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紺の月27日
クンダリーニになんか面白い話を聞いたので、インドラに「冥土の土産」を
渡した帰りに、久しぶりにアナンタ宅によってみる。
案の定、メキラもいたから、いろいろと聞き込んでみたんだけど。
あ、「冥土の土産」だけど、なんのことはない、八部衆からインドラに手紙をごそっと
預かってきただけだった。でも、なーんかインドラにはくるものがあったらしくて、
とくにレンゲちゃんとかヒュウガとか、あの辺のは読んで感極まってたみたい。
・・・なんか、こんなドラマ見たようなきがするわ・・・。
で、なんでこんな土産になったかって話なんだけど。
メキラの話だと、ブドウ氏って、先代の調和神(ラクシュにいってたスーリヤ様ってやつね)
にずーーっと片思いだったんだって。で、結局、何も告白しないまま死んじゃったらしくて。
たぶん、身分違いの恋してた、ってあたりで、レンゲちゃんにおもうところがあったんじゃないかしら。
で、今回のことにかこつけて、インドラに話をするチャンスをあげた、と。
他の八部衆については、まあおまけってとこじゃないのかなあ。
で、んじゃ「お姫様抱っこ」の件はどうなんだって話なんだけど、メキラ曰く、
この恋愛模様って、当時の降三世明王→ブドウ氏→スーリヤっていう超一方通行の三角関係だったらしいのよ。
だから、この当時の降三世明王(つまりはアタシの先代ね)にもなんか罪悪感はあったんじゃないかーって。
んー。このへんは本人に聞くしかないかもねえ・・・。
紺の月26日
やっとというか、とうとうというか。あの2人がもどってきた。
平穏な生活もこれで終わり、と思うと寂しい気もするが、
まあ、正直なところ暇を持て余していたので、丁度いいのかもしれない。
で、こいつらだが、早速やらかしていた。
アカラナータがいきなりイルヴァーナ氏に襲い掛かって、トライローが化け物化して、
すこーんとぶっ飛ばされた先の2人は遠くの山に突っ込み、
残った化け物を俺とメキラ氏で必死に説得して元に戻し。
で、その原因がたった1回の「姫抱っこ」ってのがむなしいっちゃむなしい。
暴れだすトライローもトライローだが、アカラナータ、お前も女抱っこしたぐらいで
うだうだ暴れてんじゃねえよ。ガキじゃねえんだからよ・・・。
あー、俺も姫抱っこやりてえよ。相手いねえけど。いるだけマシだろ。
で、そうそう。
トライローを説得した後に、メキラ氏と山へ吹っ飛ばされた2人を迎えにいったんだが、
なーんか黄昏モードにはいってた。いや、場所は崩れた岸壁の瓦礫の中なんだが。
で、こっちを確認すると同時に、いきなりアカラナータがイルヴァーナ氏の想い人を聞いてきた。
・・・そういう話してたらしい。横の奴はかなーりやばそうな容態に見えるんだが。
んで、メキラ氏もあっさり答えとるし。横の奴ことイルヴァーナ氏もすごい剣幕でつっこんでるし。
俺だけがハラハラしてる状態。・・・俺が変なのか?違うよな。
まあ、その後きっちり治療はして、アカラナータは俺が、イルヴァーナ氏はメキラ氏が連れて帰りました。
(ちなみにアカラナータは家に帰りたくねえとかで、今向こうのベッドで爆睡中。)
それにしても、イルヴァーナ氏が先代調和神にこっそり片思いだったってのは意外だったなあ。
俺はてっきり、職場恋愛ぐらいだと想ってたんだが・・・(まあ、これも職場か?)。
こういう話、トライローとかはすきそうだから、教えてやったら、結構おもしろいかもなあ。
紺の月26日
ようやく天霊界復帰。
なのに復帰早々とんでもない目に会うのはもうお約束なんだろうか・・・。
まあ、ごたごたもあったけど、なんとか上に戻ってきて、早速先代に喧嘩を売ったとこまでは良かったんだよ。
シャクティはこっちのもんだし、負ける要素はまったくないし、事実あっちは防戦一方で一発キレイにはいったし。
きっちりトドメまでいっとかないとなーと追い討ちかけようとしたら、あの女、いきなりキレやがってだな。
自ら妖魔樹化して襲ってきやがった。
あー、あんまり思い出したくねえなあ・・・。
50mはあろうかという妖魔樹が、「お姫様抱っこがそんなに嫌かぁあああ!」とかって
エコーかけた声で叫ぶわけだ(嫌にきまってんだろ!)。
怖えなんてもんじゃねえよ。あれ。あのメキラですら動けてなかったしな・・・。
で、その怒りの対象になったオレら(先代は位置的に巻き込まれてた)なんだが、
妖魔樹をぶっとばすかどうかでもめてる間にその化け物にフルスイングでぶっ飛ばされて
5kmぐらい向こうの岩山に突っ込んだ。
あー、オレはともかく、先代は死にかけてたな。そりゃそうだ。つか、死ねよ。
で、しばらく動けなくて2人で瓦礫に埋もれたまま休憩してたんだが、
おもむろに「両思いの女一人ぐらいは幸せにしてやれよ」とかって言われた。
てめえはどうなんだって話なんだが、そんなことは「畏れ多い」んだとよ。
まあ、それは失言だったとかですぐ訂正してたけど。
・・・身分不相応な相手ってのも、大変だよなあ。それで冥土の土産ね。納得。
で、その後はメキラとクンダリーニが迎えにきて、帰って飯食って寝た。
あー、疲れた・・・
紺の月26日
ようやく戻ってきました、天霊界!いや〜、長かったわねえ。
これだけ長くいると、ちょっと天空殿から離れるのも名残惜しい気がするけどね。
なんだかんだで、戻ってくる寸前まで、八部衆とかと遊んでたから、余計にかな。
そうそう、このときも一悶着あったのよね。
シュラト君が昨日の夜のことを見てたらしいんだけど、やきもち焼いちゃってさ。
もうすっごく可愛いの!アーちゃんにもくってかかったりするんだけど、なんか相手にされてない感じで(笑)。
できればずっと見てたかったんだけど、そうもいかないから、事情を説明してあげて、
それでなんとかその場はおさまったんだけど。
「心配事があったら何でも言えよ!」ってはりきってたけど、どうなることやら。なにしろシュラトだからね。
まあ、なにはともあれ、頑張れ、新世代。・・・って年寄りくさいわねえ。
で、戻ってきたわけだけど。
戻って早々、予告通りにアーちゃんはブドウ氏に殴りかかってた。シャクティつきで。
ラクシュ事件のことは一応説明したんだけど、なーんかね、それはおまけみたいなもんなんだって。
相当むかついてるみたいよ。「お姫様抱っこ」が。まあ、確かに恥ずかしいけれど。
でも、ちょこっとは嬉しいわけよ。こちらとしては。中身はブドウだったけど。
なので、あまりに「そんなことやらせやがって」って感じでキレられるとね、ちょっと不満なのよ。
ていうか、そんなに嫌か!!!!アタシをお姫様抱っこするのが!!!
紺の月25日
えーと・・・
今日、夜中にうんうんうなされてたアーちゃんが、ふいっと起き上がって部屋を出て行ったから
こっそり尾行してみた。
ふらふら歩いていくから、最初はまたニリーかなと思ってたんだけど、どうもブドウ氏っぽい。
というのは、途中、出会った警護に止められかけたんだけど、アータバッカのじーさんが来て通してくれたのね。
そのときの話の内容と、仕草が、ブドウ氏っぽかったてのと、あと、天空殿の大広間で、ラクシュに名乗ってたから(笑)。
あ、歩いていった先がヴィシュヌ宮のあの大広間だったのよ。
で、しばらくぼーっとたそがれてたんだけど、気配に気づいたらしいラクシュが覗きにきて。
そのまま2人で話しこんでた。
なにやら、ヴィシュヌが心配してたから、様子を見にきた、っていってたわね。
まあ、途中からラクシュの人生相談みたいになってたけど(笑)。
なんかね、ラクシュが泣き出しちゃって、それをブドウがなだめたりしてたんだけど、
なにしろ外見はアーちゃんなわけよ。もう違和感ありまくりよ。怖いぐらいに。
で、そのうちに時間切れになっちゃったんだけど(本人曰くだけど。本当にあるのかしら?)、
その後が極めつけ。「とりあえず、お前ならなんとかなるから、自信もて」って、
おもむろに抱き寄せちゃってさ。ぎゅーーって。ぎゅーよ!?なんなのよ!?
