2002/07/05 ホーム議会目次前へ次へ

道路特定財源は誰のため  「財源確保」の意見書に反対

建設委員会で、国に対して「道路特定財源の確保」を求める意見書を出す動きがありましたので反対しました。

いかにも地方市民が求めているような形を取ってはいるものの、国土交通省と建設族の既得権益確保の狙いがみえみえです。建設委員全員が提案者になるのは、そのこと自体が問題です。私は署名を拒否しました。

生活道路の充実や環境に配慮した道路行政は必要ですが、そのために道路特定財源にこだわるのはどうかと思います。教育や福祉の予算を優先させる必要があっても、道路予算だけは確保するというのではいけません。財政の硬直化を招きます。

当局に、「道路特定財源確保」の文字を抜いたらどうかと提案しましたが、「それが大切なんです。なかったら意味がありません」という答弁でしたので、賛同できないことがはっきりしました。

本会義の採決では、贅或多数で通過してしまいましたが、市民ネット仲間の近藤昭、横田悦子、田原清正議員が歩調を合わせて反対に回りました。


予算凍結とトマトへの劣後債

予算凍結。久しぶりにこんなことが起きました。かつて、チボリ公園や健寿会に対する予算が凍結したこともありますが、今回は二件もありました。

出石小学校路地の利用計画を、企業からの提案方式で作るための審議会設置の予算が問題となりました。その計画はすでに具体的な企業名まで上がっていて、できているのではないか。形式的なものなら作る必要性が認められないというのがその凍結理由です。

さらに、古都地区の介護予防施設の建設予算も凍結されました。予定地には急な階段を利用しないと行けない。剣道場の建て直しがなぜ介護予防施設になるのか。計画的に設置する予定がなく、地域的な偏りがある。といった理由です。

凍結しても、法的には拘束力がないので、当局が予算を執行しようと思えば、できないことはありません。しかし、敢えてやれば議会軽視ということで、他の議案の審義に影響が出てくると思われます。

トマト銀行に対する劣後債が、議案として出されなかったことに対して、総務委員会を中心として強い反発がありました。劣後債とは貸し付けの一種ですが、借りた会社が倒産したときには、他の債権の支払い後に返済がなされるもので、出資に近いものです。その危険があるため利息は高いのが特徴です。

中小企業に融資をしている信用組合が破綻し、その業務をトマト銀行が引き継ぐのですが、自己資本比率が下がるため、出資に近い劣後債でそれを補おうとしたものです。県や・市町村で30億円の資金を作る予定です。

市は、基金からの貸し付けで対処するので、議案にしなかったと説明しましたが、納得が行きません。


個人質問から
非常識条例の追及と電子投票の導入ほか

六月議会での個人質問は、三三人の議員が行いました。羽場頼三郎はこの議会で、病院事業管理者に対する非常識な報酬(今年一億円、来年も9千万円)を支給する条例はおかしいので見直すべきだという質問・追及の他、(1)県事業に対する不当な負担金に黙っているのか、(2)長船町のごみ受け入れは地方自治に反しないか、(3)溶融スラグの再利用はできるのか(山陽新聞に記事として取り上げられましたので、ファックスニュースでもお知らせしました)、(4)電子投票の導入を進めるべきでは、といった質問をしました。

新見で行われた「電子投票」は市域も広く人口も多い岡山でこそ取り入れるべきではないか、と思います。レンタル方式が認められ、導入のための機械購入が必要なくなって経費がかからなくなったのですから、なおのことです。

どのような障害があると思えるのか、という質問をしました。

これに対して、当局からは「岡山市は侯補者が多いので、今のパネルのままでは全員が一度に現れないので、不公平が発生するおそれがある」という答弁でした。他の議員には「約一億円余分にかかる」ということも、導入しない理由に上げていました。


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電子投票とは、タッチパネルで侯補者を選ぶ方式で、疑問票が出にくくなるのと開票作業が大幅に短縮されます(新見市では二五分ですみました)。


選挙公報の発行はお預けに

来年三月は、市議と市長のダブル選挙が予定されています。これに間に合わせて、候補者の経歴や政見を載せる選挙公報を発行するようにしたいと考えて、条例作りの準備をしました。

有権者にとって、候補者の情報が公平に伝わる手段が国政選挙と違ってありません。作るか作らないかは、地方自治体に任されているわけですが、準備ができない、配付がむずかしいなどの理由を付けて岡山市は発行していません。選管は、「金がかかる」の一点張りで、消極的な態度を崩していません。

しかし、県内で発行していないのは3市だけ、中核市でもほば半分は作っています。先日、東京の町田市(人口三九万)からお見えになった吉田勉議員にその話をしたら、「えっ、うそでしょう。岡山市のような県庁所在地で公報がないなんて」と驚かれました。

汚名を返上し、議会からの条例提案をしようと市民ネットでプロジェクトをつくり、他の会派にも働きかけをしたのですが、結局同調を得られませんでした。


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