98/12/05

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安宅市政の八年

来年の一月に市長選挙があります。二期八年の安宅市政が問われます。市民のための市政だったかどうか、いくつかの仕事を取り上げて検証し、点数をつけてみます。

■岡山チボリ公園 撤退の実態■ 95点

チボリ公園については「市民の声を聞いて再検討・見直し」という公約をかかげて当選を果たした安宅さんは、議会での論戦、市民との対話集会、1万人アンケートの実施によって、誘致を断念しました。その理由は3点ありました。

1.市民の意見が二分するような公園では百周年の記念事業としてふさわしくない。

2.観客動員に不安があるので、採算の見通しができない。

3.業務委託契約書の解明がなされていない。

どれも妥当なものです。加えて、県などが誘致するなら周辺整備などは予定通り進めましょうという、前向きの姿勢でした。しかし、県は第三セクターとは言い事実上の県立公園化した計画で倉敷に建設を行い、昨年から開園したことはご存じの結果です。

年間300万人の予定の入場者数が、なんと初年度は380万人も入って、県は大喜びかと思えば、1億6千万円の赤字だそうです。しかも、ここには県の補助金の9億円と同じく県が倉紡に肩代わりしている土地代5億円は計算に入っていませんから、実質は15億6千万円の大赤字となります。2年目に入って入場者数は三割方減少しているそうですから、赤字がさらに累積するのはまず間違いないでしょう。岡山市が手を出さなくて良かった、とは自民党の某代議士すら認めているそうです。

その後に、操車場跡地は予定より約20億円安く国鉄清算事業団から市が買い取りました。その利用が次の課題でした。

市が示した「水と芸術の森公園」構想は議会の反対により、「サッカースタジアムを核としたスポーツ公園」に変更され、全国に公開のコンペで設計が出来ています。しかし、国や県の財政難が続き、岡山市も急がない大きな事業をするといった冒険は今するべきではないという議会と市民の声で凍結をされています。

市民の税金で買った操車場跡地を、使わないまま放置しているのはもったいないということで、本来芝生とスポーツ広場の予定されている所に先行してオープンスペースができました。今月から一般公開されていますが、納得できる話です。使える所から使う、合理的な判断です。

(1)計画されているものは、市民の反対を押し切ってでも建設するという愚かなことをしなかった。(2)市で作った計画を市民に押しつけなかった。(3)計画しても、財政的な無理は結局市民のためにならないと凍結した。(4)土地の利用は無理のない範囲で実行した。

 この4点で、私は95点をつけます。マイナスの5点は、こんな大切なことを市民に十分理解してもらっていない、理解してもらう努力が足りないと思うからです。


岡山にもつくったら スケートボードができる公園

 西川アイプラザの広場が、最近流行のスケートボードのメッカになっているとのことです。先月、実際に行ってみたところ、20人ばかりの若者が楽しんでいました。その中の何人かに聞いてみると、「ここでスケボーをやっちゃいけないことは知っているけど、他にやるところがない」という言葉が帰ってきました。

 市としては、(1)星座の配電盤が埋めてある (2)通行人に迷惑をかける (3)騒音で近所から苦情が出るなどの理由で「禁止」をしているそうです。

 公園を管理している立場も理解できますが、禁止をしただけでは解決になりません。こどもに「するな」だけでなく、場所を提供することも考えたらどうかと思います。スケボーやローラースケートが安心してできる公園の例はあります。広島県福山市の公園の一部が整備をしたと聞いてこの目で確かめてきました。

福山のスケボーパーク(通称)では、平日の午後でしたが、4人の若者が練習をしていました。休日には何十人と集まるそうです。


98/12/05

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