97/12/05

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岡山市の清掃工場の入札に全国の注目

ストーカ式より流動床式で正解か

 岡山市と前後して入札が行われた福島県のいわき市で、日量390トンのごみ処理工場が215億円で落札されました。岡山では日量450トンで、129億円ですから、えらい違いです。岡山市民は儲かりました。

 日本工業新聞の記事によると、機種選定でも疑惑があるそうですので、少し引用してみます。岡山では「流動床炉」でしたが、いわき市では「ストーカ炉」です。同紙ではメリットの比較をしています。

  1. あらゆるごみ質への対応では、水分の多いゴミが流動床炉では、蒸発乾燥が短時間で行われ完全燃焼する。
  2. プラスチックなどの高カロリーごみは、流動床の流動砂でごみが炉内に分散され、均一燃焼になるのでクリンカーの発生が少なく、炉の損傷がしにくい。
  3. 汚泥の混燒では、流動床炉は炉内への直接投入が可能で、ストーカでは困難。
  4. ダイオキシン対策では、通常燃焼ではどちらも厚生省の新ガイドラインは達成できるが、立ち上げ、立ち下げは時間の非常に短い流動床炉の方が発生が少ない。
  5. ごみ発電では、共に高効率発電が可能だが、流動床炉は燃焼速度が早いのでごみのカロリー変動への応答性が良い。
  6. 灰溶融では、流動床炉は飛灰の質がクリーンで安定しているので前処理設備がシンプルだ。品質はほぼ同じ。
  7. 焼却炉の設置スペースでは流動床炉の方が小さくて済む。
  8. 流動床炉の場合は機械的稼働部がないため、メンテナンスが容易で、その費用がごみ1トンあたり4600円だが、ストーカでは同5000円と高い。

 一部で言われている、「ストーカ式の方が良いはずなのに、不明朗な形で『流動床炉』になった」というのは誤解らしい。


11月議会の質問と回答

分かりにくいが重要な行政手続条例

羽場頼三郎 助成要綱に基づく申請への応答義務についてはどうか。

□当局(総務局長) 義務ということではないが、原則的に同等の取扱となっている。

羽場 標準処理期間は、迅速かつ公平な行政運営の目安を示すと同時に、住民にとっては諾否の決定がいつなされるのかについての予測可能性を確保するためのものであるなら、なぜ努力義務にとどまるのか。

□当局 必ずしもすべて標準が定まらない場合も有る。原則は決めるということだ。

羽場 国が行う行政指導と岡山市が行うものとは基本的なものが違う。枠をはめてしまうとかえって市民の立場に立った行政がやりにくいところが出てくるのではないか。

□当局 そのために、指導の継続の規定と公表の規定を置いた。

羽場 行政の公正さと透明性確保のための条例だ。市のすべての機関で「行政が変わるのだ」という意識変革をしてもらいたい。職員の意識啓発のために研修などをするのか。

□当局 その方向で考える。


97/12/05

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