2001/06/05

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ハンセン病裁判で責任の重さを考える


 国が異例の判断を示しました。ハンセン病患者の皆さん、すみません。上告しません。国と国会の責任を認めた判決に従う、という決定です。

 岡山県には邑久町に長島愛生園と邑久光明園があり、岡山市には京橋町に長島愛生園の連絡事務所があって、岡山市民にとって患者の皆さんとは身近な存在でした。私自身にとっても、五月会の仲間の皆さんとの交流があります。皆さんの嬉しそうな顔をすぐに思い浮かべました。

 「ハンセン病は不治の病ではなく、特効薬がある」のにもかかわらず、住むところも強制的に隔離されたまま、名前も本名を名乗れない、結婚も自由に出来ない、子供すら作れないような非人問的な暮らしを強制し、放置してきた国の責任は大きい。でも、官僚的な発想で行けば、判決には従わず、和解の形で決着を付けるのが筋なんだそうです。これまでだったら、その流れで落ちついたかもしれません。しかし、江田五月を始めとする超党派の議員の活動やマスコミの動きもあったでしょうが、何より患者の皆さんや支援の市民の皆さんの、一歩も後に引かないという強い、熱い思いが小泉総理の決断に結びついたものと思われます。

 その小泉人気にあやかろうと、自民党の参議院候補は必死のようです。本来なら橋本派であり、これまでの自民党の路線そのもののはずの片山虎之助氏は、「私は小変人といわれています」と、あちこちでアピールしているそうです。長いものには巻かれろ、強いものにはへつらえ。

 患者の皆さんのロでは表せない経験は、我々が生かさなければなりません。その意味で、自治体と議会の責任も改めて見直しが必要です。不公平な、不当な行政はないか、変な条例はないか点検が必要です。

2001/06/05  岡山市議会議員 羽場頼三郎


■生ゴミ処理あれこれ

 5月の月末に東京へ出張しました。例年廃棄物処理展に行っていたのですが、今年から「環境展」と名前が変わりました。特に、生ゴミの処理について最新情報を得ようと会場内を回りましたので、その報告をいたします。

 生ゴミは、焼却するか土に埋めるかされていましたが、それを自然を生かす形で処理することをそれぞれ主張していました。処理機は大きく分けて3種類あります。生ゴミを消滅させる型、飼料や肥料にする型、乾操などして減量させる型ですが、それぞれ長所と短所があり、どれが良いかとは決められませんでした。多かったのは「消滅型」ですが、機械そのものに費用がかかるのと、消滅さえすればいいのかという疑問が残ります。滅量するだけなら費用は少ないのですが、殺菌などについてどうなるのか。肥料や飼料にすると自然のサイクルに適うとは思いますが、やはり費用がかかることと飼料や肥料の使い道が確立されていないのが気になります。


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