・・・まあ、そのまま中身は上に戻っちゃったから、ラクシュはそのまま熟睡状態のアーちゃんにのしかかられて
ひどい目にあってたんだけど(笑)。
助けてあげたら、「スーリヤ様って誰?」って聞かれた。ヴィシュヌの前の調和神よね?たしか。
そう教えたら、なんだか嬉しそうだった。さっきの「自信もて」のあとに「なんとなくスーリヤ様に似てる」って
言われたんだって。ふーん。そりゃ嬉しいか。
まあ、そのスーリヤ様のあたりは後できっちり問い詰める時の項目にいれるとして。
なんだか釈然としないから、アーちゃんでもからかおうと思ったのね。
それで目を覚ましたときに、ブドウがラクシュを口説いて抱きついてた、って教えてみたんだけど、
そしたら、アーちゃんがぶちきれちゃって。夢で予告されて、問答無用でのっとられたんだって。
それでラクシュ押し倒してたら確かに、頭にくるわよねえ・・・。
訂正しようと思ったんだけど、すでにキレちゃってたので、結局訂正はできず。
んー・・・血の雨が降るかも。まあ、楽しそうだからいいけど。
紺の月25日
「重要事項。
明日の晩に引き上げることになった。
理由はシヴァ側の行動が活性化したからだ。恨むならそっちを恨め。
時間は0:00。メキラのも含め、ヴェーダはきっちり持っとけ。
あと、インドラがなんだかんだでそっちの様子を気にしてるようだったので冥土の土産を要請しといた。
多分、八部衆がもってくるだろうから、もらってくるように。
というわけで、散歩してくるんであとよろしく。」
部屋に帰ってきたら、上のように書かれた紙が机に置いてあった。
ちなみに、目がさめたのは、深夜のヴィシュヌ宮、大広間だった。
ついでに言えば、起きた時にはトライローに抱えられてて、その向かいには調和神の小娘が正座していた。
・・・お前の散歩ってのは、夢にでてきて一方的な通達をした上、いきなり人をのっとった挙句に
ヴィシュヌ宮に乗り込んで、たまたま通りかかった小娘をつかまえて、口説いて抱きつくことなのか。
そーかそーか。そうですか。良い趣味してんな、先代よ。
って、トライローが気づいて、ついてきてなかったら、マジでやばかったんだけど。
ロリコンの濡れ衣をきせられたまま成仏するところだったんだけど。
・・・帰ったらマジで殺るから覚悟しとけよ。
紺の月22日
えー。今日は、一昨日ぶった斬った白虎殿の水晶の取替え作業。
本当は知らぬ存ぜぬで通すつもりだったのだが、現場を八霊師のジジイ共に
ばっちり押さえられていた上に、メキラに「直すまでひきあげてやんねえ」
と言われたので(そもそもてめえがすべての元凶だろとかいうのは当然ながら無視された)
しかたなく昨日朝イチで第7楼へ水晶をとりにいき、半日かかって白虎殿へ水晶を搬入。
で、今日取り付けてこれまた半日かかって2つに割れた水晶を第7楼へ。
3日連続で酷使した体がこれ以上は死ぬ、といっているので、今日はここに泊まりなんだが、
なんつーか・・・オレはなんだと思われているんだろう・・・
今回(の戦ね)は殆ど天空樹荒らしてないし、交戦した神将以外の連中にはあまり顔をしられてないとはいえ、
お前ら、なんか和みすぎ。ちょっとは怖がれ。んでもって引いてくれ。
オレ中心にドーナツ化現象、とか、そんな感じにしてくれ。たのむから。
・・・だめだ。寝れねえ・・・
紺の月21日
えーと、昨日の続き。
アタシの悩み事はとりあえず解決されて、残りはラクシュとレンゲちゃんなのだけれど、
2人とも、悩みは一緒だったみたいねえ。
ダンナがムードに欠ける奴だと、いろいろ大変なのね。
・・・て、アタシも他人事じゃないけど。アタシは年季がはいってるからなあ。
というわけで、ダンナの気持ちに不安を感じたあたし達の前に映し出された光景は、
2人がいなくなった!と大慌てで天空殿を走り回るシュラトとヒュウガの姿。
よかったわねー。ちゃんと気にしてもらってんじゃない。
で、うちのダンナはといえば、この2人に捜索協力させられてたんだけど、
思いのほか真面目に手伝ってたりして。
なぜかというと・・・勝手に抜け出してきた女3人の中で一番危なかったのは実はアタシ。
その理由はあの5人。・・・まあ、うっかり忘れてたんだけど。
後からきいたんだけど、シュラトにおこされた時点でちょっと調べたら、
この5人が、もう天空殿にいなかったらしいのね。
つまり、マヌケにも単独行動をとったアタシ1人に狙いをしぼった可能性が高いってことで。
アタシがみたのは、もっと広い範囲を捜索するべく、インドラの部屋の大きな水晶球に
向かってるとこだったみたい。
で、実際にばっちり天空殿から尾行されてたらしくて、このシーンを見終わった直後に奴らが登場。
・・・まあ、きっちりアーちゃんが間に合って撃退してくれたんだけど。
そのあとすっごく怒られた。そんなにバカバカ言わなくていいじゃないのよ。
他の2人は、きっちりラブラブモードにはいってんのにさ(ちゃんとシュラトとヒュウガも来てた)。
あの堅物カップルすらしどろもどろにラブラブやってんのに、どうなのよ?!
・・・ってまあ、アタシの逆切れで喧嘩になりかけたんだけど。
突然、また水晶球が光りだして、そこに写しだされたのは、デーヴァ時代の告白映像。
しかもすっごくピンポイントで、しっかり抱きあっちゃってるあたりから。
いやー、客観的に見ると、なかなかエッチな絵よねー。なんて思ってたら、その直後、
アーちゃんの絶叫とともに破壊音がして、その光景もろとも光が消えた。
後に残されたのは、真っ赤な顔して立ちすくんでる若者4人と、ぜーぜーいいながら
水晶球の前に仁王立ちになってるアーちゃんと、真っ二つにぶった斬られた水晶球。
・・・ってどーすんのよ・・・これ。
きれいに切れてたから、とりあえず形だけは元にもどしてきたけど。
ねえ。狼狽するにも程があるわよ(笑)。
紺の月20日
今日はラクシュとレンゲちゃんと手天島にピクニックへ。
昨日の昼に、ラクシュが小ナーガを飛ばしてきて、直訴してきたので、
レンゲちゃんも捕まえて出てきてみた。
なんか、最近シュラトがつれないから、聖なる光とやらで気持ちを確かめたいんだって。
まったく、恋する乙女は大変よね。
で、アタシもちょっとだけ気になることがあったから承諾して、夜中に3人で抜け出してきた。
え?レンゲちゃんは・・・楽しそうじゃない。そのへん暴くのも。
で、飛ばしに飛ばして、今日のお昼には手天島に到着。
さすがにちょっと疲れたけれど、そう長く天空殿をあけるわけにもいかないからってことで
レンゲちゃんの思い出の場所でもある白虎殿に直行。
とっとと真実の光を拝むべく、水晶玉にソーマを照射したのだけれど・・・
なぜか、一番最初にアタシが真実をみるハメに。
気になってたことってのが、前にアーちゃんがぶちきれて、アタシがぶっとばされたときの
ことなんだけど、あれ、冷静に考えてみると、やっぱり変なのよねえ。
回復関係はなんとか納得するとしても、お姫様抱っこは・・・なにか後ろめたいことでもあったのかと。
で、その真実だけれど、例のくだりが流れるんだけど、変な行動をとりだしたあたりから、
なんか人影がアーちゃんに被ってるのよねえ。
色も薄いし、2重になってる感じでよく見えなかったんだけど、部屋にもどってから
その人影がアーちゃんから離れて、消えるまでにちょっと間があったから、ようやく判別できた。
・・・上に戻ったら問い詰めてみなきゃ。その時の自嘲的な顔も気になるから、それも含めてね。
で、次にラクシュとレンゲちゃん関係なんだけど、この関連になると、長くなっちゃうので、又明日。
いろいろとね、大変だったのよ・・・。
紺の月20日
今日は散々だった・・・。
調和神がいなくなったとかなんとかで朝6時に修羅王にたたき起され、
聞いてみれば、トライローと那羅王と夜中にうろついてるとこが目撃されてるそうで(とめろよ)。
いやーな予感がしたので、手持ちの水晶で天空殿内チェックしてみれば、その3人はもちろん、例の5人の姿も影も形もなく。
・・・あの馬鹿、しっかりつけられてるしよ。この時点ですでに泣きそうだったのだが。
うろついてるのを目撃されたのが深夜2時。すでに4時間たってるわけで、のんびり八霊師に任せておくわけにもいかず、
インドラの部屋の水晶球をつかって調和神捜索。天空樹中をしらみつぶしに捜すこと3時間。
限りなく根元に近い幹の辺りで補足。そのまま会話を盗み聞きしてみれば、調和神様が能天気な声で
「久しぶりなのよねー!手天島!」
よりによって手天島って・・・もうすぐついちまうしよ・・・。
で、そこから幹をさかのぼってみれば、予想どおり例の5人がいるわけだ。
奴らが手天島につくまでざっと3〜4時間。それまでに手天島に行かなければまずいわけで・・・
3時間で下まで降りる方法なんてもう一つしかねえじゃん。
というわけで、「ついて行く」とうるさい修羅王と天王(女がらみなのでいつもより押しが強い)を
引きずって、第1楼から下まで決死のダイブ。
道中、ランダムに張り巡らされた結界を力技でぶち破り、なんとか時間内に到達。
って、ぎりぎり間に合ったわけだから、3時間落下しつづけたってことだよな。
・・・きちんと着地できてよかった・・・。減速しきれなかったら死んでたよなあ。
で、白虎殿にのりこんでいた5人をさくっと退治したわけだが、事件はそれだけではおわらず。
ちょっと説教したら逆ギレしやがったトライローと喧嘩になり、なんでこんな女を助けてやったんだ、なんて
思った瞬間、あたりが真っ白くなってだなあ・・・
なんか、あまり思い出したくない光景が映し出されてた気がする。
気がするっていうのは、それを見た直後にオレの頭も真っ白になって、気がついたら、広間の水晶球がまっぷたつになってたから。
あー・・・。まあ、宝珠金剛結界とかはらなければいいはなしだしな・・・。
とりあえず、このことはまた明日考えよう・・・
紺の月17日
えーと。ここ暫くの放浪癖の謎が解けたっていうか。
昨夜夜襲をかけた迦楼羅王が解いてくれた。
結論:羅刹魔遊操
・・・奴だよ、奴。以前に散々ぶんなぐってやったアレ。
オレにはもちろん、迦楼羅王にも恨みがあったらしく、ぐっすりお休み中のオレ
を怨念で上から操作して暗殺を狙ったらしい・・・ってそんなのできるって聞いてねえぞ!
