで質問されたので、議論が深まりました。

 私に言わせれば、再々質問がミソでした。記事によれば市長が進んで答弁したように取られるかもしれませんが、担当局長の再質問に対する答弁が同じことの繰り返しでいわゆる「お役人答弁」でしたので、最後に「できれば市長の答弁を」と水を向けたのが幸いしました。事実、担当局長も手を挙げていたので、何も言わなければあそこまで踏み込んだ答弁は得られなかったと思います。ここは、その場の空気を読んだ市長にも拍手を送りたい気分でした。



来年の選挙日程が決まる 4月1日告示で10日投票

 2011年度から、岡山市議員議会の選挙が大きく変わることは、前回お知らせしたとおりです。岡山市が政令市に移行したためで、選挙区が全市1区から区ごとになります。羽場頼三郎でいえば、現在の住所である南区が選挙区になり、南区に住所のある有権者しか投票できません。これまでは岡山市全域の方から支持していただいていたわけですから、南区以外の方が羽場頼三郎へ一票を入れたいと思えば、南区在住の方に託するしかありません。

 選挙日程が決まりました。4月1日告示で、4月10日が投票日です。県議会議員の選挙と同時に行われます。

 定数も変わり、南区は13名です。

南区の学区と町名
【福浜】
新福・福富東・福富中・福富西・福成・浜野・豊浜町・富浜町 【平福】州崎・三浜町・平福・福島・海岸通・福浜町・福浜西町 【福島】若葉町・千鳥町・並木町・立川町・市場・築港栄町・築港元町 【南輝】あけぼの町・松浜町・築港新町・築港緑町・築港ひかり町・南輝 【浦安】浦安本町・浦安南町・浦安西町 【芳泉】福田・泉田・当新田・豊成 【芳田】新保 【芳明】万倍・米倉・下中野・西市 【妹尾】妹尾・箕島 【福田】古新田・大福・妹尾崎・山田 【東畦】東畦【興除】中畦・内尾【曽根】曽根・西畦 【藤田】藤田 【甲浦】郡・宮浦・北浦・飽浦 【小串】小串・阿津 【灘崎】川張・西高崎・迫川・奥迫川・西紅陽台・西七区・北七区・宗津・植松・片岡・彦崎


2010年10月 211号 羽場頼三郎

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