2006年11月 187号 羽場頼三郎

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羽場頼三郎 市民リポート
自立支援法で自立できない障害者のために 用途地域変更の難しさ
来年四月に市議会議員の選挙があります 市議会議員として羽場頼三郎は何をしてきたのか(1)


これがまさに市民の感覚の行政運営だ
あえて上限を引き上げる独自の救済策


自立支援法で自立できない障害者のために

前の号で、「行政の姿勢を市民の立場で」と書きましたが、今回は「よくぞ市民の立場で」と言います。市は今月1日、福祉の街岡山といえるような施策を公表したからです。

障害者自立支援法の実施に伴い、障害者の負担が重くなった問題で、岡山市独自の支給基準を設定してサービスの上限額を引き上げました。これにより、重度の障害を持つ人が地域で暮らすことが続けられます。 

これは英断です。これまでは「国が応能負担から応益負担にしたので、たとえ重度の障害者であっても自己負担はやむをえない」と当局は言ってきましたので、少々のことでは方針を変えないのでは、と正直思っていました。しかし、その見込みは良い方向に外れました。市がちゃんと調査し、実態として生活が成り立たない人を救済する措置を取ったことは、行政の本来の仕事からすれば当然かもしれませんが、昨今のきびしい経済情勢からすれば賞賛に値することです。ここは率直に担当者の努力と決断に敬意を表したいと思います。

「行革は進めても福祉の水準は落とさない」このように、市長は公約をしていると理解しています。その通りにすべてがなれば、と期待していますが、どうでしょう。自治体というのは、住民本位であり、視線はあくまでも住民と同じであるべきです。今回の決定については、まさに市民の視線だったと評価したいと思います。

2006年11月13日  岡山市議会議員 羽場頼三郎


参考記事:2006年11月3日(金) 山陽新聞朝刊 岡山市民版

市独自、上限額引き上げ

 
自立支援法対応 障害者負担軽減へ


 障害者自立支援法の本格施行(十月)に伴い、ホームヘルプなど福祉サービスを受ける障害者の負担が重くなっている問題で、岡山市は二日、十一月から独自の支給基準を設け、サービスの上限額を引き上げると発表した。

 市は、障害程度区分やサービスの種類ごとに国が示した国庫負担基準額に基づき、自己負担がおおむね一割となるサービスの支給上限を設定。十月以降、障害程度が最も重い区分6の場合、月四十五万五千円を上限としていた。

 上限を超えた利用分ば全額自己負担となり、一部の障害者の負担が月額数十万円増加。このため、市に改善を求める声が上がっていた。

 市の独自基準では、区分6の場合の上限額は月六十二万六千五百円。さらに、新基準の上限を超えるサービスが必要な障害者には、経過措置として二〇〇八年三月末まで上限額超過分の利用も認める。

 市によると、上限を超えてサービスを受けていたのは区分6を中心に二十五人。独自基準創設に伴い、年間五千万円の資金が必要になると試算しており、不足分は補正予算などで対応する。

 県内では倉敷市が十月から区分6の障害者を対象に上限額を五十九万五千九百円にしている例などがある。市障害福祉課は「現在の国庫負担基準では生計が成り立たないケースが出るため、上限額の引き上げは必要と判断した」としている。(新居田崇)


来年四月に市議会議員の選挙があります
15日告示、22日が投票 多数激戦の模様です

来年の地方自治体選挙の日程が決まりました。市議会は4月15日 (日)が告示で22日が投票日です、なお、県議会は3月30日告示で4月8日投票。岡山市は、前回と較べて御津、灘崎、瀬戸が加わり人口が増え、面積が大きくなりましたが、市議会議員の定数は変わりません。事実上の定数減です。

現在53人の議員がいますが、引退や県議選に出るため不出馬の人が9人で、残り44人が再出馬の意向です。これに対して、新人が22人挑戦をする模様で、66人で争う多数激戦になりそうです。

新人といっても、組織で出る四人と有力無所属の二人は後継者として出るので、当選はほぼ確実です。さらに、地盤や前回選挙、補選の実績から見て有力と思われる十人前後の方がいますので、現職安泰とはまったくならない状況です。

民主党は田原清正、近藤昭、羽場頼三郎の現職3人に加えて、酒井かずお、長井孝介の新人2人を公認、さらに新人の井本文博の推薦をして6人を立てるかまえです。

選挙区は、建部を除く全市1区で、県議選や衆議院選挙のように旭川で分かれることはありません。

県会議員の選挙もあります

県議会議員の選挙は市議選の前に行われますが、旭川を境に西が1区、東が2区になります。1区には建部、吉備中央町が加わり、2区には瀬戸、灘崎が加わるという、市議選とは異なる地域割りです。民主党は1区に姫井由美子(現)、岡田かんじ(新)、高原としひこ(新)を公認、2区には一井暁子(新)を立てる予定です。また、羽場頼三郎と同じ会派の横田悦子さんが無所属で立候補します。


用途地域変更の難しさ

道路新設と土地の用途変更について、行政のあり方を考えています。具体的には十日市地区で、新しい道(下中野平井線)がついて街の環境が変わったにもかかわらず、土地の用途制限はいまだ変わっていません。ちなみに、固定資産税のほうはすぐに上がりました。結果として、土地利用に見合わない税金を取られているとの声が上がっています。

住宅専用地域が変更になるだろうということは、当然として受け止められています。ただ、当局に言わせると、地元の調整が済んでいないことに加えて、同じ「下中野平井線」でつながっている下中野地区の区画整理が終わった時点にあわせて用途地域の変更をするので、まだ時間がかかるということです。都市計画法上には、このような場合に「すみやかに変更する」となっているだけで、「いついつまでにしなければならない」とは規定していません。確かにそうかもしれませんが、固定資産税を取るのも、用途地域の変更をするのも、同じ「市」がやることなので、市民にとっては分かりにくい話です。


羽場頼三郎は何をしたか(1)

市民の手で議会に送り出されて、まもなく16年。少しは市民の役に立ったのか。反省を込めて振り返ってみます。

ごみのリサイクルを進めました】
混ぜればごみ、分ければ資源。この実践を全市に広げ、リサイクルを前提とした収集体制に転換させました。

放置自動車の整理をしました】
整理のための条例制定をうながし、道路や市有地に放置されていた自動車を片付けました。また、その費用を、所有者またはメーカーに負担させることも、するようになりました。

用水路に安全柵を付けさせました】
農業市である岡山には用水路が多いのですが、転落事故が絶えません。危険度に応じて、計画的に柵をつけることにさせました。

【木を簡単には伐らせません】
緑を大切にといいながら、区画整理などでは無神経に木を切り倒してきましたが、それにストップをかけました。


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