2000/04/05 |
本会議に向けた経済委員会では、委託を受けた審議が行われ、羽場は積極的に発言して、だいたい次のような内容を委員長報告に盛り込むことができました。
(1)卸売市場のごみ処理手数料が発生者負担になっていないのはリサイクルの面からも問題がある。
当局は『処理費用の負担なども踏まえて今後検討したい』と答弁しました。
(2)砂利採取料の値上げについては、漠然と上げただけで、自然保護という政策的判断を下していないのは問題である。
(3)三丁目劇場の買い入れについては、売主が改装して市に売却するという、入札回避の方式を初めて行ったにもかかわらずその説明と根拠が不充分である。
(4)同じく、価格の鑑定を不動産鑑定士に依頼しているが、都合のよい鑑定士に頼んだとの疑念せ抱かれないように、業者選定のルールが求められるが、どのような基準に基づいて選定したのか。
当局は『業者選定のルールについては、今後、関係部局へ話を持ち出していきたい』と答弁しました。
なお、この買い入れ議案には納得する説明を再度求めましたが、当局からこれまでと同じ説明(説明にならない)しかなかったため「反対」の態度を明らかにしました。
経済委員 羽場頼三郎
先月号で「事件や事故を起こした建設業者の指名序止基準をゆるめることをどう思うか」といったアンケートはがきに、八名の方が意見を寄せられました。
回答の一〇〇%、全員が「反対」の意思を明らかにされました。
全国的な規模で事業を展開している業者にとって、岡山以外のところで談合事件や重大事故を起こしたことが、岡山市で指名停止の対象になるのは酷だから、それを援和する。こんなことが理解できるでしょうか。普通の市民なら誰も納得をしない話です。
「国政も市政も土建屋行政になっていることを憂慮します」
「強化することはあっても、基準を緩める必要はない」
といったコメントが添えられていました。
「遺伝子組み換え」の表示を議会として求める
議会の最終日に、保健福祉委員の提案によって「アレルギー性疾患対策の早期確立を求める」意見書が採択されました。
その中に「人体に有害な食品添加物等の使用を滅らすとともに、食品にかかわる原材料・添加物の成分、遺伝子組み換え作物の使用の有無等について、消費者に分かりやすい表示の徹底を図ること」とあります。
これが岡山市議会の意見として国の方に提出されるわけですから、市当局もその趣旨を尊重しなければなりません。遺伝子組み換え作物の「表示」を求めるのは、それを使用するかどうかを考える判断材料にするためです。学校、保育園での給食に何を使うか、コストが安ければ良いのか。親として保護者としての意見をもっと言わないといけません。
監査委員室から
三〇日に今年度最後の監査委員会議が開かれ、二つの大きな決定をしました。
一つは、監査委員の仕事を積極的に情報公開するために「監査のホームページ」を開設すること。これまでは、監査の報告は市長及び議員になされる他は市役所の前にある掲示板に張り出されるだけということで、ほとんど市民の目に止まっていません。これにより、大幅に情報の公開が進みます。
もう一つは、外部監査の報告を受けて違法支出の疑いのある環境事業局の「ダブルによる不正時間外勤務」について、過去に逆上って独自の監査を行うことを決めました。
この件は、これまで当局からの書類と報告の上での監査によっては、不正支出の事実はつかめなかったものです。弁護士と公認会計士などのチームが一局集中的に行った監査で明らかになった成果を、監査委員が正面から受け止めるもので積極的に評価していただけるものと確信しています。
岡山市監査委員 羽場頼三郎
本会議での個人質問
市長のとんでもない発言が飛び出したりして、前の議会では遺伝子組み換え食品についての議論がかみ合わなかったので、あらためて給食への利用について質しました。
羽場 国も遺伝子組み換え食品の表示に取り組むことでもあり、市で行う給食にそれを使うのかどうかを判断でさる状況になりつつある。コストを重視してこれを使うのかどうか。
当局 コストも考慮に入れる必要があるので、いちがいに判断できない。
羽場 環境庁のレッドデータブックにも記載されている「絶滅危惧種」のスイゲンゼニタナゴが市内の用水路にわずか存在することか確認されているが、これを保護するために市としてできることはないのか。
当局 調査とともに検討してみたい。
羽場 一昨年のこども議会はよい勉強の機会であるから、市としても再度とりくんでみたらどうか。
当局 その必要は感じていない。
〔スイゲンゼニタナゴ〕
岡山県と広島県、韓国に天然分布する淡水魚であり、朝鮮半島と日本列島がかつて地続きであったことの生き証人とも言われている。もし、現在のままで放置すれば絶滅の危機に瀕している種。
2000/04/05 |