とまあ、そんな感じで脇腹に派手なあざつくって帰ってきたわけですが、
(夜襲時にノーガードで蹴られたらしい)
その「奴」は今朝天空殿の庭にころがっていた。
ちなみに朝、夢にクンダリーニがでてきた。「落としといたからすきにしろ」だそうで。
もちろん、ぼこぼこにしときました。死なない程度に。
紺の月15日
突然ですが。なんかオレ、夜放浪してるらしい。
トライロー曰く、深夜にベッドから抜け出して、部屋から出て行ったらしいんだが、
当然のことながら、全く記憶にないわけで。
・・・夢遊病・・・いやいやいや。今までそんなことなかったし(多分)。
でもなー、確かにうろついてるらしいんだよな。目撃者もいるし。
んー。
最近本当に変だよな・・・。
長くこっちにいすぎたからどっかおかしくなったんだろうか。
そういえば、クンダリーニの奴はなにやってんだ?
早く迎えよこしやがれ。
紺の月12日
えーと。
一昨日のオレぶちきれ事件、じつはオオゴトだったのかもしれない・・・。
というのも。
今日、迦楼羅王に言われたところによると(あのやかましいのが喋ったらしい)。
一昨日トライローをぶっとばしたオレは、恐ろしい勢いでソーマを放射してフラフラになりつつ、
奴の生存を確認したあと(ここまでは記憶にある)、実はばっちりぶつけていた奴の背中を
颯爽と治してやったあげくに、わざわざ部屋まで連れて帰ってやったらしい。
・・・いや。全く記憶にないんですが。
実はトライローの死んだふりにひっかかって、それが嘘だとわかってほっと一息ついた拍子に
意識がとんだんだよな。で、気が付いたらトライローと2人部屋のベッドに転がっていたわけで。
オレはてっきりトライローに連れて帰られたのかとおもってたんだが(じゃなきゃ奴なんかほっとくっての)、
んじゃなにか。オレは無意識に奴の怪我まで治して、連れて帰ってたのか?
とはいえ、やかましいのを問い詰めてみるとやっぱり納得いかない。
トライローの怪我は結構いたそうだったらしいんだが、それをさくっと跡形も無く治したらしいんだよな。
けれど、公言してるようにオレがそんな上位の回復術をしってるわけもなく、
実際に、奴の説明したような術は記憶に無い。
大体、治せたにしても、いちゃいちゃしながらは治さねえだろ。絶対。まちがいなく。
・・・・・・。わかんねえ。
まあ、当面の問題はあれだな。話をきいた八部衆の視線がすっげえむかつくってことだな・・・。
笑うな。にやけるな。
紺の月12日
久々の日記。あーどのぐらいかいてないんだろ?
色々忙しくて結局かけなかったのよねえ。まあ、補完するほどのもでもないけど。
今日はずっと部屋でおとなしくしてた。
一昨日アーちゃんにぶっとばされたときの打ち身がまだ痛くて、散歩もできないんだもの。
・・・というのはまあ半分ぐらいで。
病人のふりしてると、結構アーちゃんが言うこときいてくれるのよね。
やっちゃったのが自分だから、さすがに責任感じてるのかもしんない。
最初はあまったれんなーとかうだうだいってたけど、背中みせてやったら黙った。
そんなに凄いことになってるのか、アタシも心配になったんだけど、傷跡も残ることも無くキレイなモンよ。
まだちょっと青いんだけどね・・・。背中開いた服きれないわね。しばらく。
そういえば、これ、現場でアーちゃんがささっと治してくれたんだけど、やたらと手際がいいのよねえ。
回復系苦手とかっていってるの、嘘でしょ。面倒くさいだけなんでしょ!
・・・まあ、治療中ずっと肩かしてもらってたから、あまりつっこまないでおいたげるけどさ。
後ろでラクシュがちらちら見てたんだけど、なんか、ほら、優越感というか、見せ付けてるって言うか。
調子にのって手ふってみたら、おこられたけどね・・・。
割ってはいったときは正直どうなることかとドキドキだったんだけど、まあ、結果よければ全て良しということで。
はー・・・もうちょっと、天空殿にいたいかも。
紺の月10日
えーと。やってしまった・・・。
夜中にとうとう我慢できなくなって、外に抜け出して、丁度良く襲ってきやがったあの5人をぼっこぼこにしてやった。
まあ、あっけなさすぎてなんの解消にもならなかったわけだが。
それでもあの世に送ってやればちょっとはすっきりするかなあと
そんなかんじでトドメをさしてやろうと思ったら、なんか前に立ちふさがる奴が。あれだ。超音波で喋るうるさいやつ。
寝ようと思ってたら邪悪な気配を感じたんで抜け出してきたとかなんとか、まあそれはどうでもいいんだが。
とりあえず奴が「もう勝負ついてるじゃない!」なんぞとうるさいわけだが、
元々機嫌が悪いのに重ねて、なーんとなく奴にヴィシュヌっぽいものを感じたもんだから
(言い草とかがな)もうむかつくことこの上ない。
というわけで、以前と同じくさっそく黙らせようと速攻ソーマ弾ぶっこんだんだが、
そこへまた割って入ったのがどういう訳かトライロー。いや、もうムカツクどころのはなしじゃないんだが・・・。
仰る理由はわかるんだけどな。確かに調和神をやっちまうのはマズイさ。
んでここで真の「やっちまった」なんだが。
ええ。殴りました。思いっきり。ソーマ込みで。
んで、吹っ飛んだ奴に追い討ちかけようとして、必死の形相の調和神様に縋り付かれて、
ちょっと冷静になれて追撃は踏みとどまったんだが、それでも気分はおさまらず。
しょうがないので、半分ヤケクソで極限までソーマを上のほうにぶちまけてみたら効果テキメン。
いや・・・疲労で動けなくなってムカツクどころじゃなくなっただけなんだが・・・。
とりあえずおさまって一安心。
で、殴っちゃったトライローだが、寸前で結界がまにあったらしく、大事にならず(背中打ったって怒ってたが)。
偶然にも「殴った」ってのも良かったようで。
「斬る」ほうだったら多分、クンダリーニの迎えを待たずして、奴だけ送り返すことになってたはず。
はー・・・よかった・・・。一瞬焦った・・・。
つか、死んだふりなんぞすんな。ビビるから。マジで。
紺の月10日
アカラナータの奴、ついにやりやがったー!!
