98/03/05

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健寿会問題の真相解明と結びつくとは思えないのに

決算が議会の多数で不認定に

法的拘束力はないが入居者・家族・現場職員の動揺が心配

  議会は3日、昨年度(8年度)の決算を不認定にしました。この決算に健寿会への支出が含まれているからとするものですが、これには疑問が残りました。

 これまでの例では、法律や条例違反があったときでも委員長の報告の中でこれを指摘するのに止まっていたのに、唐突な感じでした。また、監査委員の姿勢が問題だとかいう委員もいましたが、これは、議会から二人も監査委員を出しているのですから、議会の責任も論じられなければなりません。

 なにより、健寿会の疑惑といってもすでに辞めた理事の話なのに、今の健寿会が悪いと決めつけるのは冷静な判断とは言えません。 私は、北浦に健寿会の経営する特別擁護老人ホームなどを訪ね、責任者の話を聞き、施設も見させていただきました。入居者やそれを介護している現場の人のことを考えたら、単純に「健寿会=悪者」論に与するわけには行かないと確信をして、決算には大下隆章議員と共に認定に賛成をしました。

 この背景には、安宅市長を攻撃するためには手段を選ばない勢力の謀略だとか、差別問題があるとか、という解説もあります。私は福祉の現場をどうみるか、弱い立場に置かれた人間を政治がどう助けるかの問題だと思っています。

      羽場頼三郎

個人質問から  産廃業者への指導は徹底しているか など

 6日の本会議で個人質問に立ちました。今回は行政改革や健寿会、ごみ問題などの質問をしました。その質問と、当局の答弁の要約です。詳しいやりとりが欲しい方は、事務所にご連絡下さい。

羽場頼三郎 国保の保険料は当然支払わなければならないものなのに、国保納付組合に補助金を出しているが、これでいいのか。この見直しをすべきではないか。

■当局 四〇年そのままなので、事業総点検の中で見直しをしたい。

羽場 粗大ゴミの収集は早く有料化して戸別収集とすべきであるが、それまでの間は持ち込みが容易にできるようにすべきでは。リユースプラザには持ち込めるのか。

■当局 もちろん持ち込みはできます。ただし、当面は持ち込み場所を多くすることは難しい。

羽場 産業廃棄物の処理施設をかけこみで許すようなことはないか。

■当局 そういうことは認めない方針であり、事実そうしている。

羽場 救急体制を整備するのは良いが、高規格救急車の配備などは、周辺を先行させるべきではないか。

■当局 見直しの中で検討する。

羽場 応急手当の講習をもっと市職員に積極的に受けさせるべきではないか。

■当局 新人研修の中に取り入れる他、受けやすい職場環境を作る方向で取り組む。

 ベトナムにごみ収集車 

 岡山市は廃車にしたごみ収集車を、ベトナムのタインホア市に贈ることにしました。東京に事務局のあるブリッジ・エーシア・ジャパンからの呼びかけに応えたものです。日本では廃車でも、制度が違う(無い?)アジアの国々ではまだ使えるそうです。

 ベトナムで第二の人生(車生?)を送る車は、3月中にも神戸から船出の予定。これを推進する有志議員の一人として羽場頼三郎も協力しました。


安宅市長の決断 2

暴力団事務所の建築を認めず

○暴力団事務所追放問題○

 誰でも、暴力団の事務所が自分の家や職場の近くにできるのは嫌です。しかし、これまでは建築許可の申請が出されたら、市は受け付けざるをえない、としてきました。

 これは、建築許可が国の事務であり、市はそれを代行する(委任事務)にすぎないと解釈されているからです。街の中に何ができるのかというのは、まさに地方の問題であり、地方自治の必要なところですが、国は頑としてこの取扱を変えようとしません。

 住民の立場に立とうとする市長としては、何とか暴力団事務所を認めたくないということで、私に言わせればウルトラCを出しました。申請があっても、これが暴力団事務所であれば「公序良俗に反する建物の建築許可を保留する」という判断です。私は「えっ」と思いました。建設省も「地方自治体が勝手に判断してもらっては困る。建築物の許可は建築基準法に照らして合法なら認めるべきだ」といったようです。私に言わせれば、「暴力団と顔を合わせない東京の中央官庁の、官僚らしい言葉」です。全国でも初めてということです。

 私はこれを機会に、建築許可のあり方について考えを変えることになりました。何とかして、住民サイドの判断ができるようにならないだろうか。他都市の例を参考に条例はできないだろうかなどと考えています。

 あくまで市民の立場に立とうとする安宅市長らしい決断でした。

 

県と岡山市の財政状況

☆....国も地方も大変な財政難と言われています。特に岡山県は全国でも最悪と言われていますが、市のほうはどうなのとよく聞かれます。「県よりはまし」と答えているのですがこれを数字で検証してみます。....☆

公債費比率:公債費とは、借り入れた地方債の元利償還金と一時借入金で、家庭で言う借金。近年、市も増加傾向にあることが指摘されています。借金返済の負担は公債費の割合だけでは判断できません。公債費に一定の割合で地方交付税を充てることを約束された地方債があるからです。

岡山県(9年度予算)    13.4%
※全国ではワースト2位。1位は長野オリンピックの借金のある長野県。

岡山市(8年度決算)    15.7%

起債制限比率:これが20%を越えた団体は起債の許可が一定の制限を受ける。市も増加傾向にあるが中核市の平均より少し上程度。

岡山県(9年度予算)    15.5%
※これは全国ワースト1位。来年度は19.9%になってしまうので大変。

岡山市(8年度決算)    12.2%


98/03/05

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