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<2002/8/16>
「私とブラジルの出会い 1/4」
(2002.8.15 Sumiko)
人間の記憶というのは曖昧なもので、どちらかといったら古いものよりは新しいものの方が鮮明、そしてもしその新しい記憶が強烈な印象を帯びる場合、ややもすると古いそれを忘れてしまいがちになることがあります。ブラジルに最初に触れたのは、私の場合てっきり95,6年頃の音楽だと思っていました。でも実際はそうではなく、時間軸の順番でいうと格闘技(グレイシー柔術)が最初だった!ということを、つい先日テレビで「Pride21」という総合格闘技番組が流れているのを見て思い出しました。
あれは93年のこと。プロレスオタクの夫は、当時毎週のように雑誌を購入しては隅から隅まで熟読。しょっちゅう試合を観戦に行ったり、見に行けない場合はTVあるいは後日ビデオ観戦するほど。一方の私はプロレスや格闘技など縁遠く、およそ興味がなかったので、それ系のTVが流れていても見向きもしませんでした。
そんなある日、ふと何気なく夫が見ているビデオにひょいと目をやると、四角にロープではなく、八角形に金網フェンスという、これまで見たこともないリングでの試合が映っています。それは、アメリカで行われているUFC(Ultimate Fighting Championship)という総合格闘技の試合(と、後日教えてもらいました)。夫は、ケン・シャムロックという、プロレスラーとしては強くて期待大だった外国人選手が、UFCであっさり敗退してしまった、そんなUFCとかいうのはどんな総合格闘試合なのか一度見てみたかったようです。
(ここで簡単に補足しますが、プロレス業界も複雑な系譜があり、ケン・シャムロックというのは「パンクラス」という団体に所属していました。アントニオ猪木が作った「新日本プロレス」という団体は、プロレスに詳しくない方でも名前くらいご存知かも知れません。新日旗揚げ後は時代的なブームもあり、かなりのスター選手がいましたが、その後より本格的なプロレスを目指して分派していきました。代表的なのは前田日明(数年前缶コーヒーなどの宣伝に出ていた人)率いる「UWF」や高田延彦(タレント・向井亜紀の夫)が作った「Uインター」。その後さらに旗揚げされたのがこのパンクラス。93年というのは「格闘技革命」と呼ばれた年で、パンクラスが旗揚げされたのもこの年ならUFC第1回大会もそう。そして95、6年頃からキー局が放映したり、アンディ・フグなど有名スター選手が出たことで、今でこそ一般的になりましたが、K1も93年が初回です。)
画面では、各選手とも「うぉりゃぁ〜っ!」と雄叫びをあげ、いかにも強そう。「その、ケンなにがしという人も、こりゃあ負けるよなあ。」って感じ。「うげ〜、なんか私、こういう世界って生理的に入っていけないわ。」とちらりと一瞥して自分の部屋に戻ろうとしたその時でした。とにかくデカくて迫力のあるアメリカの選手ばかりの中、向うから細身でひょろっとした体格のブラジル人が登場。若者は、5、6人と連なって花道を歩いてきましたが、それぞれが前の人の両肩に両手を掛けていて、その画はまるで列車かムカデのよう。(この登場の仕方はグレイシートレインと呼ばれています。)若者の装い自体は柔道着だったので、「あら、柔道か空手かしらん」と身近に感じ、どれくらい通用するのかちょっとだけ見てみようかなという気になりました。
それにしてもその格好は、他の選手に比べると気の毒なくらい痩せっぽで胴着もぶかぶかに見えるし、うつむき加減であまりに頼りない。総合格闘技というだけあって、キックボクシングとかケンカ世界一(!?)とか有象無象の巨体揃い。「おいおい、ちょっとぉ、柔道の人だか何だか知らないけど、こんな試合に出て大丈夫かよぉ〜(^^;)」と、試合をする前から親でもないのに心配になりましたねえ。一発でKOされ、若者が鼻血を出すシーンが目に浮かび、目がうるうるしちゃいました。立ち技で殴られるか蹴られるか、はたまた寝技で押しつぶされるか、いずれにしてもあっさり負ける気がしていたのです。ところがところが・・・。
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