日に日に奴のソーマが膨れあがってるのに例の精霊がみつかんなくて、ヤバイヤバイと思ってたが
ついに。タッチ差でまにあわなかった・・・。
ようやくみつけた精霊の首根っこひっつかんで穴までダッシュしてみたら、
奴がトライローをおもいっきりぶっとばしていた。
トライローは一応ガードはしたみたいだけれど、ぶっとんだ後、倒れて動かない。
ぶっとんだ先とか、背中とか赤いし、なんかほっといたら普通に戻ってきそうなので、
そのまえに引き上げようと思ったら制止された。
ふりかえってみれば、いつのまにやってきたのか、メキラ氏とイルヴァーナ氏。
2人そろって「あーあ」だの「やっちゃったねえ」だの言いながら経過をうかがってたんだが、
そのうちに「仕方ないね」とイルヴァーナ氏が真面目なご様子でタントラをぶつぶつやりだしたかと思うと、
そのまま動かなくなった。・・・目、焦点あってねえし・・・
何がなんだかさっぱりだったんだが、メキラ氏がにやにやしながら指差す先をみてみれば、
いつのまにやらクレーターつくってたアカラナータがトライローを優しく抱き起こして、本格的な治癒術を施している。
もちろん、奴がそんな人に優しい術をしっているわけがない訳で。
あー・・・そういうのもできるんだ・・・とか感心してる間もなく、とっとと傷を治したアカラナータ(中身は別の人)はトライローを
お姫様抱っこして部屋にご帰還。で、トライローもろともベッドに転がったところで、隣で固まってた某氏がばったりと後ろに倒れた。
さすがに天霊界から天空界に術をかけるのは無茶だったようで、披露困憊のご様子で、
メキラ氏が「良くできました」とかって頭をなでようとするのを無言で払いのけつつぜーはーぜーはー。
そういえば以前、ぶっとばしたアカラナータの頭をなでてたなあ、とふと思い出したりもしたんだが、そんなことより。
どうも、面倒かけました・・・。
で、奴らを上に引き上げる件だけれども。
なんか「(アカラナータとトライローのギクシャクっぷりを見てるのが面白いから)もうちょっと様子見しようぜー」
というメキラ氏の提案により、しばらく持ち越しに。
その間、精霊は俺の家においておくことになった。
・・・いや、外見はモロに龍王リョウマなんだがな・・・
誰か引き取ってくれ。
紺の月7日
疲れた。もういやだ。帰りてえ。
あの5人うぜえ。すっげえうぜえ。昼歩けば絡んでくるし、夜散歩すりゃ闇討ち、
八部衆の相手をすれば実戦訓練とかいって入ってくる。
おまけに闇討ちを言い訳にトライローが本格的に転がり込んでくる始末。
最初から1人用につくられてる部屋での同居生活は上の生活よりタチが悪い。
そしてこんな時に限って、慢性の破壊衝動が大きくなる。
暴れるのは好きだが、こんなふうに「衝動に駆られる」というのは好きじゃない。
あの野郎に操られている感じがしてすごく気持ちが悪い。
以前はそうは思わなかったが、天霊界に行ってからそう思うようになった。
とはいえ、結局どうしようもないので、いつも何処かに行って適当に壊して、こっそり解消してくるのだが、
今回はそうもいかない。というか、前述の理由で一人にすらさせてもらえない。
なんつうか・・・まずい。昨日からこんなかんじなんだけれども凄くヤバイ。
気を抜けば、天空殿をふっとばしてしまいそうだし(それはまだ良しとしても)、
夜に寝ぼけてトライローを消してしまいそうなあたりが、めちゃめちゃヤバイ。
なので迂闊に寝るわけにもいかない。
寝ないから1日がやたらと長い。
だから余計にイライラして・・・と悪循環。
・・・そろそろ、周りにばれそうなんだよなあ。雰囲気ヤバイって。どうするかなあ。
クンダリーニがそろそろ呼びに来るとは思うんだが、間に合わないかもしれねえ・・・
紺の月3日
アカラナータが下に降りてから早1ヶ月。
俺は約3週間ほど山にこもっていたわけだが、なんだかんだで、こっちのほうが平和だったようなきもする。
もちろん、見つからないように穏形を駆使してみたりと、なかなか大変なんだが、
やつらと生活しているよりよっぽど安全というか、実際に身体的に調子がよいというか。
いっそのことこのまま下にいてもらったほうがいいんじゃないかと思ったりもするんだが、
・・・まあ、それはおいといて。
先日、追っかけまわしていた5人が下に降りたらしく、今日になってようやく家にもどれた。
「先日」というのは俺がそれを聞いたのが今日だからなわけで。
いや、教えてくれるのはありがたいんだが、もうちょっと早く教えてもらうことはできなかったんだろうか。
そして、細心の注意を払って潜んでいるはずなのに、あっさりみつかるのは何故なんだろう。
俺のこともそうだが(サバイバル放置)、
メキラ氏もイルヴァーナ氏も、今回の事態を面白がってるようにしか見えないのは気のせいだろうか?
紺の月1日
えー・・・。一ヶ月たったんだが・・・。
いまだに天空界である。
上に戻る手段(つうかなんとかの精)を確保するはずだったクンダリーニは
あの5人に追われてサバイバル生活を余儀なくされているらしい(アナンタ談)。
もうなんというか、かつて恐れられた獣牙三人衆はどこへやらというか、
どうにでもなれというか、まあ、早い話が、結構普通に天空殿暮らしをしているわけだ。
毎日昼起きて、うろうろして飯食って酒飲んで寝て・・・あとはたまに八部衆をどつきまわすぐらいか。
たいして今までとかわんねえなあ。
なのでしばらく日記もさぼっていたわけだが・・・。
今日朝っぱらから迦楼羅王に叩き起こされて庭にいってみたら例の5人が神将共に囲まれてた。
なんでも、奴らの言う「八大明王」がわからんからオレに聞きにきたらしいんだが、
なんでオレが奴らの身元を証明してやらんといかんのだろうな。
つか、大元帥のジジイとか四天王より先にオレに聞きにくるってなによ?
・・・まあ、散々シラきったりしておちょくったからいいけどよ・・・。
んでもって、オレの朝を邪魔しやがった八部衆(連帯責任)には、
あのうるさい女を人質にとってみたりして逆襲。どっちも倍うるさくなっただけだったけどな。
とりあえず、クンダリーニのサバイバルも終わったことだし、もういいかげん帰れるよな・・・
帰りてえ・・・
黒の月3日
今日は約束通り八部衆の修行につきあう。
とはいえ、普通に組み手なんぞしててもつまらんので、どうせなら本気でかかってこいやと
言ってみたところ、場所まで移動になる。しかも辺境の地。
いや、はりきりすぎだろ。
・・・って思ったが理由は別だった。オレがソーマを展開すると、一般人に被害がでるんだと。
あー、いろいろめんどうくさいのね。
で、シャクティ付き(もちろんオレは自粛ね)のマジ喧嘩のような修行は、肉弾戦から曼荼羅陣まで
入り混じったかなり危険なものに。
面白がって組ませてみた(後のメンバーはのした)迦楼羅王&ダッパ王コンビが意外に厄介で、
オレが思わずキレかける、なんてハプニングもあったがトライローのおかげで事なきを得る。
いや、止めてもらった身で言うことじゃないと思うが。もっと止め方考えれ。
ああ、そうそう。
八部衆が撃ってきた七人曼荼羅陣に対抗するために、足りない分をメキラのシャクティで代用して
明王合身なんて荒業をやってみたんだが、・・・あれはマジで使えなかった・・・。
無理やり合体させてるから無駄にソーマは使うし、威力こそ馬鹿でかいけど一発裂光弾うったら
強制解除だし、消費でかすぎてしばらく動けねえし・・・。
曼荼羅陣迎撃したあとの余波で視界が悪くなければ、ボコボコだったな・・・。今後も、使用禁止。
余談だが、その後、あまりの面白さに大笑いしてたら、龍王がつっこんできてちょっと焦った。
まあ、巴投げでさくっと回避したんだが。
油断大敵。アナンタじゃなくてよかった・・・
黒の月2日
昨日から、なんだかんだで、早くうろうろしたくて眠れなかったので、
なんとか動けるようになった明け方から活動開始。
トライローに見つかるとまたいろいろうるさいので、こっそり抜け出して、
まずは昨日の巨岩兵対決場所から訪問。ってこれにはちょっとした理由があるのだが・・・
誰にもいってないし、誰も気づいてないと思うが、実はここ、うちの実家があった場所なのだ。
とはいえ、大戦時にきれいさっぱりかっとばしてやったので、村はちょいと離れた場所に
移動してるみたいなのだが・・・。
昨日はばたばたして気づかなかったが、思いっきり血ぶちまけながら担ぎ込まれた先が
地元っていうのも、なんかの因果なんだろうか。
んで、次にいってみたのが、某インチキ温泉。
朝の散歩とかでうろついていたパールヴァティとちょろっと話をする。
なぜかアナンタのことを聞かれる。うるせえよ・・・。そこの泉に投げ込んだろとも思ったが、
別にパワーアップするわけでもないのでやめておく。つか、とりまきの奴らうぜえ。
昼からは調子が大分戻ってきたので、適当に山とか飛ばして遊んでから天空殿にかえる。
そのあとも、なんか四天王に喧嘩うられたりとか、大元帥のじいさんに昔話くらったりとか
(こっちも部下の視線がうざかった)あったんだが、まあ、別にいいや。
明日はなんか八部衆と遊んでやらんといかんらしい。稽古つけろとかなんとかいってたが、
まあ、暇つぶしにはなるだろ。
黒の月1日
よっしゃーーーーーーーー!!
お帰り、オレの力!岩砕けるって最高!100m跳べるって最高!!
