98/04/05

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図書館協議会で議論

 神戸の小学生殺人事件の調書が雑誌に掲載された件が、岡山市図書館協議会で報告されました。これは、本来なら公開されない、しかも審理中の事件調書が雑誌に掲載されたことで、その是非をめぐってマスコミの姿勢が問題とされ、市では図書館がどう扱うかが議論となりました。

 「掲載されている雑誌をそのまま閲覧させる」のか、「いや教育的な配慮が必要であって、なんらかの制限をするべきだ」と意見も別れました。他都市の例を見ても、両方の態度に別れましたが、新潮45と文芸春秋とで扱いが違う所が多かったようです。

 私も実際にその文章を読んでみましたが、文春については確かに閲覧制限までをする必要はないと感じました。

 図書館としては、文春は@領布差し止めの司法判断がなされていないA写真・名前で少年が特定されていないB現実に出版・販売されているC図書館は知る権利・読む権利に奉仕するものであるD図書館は資料提供者であり、判断をする所ではないE図書館の自主規制は検閲にあたる可能性があるF部分的な規制についても明確な理由と基準が必要 といったことから、通常の扱いとする。新潮45は氏名と写真が出ているので、収集保存は行うが閲覧は当面認めない。」という報告がなされました。

 羽場は「氏名の特定で区別するのは適当。閲覧制限をする理由が法的になく、現在・明白に有害でない以上、この判断は適当だ」という意見を述べました。

市議会の定数が2減に

 議会の最終日に、議運のメンバーから「議員の定数に関する条例の一部を改正する条例案」が出され、賛成多数(反対は8名)で可決しました。これにより、来年の選挙から52議席となります。

 私は、議運での審議の過程が不透明だということで「質疑」を行いました。その主なものは、@無所属の議員の意見を聞かなかったのはなぜかA休憩の時間に実質審議をしたのはなぜかBその審議を無所属議員になぜ傍聴させなかったのかC私が議運で発言を求めたにもかかわらず拒否したのはなぜかなどです。これには充分にこたえないまま、質疑・討論を打ち切って採決しましたので、反対しました。

 議会の活性化や議員の質の低下が指摘される中、充分な議論がなく手続き的にも疑問の残る結論に、議会の危機を感じています。

              羽場頼三郎

  中央町の産廃焼却場計画が止まる

 ダイオキシン対策などのために改正された廃棄物処理法の適用を避けようとした業者に対して、県は厳しい姿勢で望む方針を示しました。これは県議会の橘 民義議員の質問で、明らかにされたものです。

 久米郡中央町で、県外の業者が規制の緩い小型産廃焼却場を計画し、法が施行される12月の直前に申請をして工事を開始し、地元から不安の声があがっていました。江田五月事務所に相談があり、ごみのことならと羽場頼三郎市議が2月25日に現地に行って実情を聞きました。

 地元の了解は取れていなく、また、開発許可や農地の転用許可もまだという状況から、県段階での対応が必要と判断して、羽場市議と橘県議の連携プレーとなりました。県は業者に申請を改めてさせることを明らかにした
ことで、結果として厳しい法の適用を受けることになり、事実上計画は中断しました。


安宅市長の決断 3

「総合支所の設置」=支所の統廃合に踏み切る

 岡山市は過去のいくつかの合併により、大きな都市になっていますが、それによるひずみも現実のものとなっています。支所制度がそうで、市の窓口をどうするべきかとあわせて、かんがえないといけない時期に来ていました。

 支所があるところは、近くに窓口があって便利なようですが、中途半端な面もあります。人員の配置の点でも合理性を欠くという指摘もありました。また、岡南地区のように全然ないところもあって、不均衡でした。

 これまで支所の統廃合に手を着けかけたことが2度あります。いずれも、時期尚早だとか地元の理解が得られないとかで、総論賛成各論反対の声が出て、結局つぶれてしまいました。支所の統廃合を手を着けると、次の市
長選挙は危ないと言うのがジンクスです。

 市域のバランスある発展をさせたい市長としては、支所の統廃合によって、人員を適正配置して、将来の政令市に備えたいということです。準政令市である中核市にも、一昨年なりましたので、自治省の方向によっては近い将来に昇格することも充分ありえる話です。

 「市長と語る会」や各地域での「意見を聞く会」などを重ねて、条例による市の6分割にこぎつけました。後は実際に総合支所(私は行政センターとでも呼べばいいのではないかと思っています)を建設する事業が残っています。これが大変です。私の住む岡南地域のどの辺りに支所を作るのが良いのか、検討の時期に入っています。

 でも、線引きの過程で「市長っ、次の選挙ではどうなるか分かっているんだろうな」といった罵声を浴びても、支所統廃合の姿勢を変えなかったのは相当な決断があったようです。


98/04/05

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