2000/02

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自作自演の市臨調の答申で動かされる岡山

審議会は市長のおもちゃか

 審議会などと言われるものがよく開かれますが、これは何のためにあるのでしょうか。たてまえからすれば、有識者などの意見を行政に反映させるものと言うのでしょうが、行政がお膳立てをして自分たちの都合のいいほうに持っていくための手段だという批判も多く聞かれます。

 岡山市でも臨調(臨時財政問題調査会)で、これまで市が計画していたいくつかの事業が見直しの対象となり、その中間報告が出ました。そこでは、道路や国体競技場などが積極的に進められるなかで、総合支所の整備や吉備病院の立替え、西署跡地利用の総合サポートセンター、市営葬儀場、カネボウ跡地のキッズミュージアムを中止する勧告がなされています。

 公共事業は財政をにらみながら進めていくのは当然で、そのために有識者の意見を聞くことも意味のあることです。しかし、会長は市長の後援会長の谷口澄夫氏であり、強力な支援者(選挙中に「安宅市政が続くなら本社を岡山から移す」と公言した)福武總一郎氏、経済同友会のの小嶋光信氏や県の副知事山口勝己氏ら7人の委員を市長が委嘱してつくられた調査会です。少し問題です。

 この調査会には「市長自ら毎回出席し、しかも委員側の席に座って積極的に意見を述べた。他の委員からの質問に市長が直接に説明したり、今後の方針について語る場面もしばしば見られた。」 〔岡山日日新聞99/12/28〕そうです。これでは自作自演の審議会であり、かなり問題です。

 いかにも公平な形を取っただけで、単に市長のパフォーマンスであるなら、そんな調査会の答申を基に市政を運営していくことの危険性を感じます。

2000/02/05 岡山市議会議員 羽場頼三郎


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