・・・というわけで。
せっかくヴェーダ手にいれたのに、装着できなかったり、んでもって腹を立てたトライローに
丁度良く現れた巨岩兵の前に叩き出されたり、それで死にかけて、あわやというところで
シャクティ装着に成功してみたら、直後に例の傷まで復活して、あまりの痛さに思わず
巨岩兵をぶっとばしてみたり、その直後記憶がなくなったり・・・といろいろあったが、
ようやく復活したわけですよ。オレ様の力が。
いろいろ試してみたけれど、もう、問題なし。テレポートし放題、山落とし放題です。
はー・・・本当によかった・・・。
今日は血が少なくて調子が悪いので、明日ストレス発散しようとおもいます。
あーよかった・・・マジでよかった・・・。って、なんでデスマス調なんだろな。
赤の月29日
今日は一日部屋でゴロゴロしててなにもなかったので、昨日の続きを。
昨日分を書いたあと、どうにも寝付けず、例のテラスでボーっとしてたんだが、
そこで那羅王に声をかけられた。
まあ、話の内容ってのはインドラのことだったんだが・・・あのオッサンのどこがいいんだか。
ちょっとむかついたので天王と二股か、などとからかってみたのだが、その反応が思いのほか面白い。
というわけで、しばらくその辺をつっこんで憂さ晴らしをしていたんだが、
逆上した奴が掴みかかってきて、引き剥がそうと腕を掴んだところで、ふと考える。
そういえば、ここ最近、トライローの腕すら掴んでねえよなあ・・・。どんなんだったかなあ・・・。
と、ここで那羅王の声と変な殺気で我にかえるわけだが、まあ、なぜか赤面気味の那羅王はおいといて、
問題はその後ろ。えーと・・・寝てたはずだよな、トライロー。
そっからはもう、形勢逆転。
鬼のような形相で詰め寄ってくるトライローと、ここぞとばかりにまくしたてる那羅王。
手掴んでたことをなんとか誤魔化そうと、うっかりトライローのほうがガタイがいい、なんていっちまったもんだから、
ぶちきれた奴に殺されそうになるし。
結局、最後の手段で、まあいろいろと砂を吐きそうなことを言ってなだめたんだが・・・ううう。気持ち悪い。
それ以上醜態を晒さないように、そのまま部屋に引き上げたんだが、そのあとの展開はいわずもがな。
はー・・・。もう好きにしてくれい・・・。
赤の月28日
えー・・・。
今なぜかうちの部屋にトライローと二人っきりなんだが・・・。
そもそも、ことの始まりは、比婆王の尋問をここでやることになったことなわけで。
結論をいえば、奴はハズレ。単に早く目が覚めて、うろうろしてただけだそうで。
ただ、例のブツには心当たりがあるというので聞いてみると、今日ダッパ王の弟とかが、
妙に派手なヴェーダをもって走ってるのをみたらしい。
んでもって、奴らはよく天空殿に遊びにきているらしくてだな・・・。
と、そこまで聞きだしたところで窓の外にそのガキどもを発見!手に何かもっている。
オレは反射的に窓から飛び降りてしまったんだが、実はそのあと、続きがあったらしくてだな。
その派手なヴェーダは、ダッパ王本人に渡してた、らしいとかなんとか・・・早くいえよ!!!
着地してガキ共をとっ捕まえてみれば、手にもってたのはただのスコップで(視力も低下か・・・)、
ついでに、目の前には天王と那羅王が・・・。
一瞬ガキを盾にしようとも思ったんだが、カッコワルすぎるので、リリース。
その間に奴らはとっととシャクティを着込み、仕方ないのでそのまま対戦してみたところ、
予想どおり1分ともたずに治ったばかりの右腕をつぶし(だから無双華うつなって・・・)。
続いて飛んできた「天王降魔鋼」でおわったなぁとか思ってたら、突然周囲からイバラの群れがどばっとでてきて、
気が付いたら、前にトライローがいた。・・・こっちもシャクティ付きで。
その直後に迦楼羅王が止めにはいって終わったんだが、あの女の登場にちょっとほっとしたのはココだけの話。
まあ、それはおいといて。
あの時、オレが窓から飛び降りた瞬間に部屋にきたらしいダッパ王から、派手なヴェーダを受けとったわけだが、
実はもうひとつ、オレのヴェーダも手元にあったりする。
こっちはトライローが、穴にダイブする直前にメキラから貰ったんだそうだが、先代は何を考えているんだろうか・・・。
ところで、当然ながら一つしかないうちのベッド。その上にはトライローがすでに転がっている。
もうすっかり熟睡してるようなのだが・・・オレ、寝れねえじゃん・・・。
赤の月27日
例の治療だが、結局受けることになった。
いや、トライローに夢の中で散々脅された挙句、迦楼羅王にも同じことをいわれりゃ・・・。なあ。
しかし、その治療はとてつもなくひどかった。
なにがひどいって、実習は初めてだったらしくてだな・・・。
龍王、迦楼羅王と、例の女と修羅王の4人がやってきた時点で嫌な予感はしてたんだが。
テーブルにすわって、手だしたら3にんがかりで思いっきり押さえつけられて、
迦楼羅王「さて、ラクシュちゃん、思いっきりやっちゃってちょーだい」
修羅王「ラクシュ、落ち着いて、落ち着いてだぞ!」
・・・心なしか、修羅王がいい奴に思えるんだが・・・そんなことはさておき。
やたらと緊張した奴は溜めに溜めたソーマを力いっぱいオレの手に叩き付けやがってだな。
すっごい勢いで回復っていうか、逆回し見たいな感じで、文字通りぼろぼろの手が戻るわけよ。
ええ、痛すぎて声もでません。暴れないで何とか耐えたが、ちょっと涙でたぞ。マジで。
ああ、そういえば。比婆王がなんか、怪しい。
修羅王が早朝一人稽古とかで外にでたら、オレが落っこちた場所のへんで、
比婆王がかなり不審な動きをしてたそうで。
迦楼羅王が明日あたりにあたってみるそうだが・・・頼む、あたりであってくれ・・・。
赤の月26日
現在左手で文字書き。
他のことはともかく、左手で文字かくのってすっげえ難しいのな・・・。
で、そもそもなんで左で書いてるのかというと。
恒例の深夜散策をしていたところ、天王と那羅王の逢引き現場(笑)に遭遇したわけだが、
諸々の事情から迦楼羅王とダッパ王と合流し、そのまま観察することに。
いや、オレの後ろで、見るべきか、戻るべきか延々と言い合ってるんだがな。
いかにヒソヒソ会話してるとはいえ、相手も腐っても八部衆。当然、ばれる。
まあ、そのぐらいは心の準備も出来てたんだが、あの女、よりにもよって、那羅無双華なんぞ撃ってきやがってだなあ。
やめときゃいいのに、反射的にピンポイント結界で受け止めてしまった。
いや、止まったんだよ。一応。しかし当然その後右胸に激痛が走るわけで・・・。
おかげで結界は破れるわ、右手と右足には力が入らんわで絶体絶命。
仕方がないので、そのまま右手で抑えたままの無双華を、
ソーマ込みの左手でおもいっきり殴り飛ばしてみたら、一瞬で記憶が飛んだ。
というわけで、起きたらオレの部屋だったわけだが、必殺技を止めた右手は包帯でぐるぐる巻き。
すっげえ痛い。そして、動かねえ。・・・あっちと同じ感覚でやったのが間違いだったかも・・・。
あれから大して時間はたってないらしく、部屋に迦楼羅王もダッパ王もいたんだが、
(あの直後、オレを両側からひっつかんで、ここまで走って逃げたらしい)
あまりにすごくて調和神クラスでないと、ちょっと治せないとのこと。
・・・って。調和神ってアレだろ。なんか知らんが、やたらうるさかったのでぶん投げた・・・。
無理。絶対無理。いろんな意味で無理。そうそう、大体あっちだって、了解しねえって。
そう反論してみるが、奴らはとりあえず考えれ、とかいって一日考えることになった。
つうか、オレのことなんだからほっとけ・・・。
あと、トライローとのこともほっとけ。オレが例の夢でうなされてたことから派生とかして、誘導尋問すんな。
ベッドは別だから。お前らの思ってるようなことはなんにもねえから!
いや・・・同居してることにかわりはねえんだけどな・・・。言い返してから気づくなよ。オレの馬鹿。
赤の月25日
今日はずっと飲んでいた・・・。
まず、起きたら二日酔いだった。めちゃめちゃ喉が乾いたが、水がない。
例の羽根に訴えてみるが、シカトされたようなので、また酒でごまかす。
で、また酔っ払って、寝て、起きて、喉が渇いて酒のんで・・・のくりかえし。
ただ、3回目ぐらいに寝たときに、トライローがでた。当然、あの夢の最中。
ばたばたしてるときに、今の現象についてひたすら分析結果を語られた。
いや、マジで痛いんだからよ・・・。
で、その中で必死に聞いた内容はというと。
どうもオレの力が神将以下になっとるのは、ここの修正力のせいらしい。
そもそも存在するはずのないオレがいきなりあらわれたので、その影響を少なくするために
力を抑制する方向になったのではないかと・・・(人間界のはもっと強烈らしい)。
ちなみに、先日いきなり力が戻ったのは、なにやらトライローが修正力を破ろうと仕掛けてみたから、らしい。
が、破れるのはあくまで一時的で、使った分はきっちりこっちに戻ってくるそうで・・・。
つうか、痛すぎだっつうの。
・・・そうそう、痛いといえば。今気づいた。例の傷がない。外見が同じだけで、体自体は別モノらしい。
一昨日とかの分は、修正力破り関連で痛かっただけのようだ。反動が戻ってくる個所はここ、ということか?
