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誰のための合併か これでいいのか「協議」の中身
合併の協議会が設置されていますが、市民の関心は今一つのようです。その審議の中では私達の未来に係わることが決められようとしていますが、意外に安易に進められている傾向にあるようです。
私は協議会の委員の一人であり、事務事業の小委員会に席を置いています。ここでは、各市町の特色ある事業をどうするかという議論をしています。
気になるのは、それぞれの自治体の事業をそのまま残したいと主張し合っていることです。それをまかなう経費が大変だということには議論が行っていません。あれも残したい、これも残したいでは予算がいくらあっても足りません。しかも、負担の方はなるべく軽くということになりますから、矛盾に陥ってしまいます。
土地改良区は自治体の「隠れ借金」のもとになっているといわれながら、負担が大きくなるように調整されそうですし、玉野市の委員からは「葬式代無料制度は市民にとって定着したものだから、残す保障がないかぎり合併には応じられない」といった強硬な意見が出ています。また、岡山市の粗大ゴミ持ち込み無料制度のように負担の公平やごみ減量の点から問題があるものを全域に広げるといった提案も認められそうです。
審議の進め方にも問題が残ります。すべて原案賛成で片づけようとする委員長の姿勢はいただけません。議論を抜きにするのではなんのための小委員会か分かりません。
これらを見ていると、住民のための合併という視点が軽視されていると感じがしてなりません。
合併を進めるには、住民の意思が特に必要です。最終的には、任意協議会から法定協議会に移る時期に「住民投票」を実施することが必要でしょう。岡山市議会議員 羽場頼三郎
小規模工事の8400万円をそのまま認定
不正だけど不正でない決算
岡山市議会は平成14年度の決算を、「認定」しました。不認定は17人で、認定賛成31人でした。この決算には、小規模工事の不正支出8400万円が含まれていますので、納得の出来ない話です。
小規模工事に不明朗な点があるのではと市長が請求した昨年と一昨年の歳出を監査し、さらに当局がみずからの手で調査をして明らかにしたものです。例えがよくありませんが、犯人が自白しているのに検察官が無罪として不起訴にするようなものです。なぜこんな変なことになったのでしょうか。決算は予算と違い、不認定にしたから執行できなくなるものではありません。支出が無効になるものではなく、市長の政治的責任が問われるだけです。これらのことを知らなかったのか、もしくは意識しすぎたのかとしか考えようがありません。
市議会は国会と違い議院内閣制ではなく、大統領制といわれといます。市長と議員は別々に選挙で選ばれる関係で、議会に与党・野党は存在しません。議会に期待されているのは、住民を代表する立法機関としての役割と住民をバックにした市長に対する監視役です。議会が野党的役割を果たすべきだと言われるのはそのためです。でも、議員が提案する条例(形式ではなくてまったく自主的に)は私の経験ではほとんどありません。最近では病院事業管理者に対する過大ボーナスの支払いを停止する条例改正の提案をしたぐらいです(結果は、賛成少数で否決)。そうした行政をチェックするための仕組のひとつが、議会の決算認定です。
市民の目が議会に届いていないと、市民の常識とかけ離れた結果になるという批判は避けられません。
決算不認定の良識
この決算を認定するかしないかで議員としての見識が分かるとは断定できませんが、市民にとっては自分が選んだ議員の評価をする材料になるかもしれません。
羽場頼三郎以外に、決算の認定に反対した方々は次のとおりです。
亀井章・佐々木清巳・則武伸一郎・宮川日吉・田畑貿司・崎本敏子・竹永光恵・藤沢和也・稲葉泰子・楠木忠司・横田悦子・田原清正・下市このみ・小林寿雄・升永市郎・田中慎也
なお、垣下文正議長は採決に加わらず、藤原貢、花岡 薫、有井靖和の各議員は欠席でした。
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