市議会でも「定数」と「選挙区」が議論に
11月の議会が終わって、ほっとしたのも束の間、議会運営委員会で「議員定数と選挙区の線引き」が議論されています。これは、議員の存在そのものにかかわる問題なので放っては置けません。
きっかけは、最近の行革論議の延長とやらで、議員定数見直しの陳情が出てきたことと、県議会で衆議院選挙に合わせた選挙区の線引き(旭川で岡山市を二分する)がほぼ決定したことによります。
定数の削減には、以前も指摘しましたが、理由がありません。人口が62万人の岡山市では、一万人に一人ぐらいの市民代表が議会を構成していてもおかしくありません。市民の要求や意見は多様なものがありますし、中核市になって、議会で審査・調査をしなければならない仕事も増大しています。
予算の規模でみても、議会に使われているのは0・6%で、県下でも最低です。これと無駄遣いをなくすこととは別の問題です。行財政改革と議員定数削減の問題を混同してはいけません。
選挙区を分割することは、もっと非合理です。だいたい35人対19人に分けられる計算ですから、市の東部の意見が通りにくくなることが予想されます。新たな地域紛争になりかねません。分けることで、市民にメリットはなにもありません。県と市は事情が異なることを無視しています。分割するなら、将来の政令市を見据えて、総合支所ごとに6分割をするべきです。
選挙事情でいえば、どちらも組織や金の無い候補に不利であり、全市を見据えた議員を出にくくする、時代に逆行した動きになっています。
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