いや、修正をやぶる=従来のオレに戻るってことで、傷のほうも復活しようとしてるのかもしれない。
ということは、裂光弾なんか撃とうもんなら、いきなりぶしっと血とかでてくるのだろうか。
この傷、出来た当初は後ろまで貫通してたんだが・・・復活するときもやっぱり貫通なのだろうか・・・。
んー・・・。酒飲も。
赤の月24日
天空界生活4日目。
やっぱり例のブツは見つからない。
いつになったら帰れるんだろな、オレは。とかって暇さえあれば思うわけだが・・・なんだかなあ。
一応、今は生きてる状態なわけで、あっちに戻るということは死ぬことになるわけで。
いってみれば「死にたがっている」というこの心境は、ちょっと変なのかもしれない。
結局、オレにとって大事なのは力があるかないかであって、生死ではないということなのだろうか。
アナンタの件だって、考えてみれば、刺されたからむかついているわけでは無いような気がする。
いや、それはそれでむかつくが。一時的なこととはいえ、奴の力がオレを上回ったことのほうが頭にくるんだよなあ。
んー・・・。
今日は、例のブツを探してるあいだに、前によくたそがれてたテラスを通りかかって、
昨日あたりから思ってた上記のようなことを、ぼーっと考えこんでしまい、龍王と遭遇。
奴が驚いているうちに逃げてしまえば良かったのだが、反射的に今の状態を悟られまいと
デカイ態度で関係ないだろ、とか返してしまった。
当然奴はやる気になってしまい、シャクティを着込んだのと対決することになったわけだが・・・。
・・・避けられるか。んなもん。
結局、気づいた迦楼羅王が止めにはいったから無事ですんだようなものの(いや、一発もらったんだが)、
例の説得の段階で根こそぎばれるし、痛いし、かっこわりいし・・・。
おまけに、迦楼羅王曰く、一応口止めはしたが、龍王は絶対天王に喋る、とのこと。
八部衆全員に知れ渡る前になんとしても帰らねば。無理っぽいがな。
唯一の救いは、ようやくオレの部屋の鍵が手にはいって、一人になれたことぐらいか。
隠しといた酒も見つかったことだし、とりあえず飲んで寝よう・・・。
赤の月23日
天空界生活3日目。そして雨。
当然のように、傷が痛んで、朝はそれで目が覚める。
いや、寝たの2時間前なんだけどな・・・。
まだ迦楼羅王がいたので、寝てる振りで必死にごまかす。
昼になってもまだ治まらず、ベッドでじたばたしてるうちに、ムショウにむかついてきたので、
龍王でもぶっとばしてやろうと部屋を出ようとしたら、部屋主が戻ってきた。
タイミングが良すぎると思って中を振り返ってみれば、部屋の天井に羽根。
てめえ、監視してんじゃねえよ。
と、思いっきり睨みつけると奴が反対の壁までふっとんだ。
無意識に念動力を使ったんだが、どうも上手くいったようで。
これで、ココでこそこそする必要もなくなった、と思ったんだが、そうは問屋がおろさず。
一歩踏み出す前に、傷の痛みが激化。また刺されたんじゃねえか、って思うぐらいに痛くなり、
その場から動けなくなって、戻ってきた迦楼羅王に引っ張り起こされかけたところで記憶がとんだ。
起きたら夕方。力も元通り、神将以下。
・・・夢オチじゃないとすれば、なんなんだったんだ・・・。
赤の月22日
天空界生活、2日目。
とりあえず目覚めは最悪。
まず、例の夢はあいかわらず見る。んでもって、あろうことか、
アナンタにブッ刺されてばたばたしてる時にメキラがあらわれる。
(どういうカラクリなんだ?)
しかも、開口一番「やあ。元気でやってるかな?」
こっちはめちゃめちゃ取り込み中なのが見てわからんのか!?
と、叫んでも奴はまったく聞く耳をもたず、一方的にヴェーダを落とした穴から見えた
風景を言い放ってきえやがった。・・・ていうかよもっと詳しい場所をいえ。
落とした穴に突き落とされたオレが天空殿にでてきたんだから、ヴェーダも天空殿って予想つくだろ。
つうか、天空殿がどれだけ広いか、わかってんだろーがよ!!!!!
で。受難はそれだけではすまなかったわけで。
あまりにムカついたために思わず力いっぱい叫んでしまい、自分の声で目が覚めたのだが、
どうやら、丁度、天王と迦楼羅王が、オレの件で部屋の入り口で喋っていたらしい。
直後、すごい形相で天王が走ってきた。慌てて、シーツもろともベッドの反対側に転がり落ちてみたが、
当然目はすぐつけられるわけで。今度こそ終わったかと思ったが、迦楼羅王が機転をきかせ、
たまたま前日遊びにきてたダッパ王だということにして、なんとか回避。
・・・が。天王が帰っていった直後にダッパ王本人がやってくる。
「おやおや、ひどいいわれようですね」って、聞かれとるし。
しかも、仲間に嘘ついて隠したい人間がいるとすれば、ってことで、オレのこともあっさりばれる。
まあ、こっちも天霊界のヴィシュヌがピンチ(?)ってことで協力をとりつけはしたんだが(迦楼羅王がね)、
2日目ですでに2人にばれてるって、見つかるまでに果たして何人にばれるのか・・・。
そうそう、ダッパ王の雨で一気に捜索って案は、あからさますぎて怪しいってことで、却下になった。
奴曰く、プライベートを覗きまくることになるから駄目ってことだったが、いいじゃん。覗いちまえよ。
と、いうわけで、昼は迦楼羅王の羽、夜に出歩いて地道に捜索することに決定。
どうせ昼は死ぬほど暇だし(部屋に缶詰)、昼夜逆転生活するかな・・・。
おきてたら、ストレスたまって死にそうだし。
とりあえず、今日は成果なし。帰りてえ・・・。
赤の月21日
んー、頭が混乱して何から書いていいのかわからんのだが・・・。
とりあえず、今、迦楼羅王の部屋に居ます。当然、天空殿です。
えーと、なんでこんなところにいるかというと、昨日の日記に書いたとおり、
朝っぱらからオレがちょっとおかしかった頃にうろうろしていた場所をメキラとうろうろ
していたわけだが、そのうち、例の「穴」に差し掛かったわけよ。
そしたら、奴が言うわけだ。「本当はさ、ヴェーダどこにあるか見当はついてるんだよね」
んじゃ、とっとととってこいよ、って話なんだが、それが出来ないとかいいやがる。
代わりにオレに行け、とか言いだして、てめえは何様なんだ、って話なんだが、
とっとと片付けて帰りたかったんで、一応場所だけは聞いてみたわけよ。そしたら、指差すわけさ。「穴」を。
・・・落としたらしい。
瞬間的に、奴にぶつけてやりたい罵詈雑言が山ほど頭によぎったわけだが、その前に、そこに突き落とされた。
その「穴」って「落ちたら転生するらしい」とかって噂があるんだよなあ。
なので、転生したら全部忘れるのかなーとか、そういえばまだクンダリーニをぶったぎってねえなあ、とか、
トライローは・・・って、これは書かなくていいや。まあ、いろいろ走馬灯チックなものが頭に流れて、
そのうちに気が遠くなって、なんか騒がしいのでおきてみたら、天空殿の庭に転がってた。
見回してみたら、周りには神将がうじゃうじゃ居て、その向こうに駆けつけてきたらしい天王が見えて、
反射的に包囲の一角を破って猛ダッシュ。・・・いや、頭に「ヤバイ」ってひらめいたからなんだが。
そもそも、神将の100人や200人、八部衆の一人や二人がやってきたところでどうということはないはずなんだが、
なんか、本能的に「マズイ」と思ったわけよ。
で、その理由は、走ってる間に気づいた。外見は完全にオレなんだけど、その実、全くの別物。
多分、ソーマ量的に、一般神将か、それ以下ぐらいしかねえの。体が凄く重い感じがして、スピードがでねえ。
そのうち、前に龍王が見えてきて、背後から天王の声が聞こえてきて。
しょうがないので、そばにあった川に飛び込んで、滝下って(死ぬかと思った)、いきついた滝壷からなんとか這い上がって見たところ、
いかにも昼寝してました、といった感じの迦楼羅王と思いっきり目が合ってしまった。
いや、終わったなーとは思ったんだけど。意外なことに、「アンタ、何やってんの?」と瞬殺コースではなくてだな。
コレは後で聞いたことなんだが、こっちの状態は全部見抜かれてたらしい。確かに聞きたくもなるよなあ。
死んだはずの奴が、やたらとパワーダウンした状態で、天空殿の中にあらわれたらよ。オレも聞くわ。聞いてから始末する。
で、とりあえず、なんとでもなれ、って感じで大筋を説明してやったら、妙に興味深々と言った感じで、
詳しい話を聞きたいとかで、ココへ来ることになった。
・・・いや、あまり、八部衆(しかもオカマ)と同室で話し込みたくはないんだが。
外の状態は言わずもがな、オレの部屋は鍵かかってるし、今の神将が走り回ってる状況じゃ入れそうにないんだと。
まあ、あとでなんとかするって言ってたからまあ期待せずに待とうとは思うけどな。
で、今日のとこは、メキラのアホな落し物話に、微妙にヴィシュヌの件も混ぜて話して、終わり。
明日このままココにいるか、とっとと通報されて引き出されるかは知らんが、とりあえず疲れたので寝る。
・・・起きたら全部夢だった、ってオチになんねえかなあ・・・
赤の月20日
今日、インドラとイルヴァーナ氏がシヴァ配下の十二羅帝と戦闘をしているのに遭遇する。
ヴィシュヌも居たが、なんというか戦力外扱いのようで・・・。
しばらく観察していたが、イルヴァーナ氏がハイラの一撃をモロにくらった(しかも頭)のを見て、
