2005年7月 ホーム議会目次前へ次へ

建設常任委員会の審査から

高速道路の社会実験、市営住宅の建替え、
新駅設置、建設残土の持ち込みなどが議論となる

山陽自動車道の吉備サービスエリアにインターチェンジ以外の出入口を作り、利用者の数や道路渋滞の緩和などを調べるために「社会実験」をするそうですが、市もそれに協力するため、3800万円を出して進入路を整備します。便利が良くなるのはいいが、10月以降も実験が続くのかどうか見通しが明らかでない上、ETC装着の車しか利用できないのでは税金の使い過ぎではないか、という疑問が出ました。「公団が民間になっても実験は引き継ぐ見込みである、これはひとつの突破口であって一般車の利用も強く公団に働きかける」という答弁を引き出し、予算を承認しました。

高島の市営住宅を、「元気の館」として高齢者用に建て替える件については、なぜ高島なのか、どのような内容なのかが議論になりました。高齢化社会に対応する公共住宅のモデルをつくりたいので、地区として高齢者が多く、その社会参加を促すボランティアが存在する地区ということで取り上げたとの説明がありました。

新駅については、就実大学が駅舎部分の費用を出すとのことで、アクセスについて市が準備します。

飽浦地区に持ち込まれている建設残土(産廃かどうか争いあり)についての陳情が出ました。内容は二点で、(1)搬入ルートに児島湖の締切り堤防が入っている以上、書類不備として扱って欲しい、(2)残土が池の近くなので汚染する恐れがあるので指導してもらいたい、というものです。しかし、(1)については書類不備とは言えないので行政として処置できない。(2)近いとはいっても150m離れている。といった事情が明らかになったので、私としては継続審査を主張しましたが、公明、共産、新風の多数で採択になりました。


亀井章議員が逝去

岡山市議会にあって「議会の子」を自称し、議会と市政の健全化を常に叫びつづけて来られた亀井章議員が胃ガンのために6月11日に亡くなられました。60歳でした。

時には、場外馬券売り場に反対する運動や長すぎる県政打倒のため同志として、また市長選挙として対抗馬になった時はライバルとして、私と政治生活を共にしてきた仲間でした。心からご冥福をお祈りします。


中米コスタリカの姉妹都市サンホセに

日本とコスタリカは、国交樹立70年になります。その首都サン・ホセと岡山市は昭和44年に姉妹都市縁組を締結しています。

日本大使館で開催される「日本週間2005」に出席をするため、議会代表で訪問することになりました。私は初めての訪問ですが、コスタリカは軍隊のない、平和善隣外交、国連中心といったお手本にすべき国と思っていますので、行きたいと思っていました。


6月の質問戦から
全体で55%の質問率 全員質問は二会派 質問者数の分析をして見ました

例年6月議会はだいたい30人ぐらいが質問をしていますが、今年は26人しかいません。しかし、質問戦の常連だった亀井章議員が亡くなり、有井靖和議員が議運の委員長、私も副議長ということで質問をしませんので、それを差し引くと必ずしも少ないとは言えません。

岡山市議会は質問者数に制限をしていませんので、毎回かなりの議員が質問をします。定数が54ですが欠員2なので質問率50%といえます。しかし、議長、副議長、議運委員長、監査委員は質問を辞退するのが例なので、実質は55%です。

各会派ごとに質問率を出してみますと、100%は共産党、以下無所属市民の会80%、公明党70%、新風会36%、政隆会33%、ゆうあいクラブ25%となります。ただし、議長などのいる会派がありますので、実質質問率は、無所属市民の会100%、新風会38%、政隆会38%、ゆうあいクラブ29%になります。

私は監査委員だったころ、これは議員の中での役目とは違い、議員と平行する役目なので監査に関する事以外の質問はしました。そのため、初当選以来休んだことばありませんでしたが、今回はじめて質問しない議会を経験しています。


文教委員会に注目集まる 国のモデル事業 予算1300万円を凍結

問題となったのは、就学前の教育と保育を一体として捉えた「総合施設」の本格実施に向けた国のモデル事業を受託する民間施設に対し、対象経費を支出するもの。

これに対して、(1)受託する施設が健全経営されているかどうか確認のために決算書の堤出を求めたが、出てこない。(2)国の事業とはいえ、税金の支出に変わりがなく、岡山市が申請する以上、責任をもって判断すべきである。(3)3月7日に国からの通知が市に届き、11日に事業者から申請があり、16日には国へ申請するといった手続きでは、教育委員会と保健福祉局の分担協議を行い、広く事業を周知し、公正、公平な事業者の選定ができると思えない。(4)なぜ公立でこの事業に取り組まないのか分からない。といった批判かあいつぎ、委員会も紛糾した。

結論として、予算そのものは認めるものの、文教委員会が認めるまで「予算の執行を停止する」ということになった。これは、予算凍結と呼ばれていて、私の経験でも二度ぐらいしか記憶にないが、議会が市長提案の丸飲み機関でないことのあかしとして評価されるベきだろう。


2005年7月 ホーム議会目次前へ次へ