2000/12/05

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定期一般監査とその補完機能

監査と外部監査の違い

監査委員の監査と外部監査の違いは意外と知られていません。本会議の議論の中でもよくこれが混同されて使われています。特に、昨年行われた外部監査で、ごみ収集に携わる職員に対して過大な時間外手当てが支給されていたことが指摘されましたが、これを「長年監査をしてきで見つからないものが、外部監査で見つかるのは監査が仕事をしていないからだ」という意見を時折耳にします。大変な誤解だと思われます。

監査委員は自治法の199条に定められた制度で、自治体の事務が法や条例に適合してなされているか、会計処理が成されているかを定期的に一般の監査をするものです。岡山市の会計は約四千億円、これらを帳簿と突き合わせるだけでも大変な作業です。監査の中には、現場まで出かける学校監査、工事監査などがあり、これ以外にも、住民監査請求の審査もします。12人の職員が実務作業をしていますが、手が足りないというのが正直な感想です。

また、監査委員制度には、行政の内部からチェックするので情報が豊富であるから行いやすい面と、逆に身内意識が働きやすい欠点があります。さらに、実務を行う事務局の人事を事実上市長が行うことから人材の育成が難しいという欠点があります。

これに対して、外部監査というのは一定のテーマを選択して(限られた範囲を)、弁護士や公認会計士がチームを組んで集中的に監査をするもので、補助員も使うことが出来ます。監査委員の監査が手の届きにくいところにチェックを入れる趣旨で昨年度に創設されたもので、言ってみれば監査の補完的役割を果たすものです。

両方の制度がうまく機能すると行政のチェックができて、市民の期待に応えられることでしょう。

岡山市監査委員 羽場頼三郎


魚のアラ処理の変更で
中央卸売市場の冷蔵施設がやり玉に

先月29日に開かれた経済委員会協議会では、市が設置している中央卸売市場の運営について報告がありました。鮮魚の現場から出てくるアラ(内臓)の処理をこれまでは赤坂町の業者に委託していましたが、近所からの苦情により不可能になったので、広島県の業者に頼むことになったということです。

この業者は福山の市場までアラを取りにきているので、岡山まで足を伸ばしてもよいとなったようです。岡山から福山までの運賃だけを市が負担するだけでよいとのこと。ただし、アラを一時保存するための冷蔵施設が必要となりました。

市場としてはこの体制を早く作りたかったためか、工事を急いで行いその費用を修繕費からの流用をしたことを明らかにしました。そこで、その流用を委員会にはからずに行ったことが問題視され、委員会として当局に厳重注意しました。


2000/12/05

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