99/07/05

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市の財政悪化キャンペーンは疑問だらけ

基礎となる数字の見方や比較の方法におかしな所はないのか

 岡山市はこれまでほぼ健全な財政状態ということだったのですが、今年の6月突然に「危機的状況」というキャンペーンをはじめました。市が県と同じように巨額の借金があるので財政再建が急務、という言い方でこれまでの(安宅)市政の攻撃をしている感があります。

 「岡山市に借金がある」といっているのは市債の残高が多いことを指していますが、県のように赤字を埋めるための債務ではなくて、下水道整備などの都市の基盤整備の投資をした債務であり、しかもこれは大部分を下水道の料金や国の交付税てまかなわれるものです。この違いを無視して一人当たりの借金額を県と市で比較するなど、わざとしているとしか思えない間違いです。

 こうした点を、この議会で的確に指摘したのは公明党の田尻祐一義員の質問でした。私も大変参考になりましたので、その一部を紹介します。

☆市がこれまて公表してきた数字と変わらないのに、おおむね健全から「悪化・赤信号点滅」では正しい情報とはいえないのでは。

☆国が百兆円の経済対策を取ったことで市も事業を拡大してきたので、ここは他都市と同じ。単年だけではなく推移を比較しないと正確でないのでは。

☆基金残高(家庭で言う貯金)をわざわぎ市民一人当たりに計算してあるが、岡山県との差はわずか2万円しか有りませんというのはおかしいのではないか。残高は県が2万円、市が4万円なのだから。

☆中核市の中で比較して、財政規模は上から2位だが公債費比率は下から4位というのも変。身長が高いくせに成績は低いというような本来対比すべきでないものではないか。

☆今後の見通しについて、平成15年に収支不足787億円が生ずるとするが、これは7年から9年の歳出の伸びをそのまま当てはめていて、歳入の方は国の中期試算を取っていることによる。基準がバラバラではないか。

(なお、これらに対する当局の答弁は真正面から応えようとせず、はぐらかそうとした感じでした)

 監査委員室から 1

 市役所5階の監査委員室には、専用の机があります。ここには書類が山積みです。秘密を保持するため原則として持ち出しをしないのが慣習になっているそうです。

 その書類の中身ですが、数字がやたらたくさん並んでいて、それに弱い羽場はため息ばかりついています。

 今月は14日と15日に決算審査。21日から22日にかけて熊本で監査の研修会。29日には例月出納検査が予定されています。


まともな議論がどこまでできるのか

環境ホルモン・ゴミリサイクル・国体主会場の費用負担

 代表質問に続いての個人質問なので、テーマの選択に多少気を使いました。次のように質問と答弁の要旨をまとめました。

口羽場 県の施設、県の事業である国体の会場を準備する負担の割合が県と市が50%づつというのはおかしい。市の負担が多すぎるのではないか。

■当局 そのようには考えない。

口羽場 知事との会談の際に、懸案である単県事業(母子家庭・乳幼児・障害児・高齢者への医療補助)や合併浄化槽への補助金の減額の是正は求めたのか。

■当局 そのようなことはしない。

口羽場 リサイクルを進める意味からも、新保や西大寺で行っている資源回収所の機能をリユースプラザにも持たせたらどうか。

■当局 別の方法でリサイクルを推進する。

口羽場 市の保育園で行っている給食に、環境ホルモンが出る恐れれがあるポリカーボネイト製のものが使われている。これを変更することを検討するとのことだったが、どこまで進んでいるのか。不安解消のため思い切って交換したらどうか。

■当局 市の保健所で検査したが検出されなかった。厚生省も使用禁止にする必要はないと言っているので交換を考えていない。ただ、本年度中に食器検討委員会を設置する。

口羽場 それでは遅すぎるのではないか。拙速でもすぐ換える決意はないか。

■当局 変えてまた別の問題も起きることがあるので、すぐ換えるのは真面目でない。

口羽場 子供の安全を考えて食器を換えるのが不真面目とはどう言うことか。

■当局 すぐ変更するのは不真面目だ。

 〔羽場の感想〕食器の交換を求めるのが不真面目とは恐れ入った。新聞記事では「政治姿勢にじませ」とあるけれど、しみんのためかじみんのためかという政治姿勢のことだろうか。


99/07/05

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