2002/10/05 ホーム議会目次前へ次へ

住基ネットのセキュリティに不安 条例化で情報漏らしに罰則を

◎羽場質問 住基ネットの岡山市のセキュリティを定めた管理規則は、条例化すべきではないか。

□当局 場合によっては必要かも知れない。国の個人情報保護法の制定などを見てから、条例にすべきかどうか考える。

◎羽場 水道工事の費用を本人負担する場合があるが、工事の時期や水道管の種類によって極端な差が生まれているが、その不公平を直すべきではないか。

□当局 指摘のとおりなので、不公平改善に向けた内部の件業をはじめている。

◎羽場 学校の緑化、特に屋上緑化や校庭の芝生化に付いてどのように考えているのか。

□当局 芝生は管理や費用の面で当面は難しいが、屋上緑化については条件など考えて実施を検討したい。

◎羽場 県立体育館の立替え計画を県は決めたようだが、その工事費の半分の負担を市に求めて来ることは確実。負担率の軽滅や、国から交付される全てのお金を引いたものを基準にするよう強く求めるべではないか。

□当局 指摘のとおりなので、これまでと同様に県に申し入れていく。

■水道管敷設負担金 
羽場氏 本管から離れた場所で水道管を引く場合、先に敷設した人は相当な負担を強いられるが、後から引いた人は先に敷設された管につなぐので負担が少なくて済む。市民の不公平感が強い。

遠藤水道事業管理者
水道負担金制度は七七年に条例化した。本管の条件によって負担金額に差が出る場合がある。年度内に一定の見直しの道筋をつけたい。しかし、見直しは水道財政に与える影響が大きく、単独での見直しは得策ではない。負担金制度改正の時期は水道事業の次期財政計画の中で整理したい。
【9月19日付 山陽新聞より】

特筆すべき報告

九月議会は10月1日に最終日を迎えました。振り返ってみると、合併・政令市、住基ネットなどが議論されましたが、あまり対決議案のようなものはなく、採決は比較的スムーズでした。

ただ、総務委員長報告は特筆すべきものと言えます。

トマト銀行への劣後ローンについての委員会での議論をかなり詳細に、しかも市長と行政に対してきびしく批判をしたもので、あまり例を見ないものでした。この問題について関心の有る方にはコピーを実費で差し上げます(はばたく会員の方は無料)。

・陳情では意見が別れました

また、中央南小学校の存続を求める陳情が文教委員会で不採択とされたため、やむを得ず退席しました。市民ネットの中で意見が別れたためです。不採択に反対したのは近藤昭議員で、横田悦子議員も退席をしました。十分な議論もなく不採択では、地元の意向を無視しかねないと思いました。


赤字会社に税金投入か

この議会で、操車場跡地公園に関して重大な方針変更が示唆されました。これまで、アクションスポーツとドームの管理運営を民間会社(X社)にさせると説明してきましたが、そこに市が25%以上出資する可能性があるとのことです。市民ネットの田原清正議員の質問に対する答弁で、市長が明らかにしました。

これらの施設は業者の戸田建設などのプロポーザル(提案)により、市が負担をゼロでできることが強調されました。しかし、その会社が事実上の倒産状態のため、どうにもならなくなっています。ドームは来年の春にはオープンですから、その管理会社を11月の議会までにはきめなくてはなりません。

そのX杜は、社長が交代して前都市整備局長がなったことから、市の関与が心配されていました。これより先に、X社と市の責任について市の顧問弁護士から明言があり、戸田などに出資などの責任を問うべきだと言われていました。私の所属する建設委員会でも、これをきぴしく追及してきました。

これまでの説明と大きく変わるなら、なぜそうしなければならないかを説明しなくてはなりません。今後明らかにすると当局は言っていますが、注目しなくてはいけません。


疑問だらけ トマトへの「劣後ローン」

岡山市はトマト銀行へ、3億円の貸し付けをしました。これは、破綻した信用組合の中小企業向けの融資が引き継がれたため、トマトの資本増強を目的とするものです。

まず、これが総務委員会に「報告」されたことからおかしくなりました。県や倉敷市なども同じようにトマト銀行に融資をしているのですが、これらはすべて議会の承認を経ています。岡山市は、なぜ議会の承認なく金を出すのか。議会を軽視しているのではないのか疑問です。

当局は「他では予算で貸し付けをしたので議決しているが、これは市の基金(個人で言う貯金)を運用するのだから、議会の承認手続きは不要」と言います。

では、基金運用は安全かつ確実なものに限られている(市条例)はずなのに、今回は劣後ローンです。これは、会社が倒産したときには、他の債権を支払った後に残りがあれば支払いを受けるもので、そのため利息が多少有利です。有利であっても確実とは言いかねるのではないか疑問です。

それでも、市が安全と判断すればそれでいいそうです。

万一、この三億円が帰ってこなくなったときには誰が責任を負うのかも疑問です。こういう場合、責任を取ることになっていないからです。

この議論を通じて、市の基金が使われずに残っていたことが明らかになりました。目的が達せられない基金は条例改正でやめればすむのではないでしょうか。


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