99/09/05

ホーム議会目次前へ次へ

 監査委員室から 2

 岡山市は平成10年度、「審議会等の活動状況について」行政監査を実施していますが、その報告は意外と知られていません。かくいう私も、詳細に目を通したのは監査委員になってからです。なるべく簡単に要点のみを上げてみます。なお、関心のある方は原文のコピーを差し上げます。

 多すぎるのではないかと言われる審議会や懇談会と称するものですが、条例にもとづくものや、そうでないものも含めて103の機関(以下10年度)があって、委員数は延べで1229人。かなり長期間活動のない機関もあります。

 議員の兼任がよく問題になりますが、39の機関で議員が委員をつとめています。

 公募の委員は4人で、二つの機関で選任されています。女性の委員の登用率は延べ283人で、23.0%であり、岡山市の指針としている30%には達していません。

 審議の公開は不充分で、32の機関でしか公開が可能になっていません。明確な理由なく非公開となっているものもあります。


あらためて行政の責任を痛感

ごみが自然を破壊し、人間を危うくしている土地を視察

 夏休み最後の土日にかけて、和歌山に視察に行きました。美しい海岸の埋め立てが問題となっている和歌山市の雑賀崎(さいがさき)埋め立て予定地と、行政の不正発覚まで及んだ橋本市の産業廃棄物処分場です。

 「雑賀崎」は話に聞いていた以上に美しい所で、ここがなぜ埋め立てられなければならないのか、地元の人ならずとも疑問に思われました。港を造るためと、ごみや建設残土を捨てなくてはならないから、と行政は説明しているそうですが、現地での説明によると、港の必要度は低いようです。ごみを埋める必要というけれど、リサイクルは計画的に行われているのか、埋め立て後は次にどこに処分をすることを考えているのか。どうも、先に海の埋め立て有りきで、中身がずさんな、かってのフェニックス計画のようです。

 橋本市の処分場(不法投棄場といった方が適切でしょうが)は、かなり衝撃的でした。夕刻7時ごろ現地に入り、谷底に下りて侵出している水は黒く、異臭を放っていて長い時間はとてもおれませんでした。埋め立てている場所に1メートル位の鉄パイプを突き刺し、その口にライターを近づけると炎を2〜30センチ上げて燃えだします。このガスで健康を害された方もいらっしゃって、かなりひどい状況でした。

 ここには約40万立方メートルの廃棄物が不法に埋め立てられ、最高1700ピコグラムのダイオキシンが検出されたところです。この処分場の業者に和歌山県は96年には中間処理業の許可を与え、さらに地下の40万立方メートル部分は「無害な土砂」と言いつづけてきて、昨年の五月には県職員が「許可への便宜や、無許可営業の黙認による贈収賄」容疑で逮捕される事態になっています。

 岡山でも、同じようなことが起きる可能性は大きいと思います。産廃について、どんな情報でも結構です、お知らせください。


99/09/05

ホーム議会目次前へ次へ