2001/04/05

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生ゴミを「ゴミでなくする」
ゴミの減量と自然を守るために税金の有効活用を

 ツルネンさんと一緒に倉敷のイオンに行って、まずその広さに驚きました。日曜日は朝から4千台の駐車場が一杯で、お客さんの多さにも驚きました。もっと驚いたのは、そこから発生するごみは大変な量ですが、その敷地からは生ごみがまったく外へ出ていないことです。これをゼロエミッションといいますが、企業や自治体でも次第に取り組んできています。

 イオンの中の事業所から出る生ゴミはすべて一か所に集められ、飼料と肥料になっています。飼料は美星町の農家へ家畜の餌として引き取られ、肥料は毎月二〇日に来店者にサービスで配られているそうです。レストランや食堂などの多いこうした場所の生ゴミには、割り箸や楊枝、紙類などの混ざり物が多いので資源化には適していないと思われるのですが、そこをどのように解決しているかとお聞きしました。「生ゴミになる時点で、完全に分類するように職員教育を徹底しています」これがお答えでした。当然な回答でしたので、ただ納得です。理屈ではなく、実践をしているところがまさに見習うべきところではないでしょうか。

 食品リサイクル法が昨年制定されましたが、その実践が必要です。先頃環境省も、生ゴミの資源化に取り組む自治体に国として支援する制度を強化すると発表しました。岡山市もこれに積極的に取り組む時です。市内で発生するごみの半分近くが生ゴミだそうですから、これがゴミにならないで済むなら、ごみを大量に燃やす必要もないことになります。二酸化炭素も発生しなければ、ダイオキシンも出ません。ゴミが肥料になれば土が健康になります。焼却場を増やす必要もありません。

 岡南環境センタの継続使用に四〇億円も使うなら、生ゴミの資源化にこそ税金を使うべきでしょう。

2001/04/05  岡山市議会議員 羽場頼三郎


「生ゴミを生かそう」 ツルネン氏が訴える

 3月17日と18日の2日間、神奈川県のツルネン・マルティさんとご一緒しました。ご存知のフィンランドから帰化して、湯河原町議会議員を勤めた後、参議院議員に挑戦中の方です。以前、岡山に情報公開のシンポジウムのバネラーでお見えになり、それ以来のお付き合いです。

 環境の回復を訴えての全国キャンペーンの中で岡山に立ち寄られましたので、私が道案内役を買ってでました。倉敷イオンで企業内生ゴミ処理の実態を見学、倉敷駅・岡山駅・天満屋などで演説をしました。途中で私の車がパンクしたり、ラジエータが過熱したりでトラブル続きでご迷惑をお掛けしましたが、思い出になりました。

 ツルネンさんは、「微生物の働きで生ゴミを土に返そう」と訴えており、私と意見・政策が一致することもあって、もっと時間があればと悔やまれたぐらいでした。

  ツルネン・マルティさんの横顔     
1940年 フィンランドカレリア生まれ
福祉カレッジ卒業/児童養護施設指導員などを経て英語塾経営。翻訳業。
現在、評論家。
1979年 日本に帰化して高校の講師も務める。
奥さんはツルネン幸子さん。
1992年 神奈川県湯河原町議会議員当選。
参議院議員に二度挑戦して、34万票、50万票をとるがいずれも次点。
民主党の全国比例の公認で三度目の正直に挑む。
「源氏物語」「氷点」「世界胸算用」などの翻訳書、「日本ツルネン・マルティ」「青い目の議員が行く」などの著書多数。

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