2002/11/05 ホーム議会目次前へ次へ

決算委員会から

マジメに決算の審議をすると
市政が丸見えになってきます。「市民のための市政」になっているのかどうか、私の眼でチェックしてみました。

10月の30日から岡山市の平成13年度の決算を審査する委員会が開かれています。一般、特別、企業の三つに別れていますが、私は昨年との比較もしたいので一般会計を希望しました。二千三百億円に及ぶお金の使い途を7日間ぐらいで審査するのは出来ない相談です。でも、大切な税金の行方ですから疎かには出来ないと思っています。来年早々が選挙だからと、決算審査を敬遠したり、日数の少ない企業や特別会計に行きたがる議員がいるのは残念なことです。

委員会をさぼる議員はどこのどいつだ
それどころか、ある委員会では、欠席の届けをしている若手議員が議会のロビーにいることが目撃され、さぼっているのではと問題になりました。また、地元で行事があるからと遅刻をしてきたり、早引けをしたりの議員もいます。何のために、誰のために議員をしているのか自覚がないのでしょうか。

審査の過程で、市政の重要問題が浮かぴ上がることがあります。たとえば、本来なら納められなければならない税金が入っていないで、その額が毎年増えています。今年は102億円余りになっています。

これはおかしい工事が備品に化ける
ルールの無視もあります。分庁舎の工事費の不自然さが指摘されました。それは、工事費として処理されているものの中に、備品の購入費が含まれていて、請負業者に利便を計ったのではという疑いが出てきました。本体の工事を安くして、そちらで儲けているのでは、ということです。

また、電算機のシステム開発業務の委託が随意契約で結ばれていることにも疑問が出されました。市役所に専門家がいないので高い価格になっているのでは、という疑いも以前からあります。

まったく違う説明で審査が止まる
文書管理のシステム開発をある会社と随意契約していましたが、その理由が当初は「価格が安かったから。他の会社では二億八千万、三億二千万のところもあったが、そこは一千万円だった。その安い価格は共同開発をすることにしたから。」としていたものが、休憩後には「すでに発注している情報公開システムと一体的に委託する必要があったから」となりました。答弁の信頼性にまで話が発展し、結局夜の一〇時近くまでかかりました。

[解説]随意契約とは、本来公平性と低価格を実現するために入札を行うべきところを、緊急性や専門性があり、他に変えられない場合などに限って役所のつごうで特定の業者と契約をすること。


納税貯蓄組合が近く廃止されます

以前から補助金の無駄遣いではないかと、追及している納税貯蓄組合について、私が質問と資料請求をしました。「口座振替が進んでいて、事実上事務をしていない組合に補助金を出す根拠が示された資料を出してほしい。」と言ったところ、「実は近い将来に廃止する方向で検討している」という課長答弁。部長も同じことを確認したので、それ以上はいわずにおきました。問題視するまでは毎年六千万円の補助金が使われ、ある程度の見直し後は二千万円を切る決算になっていましたが、やっと決着がつきそうです。

質問から課題解決に進む

業者の独占で料金が相手の言いなりになっている浄化槽の維持管理契約(随意の)ですが、「他都市との比較や単価計算を市として独自にするなどして料金の見直しをする」という市営住宅関係での前向きな答弁が出ました。さらに、都市計画審議会の公開にも積極的であることが明らかにされました。

額は少ないのですが、瀬戸内海湾岸ドライブウェイのように実現可能性のない事業推進協議会」の会費などは削るべきだとの意見も出しました。


十一億八五〇〇万円が 選挙応援の見返り?

国際福祉都市にはほど遠い

「予算を削れ」の大号令で、福祉関係のお金は実質的に少なくなっています。でも必要なものを削るわけにはいさません。親を無くした子供を激励するためのお金が、四八年の創設以来わずか一万円(一回こっきり)のままとはどういうことでしょう。その一方で、市長の後援会長が理事長をしている社会福祉法人旭川荘に土地を無償で提供するためには、土地代、土地化粧代などで十一億八千五百万円を使いました。選挙のお礼という臭いがぷんぷんします。


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