ついつい手をだしてしまう。
十二羅帝がなんか文句を言っていたが、俺ら獣牙三人衆は別にシヴァ配下になった憶えもないので
まあ良かろう。
しかも、手を出したといっても、ちょこっと溶岩飛ばして、蛇出して、イルヴァーナ氏が体勢を立て直す
時間を稼いだぐらい。ものの数秒で立ち直った同氏は、そのままシャクティ合身から、風帝のものらしい術、
あと不動金剛杵でさくっと2人(担当だったらしいハイラ氏とクビラ氏)を片付けていた。
・・・やっぱり、前みたシャクティは3つくっつけたものだったんだなあ。カクラのと、グリーヴァのと。
いや、個人的には、風帝っぽい術のほうが気になるんだが。
当時神将候補生だった俺らには、イルヴァーナ氏が死んだときの状況は殆ど伝わってこなかったんだが、
噂によると、風帝が天空殿を襲撃したことがあって、その時の調和神を守って死んだらしい。
んで、その防衛戦の中で、風帝の術をコピーして、それで撃退できたとかいう伝説があったわけだが、
あの反則的になんでもやらかすアカラナータですら、実践中で十二羅帝の技をコピったことはないわけで。
まあ、ほんとうに「伝説」なんだろうな、と思っていたんだが・・・。実際、やっちゃったんだろうなあ。こりゃ。
しかし、彼の恐ろしいところは、その風帝の技すら、攻撃の布石にしてしまうというところだろう。
今回も、実際のトドメ技は持ち技の不動金剛杵。
大技で相手の気をひいといて、動きが止まったところを結界ごとズドン、というわけだ。
術連射かよ。しかも金剛杵に関しては、発動までが恐ろしくはやい。
なんというか・・・アカラナータといい、イルヴァーナ氏といい・・・化けもんなのか。不動明王ってのは。
余談だが、その後、イルヴァーナ氏はヴィシュヌをインドラに押し付け、遅れてやってきたメキラ氏に
頭から血だらだら流したまま、恐ろしい剣幕で説教していた。
いつも飄々としているメキラ氏がびくびくしていて、結構面白かった・・・。
赤の月20日
今日、客が来た。うちに客が来ること自体珍しいのに、来た奴がメキラときたもんだ。ああ、レアだねえ。
用件は早い話、例のヴェーダおっことした事件、あれを手伝えということだったのだが。
メキラがマヌケにもどっかにヴェーダを落としたらしい、という話を聞いてから5日。
自分のヴェーダを取り返すためとはいえ、わざわざ奴のを探してやる気もわかなかったわけで、
奴も見え見えの取引を仕掛けてはこなかったのだが、先日、ついにブドウがキレたらしい。
「いいかげん探して来い、っていうかとっとと見つけろ!(って、頭からだらだら血でてて怖かったんだもん:メキラ談)」
とのことで、オレの所にきたわけだが・・・オレを観察してる間に落としたって・・・あのなあ・・・。
とりあえず、流血ブドウがよっぽど怖かったのか珍しく下手にでてるので、条件ふっかけてやった。
まず、見つけたら、オレのヴェーダを奪還すること。あと、オレの尾行なんざ止めること。
んでもって、例の白いもやもやを教えろってこと。実はコレがメイン。
まあ、どれだけ奴が守るかは怪しいとこだけどな。
今日は夜遅かったので、明日の昼あたりからいろいろ思い出してうろついてみることに。
っていうか、今日記から動向を探ってみてるけど、あまり思い出したくないあたりなんだよなぁ・・・。
赤の月15日
もう、バカーー!
今日、せっかくお茶会だったのに、行く途中にまたあいつらの戦闘に巻き込まれたんだけど、
アーちゃんのシャクティはブドウがもってるわけで、仕方ないからヴィシュヌを任せてばたばたやってたのよ。
そしたら・・・何を思ったか(いや、キレただけだと思うんだけど)、戦ってるブドウとアフロ君めがけて裂光弾。
しかも、シャクティきてるときより凄いんじゃないかって感じの規模。それってさ、ちょっとヤバイんじゃない?
案の定、ソーマを使いすぎて、裂光弾の勢いもそのままに、思いっきり後ろに倒れていくんだけど。
そこまではいいのよ。問題はそのあと。
倒れていった先には、当然ながら、押し付けたヴィシュヌがいるわけで、それに思いっきり受けとめられてんのよ。
それだけでもムカツクのに、裂光弾を避けたアフロくんの追撃がとんできて、それから庇おうとしたヴィシュヌが
ぎゅ・・・・あーーーーーもう!!!!書いてても頭にくる〜〜〜〜!!!あのバカーー!
もちろんそのときも「バカーー!」って思わず叫んじゃったんだけどさ。
・・・アタシだってやったことないわよ、そんなこと・・・。別にやりたくなんかないけど・・・。
でも、そのとき、ブドウとインドラと、3人で同時に「バカ」って言ってたのがおかしかったな。
そうそう、バカといえば。
アーちゃんてば、せっかくブドウがヴェーダ返してくれたのに、意地張って受け取らなかったのよ。
言い草がきにくわない、とか言ってたけど、後で後悔するぐらいなら、うけとっときゃいいのに。
まったく、バカねえ。
赤の月15日
今日はメキラと話をつけにトライローとアナンタん家へ・・・。
が、途中で十二羅帝とインドラとヴィシュヌとブドウの精が暴れているのにでくわし、
なぜか巻き込まれる。
・・・とはいえ、オレとヴィシュヌ以外、他はみんなシャクティ着てるわけで・・・
当然のように、ヴィシュヌを押し付けられて護衛・観戦状態。
最初はトライローとハイラの巨大戦を見てたんだが、ブドウがオレのシャクティを着てるのを
見てるとすっげえむかついてきた。ああ、そりゃあもう凄まじく。
というわけで、怒りに任せて奴(と、戦ってるアフロ小僧)めがけて裂光弾をぶっ放してみたところ、
ちょっと気が遠くなって、気がついたら、背後のヴィシュヌめがけてぶっ倒れてた。
んでもって、なんか飛んできてたアフロの攻撃を、慌ててすっとんできたブドウが結界ではじいてたりしたんだが。
・・・いや、確かにちょっと軽率だったとは思うけどよ、3人そろって「バカー!」はねえだろ!!!
そりゃ、せっかくブドウがヴェーダ返してくれたのに、言い草がむかついて投げ返したりはしたけどよ!
偉そうに「そんなもんなくても、なんとでもしてやる」とか言ってたけどよ!!
・・・バカかも・・・オレ・・・。
だってよ、ムカツクじゃん・・・「お前、危なっかしくてみてられねえ」とかって言われたらよ・・・。んなもん、受け取れるか。
で。なんとか十二羅帝を追っ払ったところで、ブドウの口から衝撃の事実が。
そもそも、オレのシャクティをブドウが盗りやがったのは、メキラが自分のヴェーダをどっかに落としたから、らしい。
もちろん、茶会行き決行。疲れた、と嫌がるトライローを連れてアナンタん家へ。
そこでメキラを問い詰めたわけだが・・・事実らしい・・・。
どうすんだ。ブドウは「メキラのヴェーダが見つかったら返す」とかっていってたぞ。
「勝手にしろ」とかいっちまったぞ!?・・・やっぱりバカかも・・・。
赤の月12日
今日はお茶会・・・のはずだったんだけど、ユウラちゃん家に行く途中で戦闘に遭遇。
メンバー構図は十二羅帝4人(筋肉バカと軟体兄弟とアフロ君)VSインドラ&ヴィシュヌ&ブドウの精。
ふむふむ、一昨日の騒動はこれの一環だったのねえ。
形勢的には微妙にインドラ側劣勢。まあ3対4だし・・・っていうかヴィシュヌ、あんたも戦いなさいよ。
なんか本気モードでどっかんどっかんやってて、なんか久々に面白そうだな、って観察してたら、
いきなり、ブドウの精に「ちょこっとだけよろしく」ってヴィシュヌを押しつけられ、巻き込まれる。
最初はやる気なかったのよ。アタシだってさ!
けど、なんていうか・・・攻撃されたら頭にくるじゃない!それが掠っただけでも!
この服はねえ、お気に入りだったのよーーーー!!!
というわけで。十二羅帝相手に本気モードで喧嘩して、撃退したときには髪も顔も服もぼろぼろ・・・
お茶会やるどころじゃなくて、そのまま帰ってきた。あ〜あ・・・お茶うけのお菓子、食べたかったなぁ。
まあ、夜にユウラちゃんが持ってきてくれたんだけどね(いい子だわ)。
それにくらべてムカツクのはアーちゃん。アタシの話を聞いて、ベッドの上から「阿呆」と一言。
・・・心配なんてしてやるんじゃなかったわよ・・・。
とか思ってたら、「次茶会があるときはオレも行くから」と言い出してこっちが唖然。
まあ、メキラと直接話をつける気なんだろうけど・・・。ちょっと楽しみかも。ふふふ。
赤の月11日
昨日はいろいろあって日記かけなかったけど・・・本当に大変だった。
まず、あのブドウの精。シャクティ着てくれてやっと思い出した。
アーちゃんの前任者だったのよ〜。
不動明王イルヴァーナ。あたしたちが子供のときの憧れだったのよねえ・・・。
シャクティ着てるときしか見たことなかったけど、そのときは髪の毛びんびん立ってたから、
あのぼさぼさ頭じゃわかんなかったわよ。
あと、へなへなしすぎ!・・・いや、寝起きのアーちゃんのほうがもっとすごいけど・・・。
「うえー」とか「おー」とかしか言わないもんねぇ。
まあ、それはおいといて。
そのイルヴァーナさんがアーちゃんのヴェーダをもっていっちゃって、アーちゃんが大激怒。
血だらだら流しながら追っかけようとするから、つい思いっきり蹴っちゃった。
止めようと思ったのよ!!一応、心配してんだから感謝しなさい!
とはいえ、朝起きたらベッドの上でばっちり目の下にクマつくって転がってる様子をみたら、
ちょっと後悔してみたり。そんなに気にするとは思わなかったのよー。
なんだか、あの5人が来そうな気がして、寝れなくなったみたいなんだけど・・・
たしかに戦力はさがるけどさ。あの5人ぐらいなら、あたしが何とかするから元気だしなよ。
そう言ってみたら、「おう・・・」って布団に潜っちゃって。こりゃ本格的にへこんでるわねえ。
しおらしい男は嫌いじゃないんだけど、しおらしいアーちゃんは気持ち悪くてどうにも見てられないので、
とりあえず明日のお茶会でメキラに探りをいれてみることにする。
赤の月10日
・・・どうしよう・・・。ヴェーダ盗られた・・・。
持っていったのはウチの先代。ていうか、ブドウの精。
先代だろうがなんだろうが、オレのもんだろうがよ!今は!とっとと返せよ!
しかも追跡しようと思ったのに、うちの奴らに邪魔されるし!
そういえばあいつらも、ちょっと盛り上がってたな。特にトライロー。
ううう、思い出すとますますムカツク・・・。あの女、思いっきり蹴りやがったしなぁ。
記憶には残ってないんだが(蹴られたと思った瞬間意識がとんだから)、あのピンヒール、絶対刺さったぞ・・・。
それにしても、どうすっかなあ・・・。あの5人とかが来たらまずいよなあ。
シャクティ着られたら、さすがにきつそうだしなぁ。前回フライング気味に暴れてるし。ううむ。
って、マジで寝られなくなってきた。酒でも飲むか。もうこねえよな。そうだよなぁ。
あー、落ちつかねえ。参ったなこりゃ・・・。
赤の月10日
アレから一週間。なんだかんだで結構気になっていた「ブドウの精」だが、
ようやくその正体を知ることができた。
今日の昼、今回も勢い良くメキラ氏に飛びかかっていって、1分で(ちょっと時間がのびた)草むらに転がっている
アカラナータを囲んで、トライローと、メキラ氏と座談会をしていたんだが、
突然遠くで爆音がきこえて、数秒後、インドラがヴィシュヌをひっかかえて突っ込んできた。
まあ、なんかメキラ氏とアイコンタクトを交してそのまま通り過ぎていったんだが・・・。
その直後にやってきたのがブドウの精。
なんかメキラ氏と二言三言喋ったかと思いきや、メキラ氏がおもむろにアカラナータのヴェーダをひょいっと・・・。
当然アカラナータは大激怒してたんだが、それを受け取ったブドウの精がどっかで聞いたような呪文を唱えだしたので、
思わず硬直。そう、奴のシャクティ装着の呪文だったわけで・・・。
んで、なんでその呪文をしってるかとかって理由は、考えるまでもなく。
シャクティを装備したブドウの精をみたら一目瞭然、先代不動明王イルヴァーナ氏。
どうりで見たことあると思ったんだよなぁ・・・。天空殿に上がった頃に、出陣する所を2・3度みたことがあるわ。確か。
まあ、それからすぐに死んでたから、それっきりなんだけど。
それにしても、シャクティ装備時とそれ以外のときのギャップ、ありすぎだろ!!
トライローもまったく気づかなかったらしく、思わず黄色い声を上げて慌てて口ふさいでた(笑)。
まあね、その気持ちもわからんでもないが・・・何しろ当時、憧れの的だったしなあ。
あ、話を戻すと。
その後、そのままメキラ氏は彼と一緒にインドラをおっかけていって、ヴェーダを盗られたアカラナータはそれを
さらに追いかけようとし、止めようにもさっきの反応がムカついてるらしくて、聞く耳もたねえ。
なんとか説得しようとしたら、先日見殺しにしかけたことがばれてしまい(あの日のことを例にあげてしまった・・・)、
怒りの矛先がこっちにむいて、大ピンチ。
が、怒り心頭のトライローのキックが奴の右胸にヒットし(とうぜん傷口直撃)、奴は声もなく動かなくなった。
・・・ハイヒールだしな・・・。合掌。
そのまま家まで連れて帰ってきて、一件落着。
奴のことと、ブドウの精のことは、トライローが引き受けるといっていたので、俺もそのまま帰宅。
途中でインドラ達に会ったが、まだどたぱたやっていた。
そういえばイルヴァーナ氏はなんか見慣れんシャクティに着替えていたが・・・これはアカラナータには黙っとくことにする。
あー・・・疲れた・・・。
赤の月4日
トライローがおニューの浴衣を買うとかなんとかで、アカラナータを人間界にひきずっていった今日、
あの5人がやってきた・・・。なんで、今更、俺なんだ?
なんて愚痴ってるどころではなく、大変ピンチなわけだが、そこへ救世主登場。
その名も・・・ブドウの精・・・。書いてて悲しくなってくるが、本人がそう名乗ったのだから仕方がない。
んでもってそのブドウの精、やたらと強い。アカラナータとタイマンはれるんじゃないかってぐらいに強い。
そいつが「通りすがりのついで」とかわけのわからん理由で例の5人を蹴散らしてくれたんだが、
んー、なんだかなあ。妙なんだよなあ。
奴が風のように去っていった後(マジで何も聞く暇がなかった)、連中のうちの2人(カクラとグリーヴァだったかな)
がヴェーダがないと騒ぎ出す。
まあ、そのどさくさに紛れて逃げてこられたんだが・・・まさか、まさかなあ。人のもんとったって、なんにもならんしな。
とりあえず、あのブドウの精には(情けないけれど)感謝はしておこう。
ああ、そうそう、そのブドウの精について相談しようと思って、夜アカラナータの所にいってみたら、
いきなり屋根の上に拉致られて、思いっきり愚痴られる。
なんでも、店員にさんざん彼氏扱いされたのがムカツクんだと。
・・・いいじゃねえかよ。同居してんだし。ていうか、いいかげん認めろ。
んでもって、似合ってるなら似合ってるって、ちゃんと誉めてやれ・・・たまには・・・。
赤の月3日
今日街に買い物に行ったら、なんか変なのをみた。
あのチクリ魔のニリーとぼさぼさ頭の男が、路地でなんかこそこそやってんの。
気になったから声かけてみたら、案の定、ニリーはすごくびっくりして、男の影にかくれるわけよ。
コレは絶対やましい事があるんだと思って問い詰めようと思ったら、男がどかない。
なんか妙に自信ありそうな感じで堂々としてるし、態度もでかいし・・・。
ただモノじゃなさそうって聞いてみれば「ブドウの精です」って・・・絶対バカにしてるでしょ!!!
あまりに頭にきたからやっちゃおうかと思ったんだけど、それを察したのか、逃げ出しちゃって、
あとに残されたニリーはぽかーん・・・そりゃそうよね。
まあ、せっかく手がかりを残してくれたので、思いっきり問い詰めると、結構あっさり吐いてくれた。
なにやら、アスラ側十二羅帝の動向について、情報収集するように頼まれたらしい。
で、その報酬がささやかながらあたし達に復讐する術を教えてもらうことだったそうで、
その第1弾は「悪夢を見せる術」だそうで、1週間前ぐらいに手に入れて、試してるらしい。
さっき妙にびくびくしてたのは、てっきりばれたと思ったのねえ。平然としてりゃ、わかりゃしないのに・・・
でも悪夢って・・・あたしはみてないんだけどなあ。
帰ってアーちゃんに聞いてみたら「しらねえ!」って寝ちゃった。
・・・それじゃさ、悪夢じゃなくてうなされる夢ってなによ?いってみなさいよ〜〜〜!
それにしても。十二羅帝って・・・あのブドウ男はなんだったんだろ?只者でないことは確かなんだけどなぁ。
・・・なんか見たことある顔だったような気がするんだけど・・・思い出せないってことは、気のせいかな・・・。
赤の月1日
・・・月も明けたわけだが・・・。
先月末から見始めたいやーな夢は、さらにバージョンアップしてオレの睡眠をことごとく妨げてくれる。
どんな感じかっていうと・・・いつもの夢に嫁も加わって、2人でオレを殺しにくるんだが。
神出鬼没のバカップルはひたすらあたりにハートを撒き散らし、なにかと「愛の」を連発。
そして背景はなぜかピンク・・・。
それでもしっかり刺して来るわけで、殺されるこっちはたまったもんじゃねえ。
というわけで、今日も寝れずに夜起き出して、こっそり屋根の上で酒を飲んでるわけだが
(トライローは熟睡してたが、先週の一件以来、いろいろ思い出して直視できねえ・・・)。
さっき、見るからに怪しい客が来た。
後ろからすーっと現れて、オレの酒に手だそうとしやがる。
当然殴ったら、手加減したつもりはないのにしっかり受けられた。絶対ただもんじゃねえよなあ。
本人曰く、「ブドウの精」だそうだが、そのぼさぼさ頭はブドウじゃねえよなあ、おい。
ていうか、一瞬考えたろ。
結局、10分ぐらい酒を取り合ってたんだが、散々邪魔してやったら渋々去っていった。
しかし・・・なんかなあ、どっかで見たことあるんだよな・・・。
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