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<2002/8/16>
「私とブラジルの出会い 2/4」
(2002.8.15 Sumiko)
通常、レスリングなど見れば分かるように、マウントポジション、つまり上になった方が優勢なのが常識。その若者は劣勢のボトムポジションになってしまったので、こっりゃあいよいよ駄目だろうと思いましたねえ。押しつぶされる・・・とその瞬間、足が下からにょろにょろっと伸びてきて、上に乗っている巨体を締め上げ始めたじゃありませんか、まるで蛇のように。でもって、ちょこんちょこんと、ぜーんぜん力無げに見えるパンチを数発当てています。純粋なボクシングでしたら余裕で避けられるレベルでしょう。でも、締め付けを振り払うことに集中している相手は、弱々しいパンチだのにそれを防御する術がないどころか、より一層若者に優位な体勢に陥り、ものすごく痛がって衰弱しています。
そのパンチというのも、手で頭やわき腹などを打つのに加え、下になりながらも足の踵を使ってつんつんつんつん相手の背中を打ったりして、いやあ、あちこち実に器用なんですよね。思い切り体の固い私としては、驚き、感心、尊敬の気持ちで見とれちゃいました。同時に巨体を下から(!)ぽこぽこ突いているその画があまりに滑稽で、(本人達はえらい真剣でしょうけれど)途中思わず吹きそうになりました。で、大方の(私の)予想を裏切って、ひょろの若者が勝っちゃったのです!
その後もこんなへんてこで独特なスタイルでどんどん勝ち上がって、あれよあれよという間に優勝しちゃったのでした。「グレイシージュージュツ」・・・この言葉を耳にしたのはこの時が初めて。驚きましたねえ。自分の中の常識が覆された瞬間でした。一族が形成するグレイシートレイン、そしてグレイシー柔術の試合ぶりは実に強烈でした。(ひょろのイチローがメジャーリーグで大活躍するのを見て驚く大衆に似た感想かもしれませんね。ほとんどアンビリーバボーって感じでしたよぉ。)
後で知るところによると、若者はホイス・グレイシーというブラジル人。(その後UFC第2回、4回大会とも優勝。)このブラジル人こそが、私の強烈なブラジル体験です。試合後、ホイスが「僕はグレイシーのためなら死ねる。」と、ものすごい形相で発言しており、その迫力に満ちた表情は「これ、大袈裟だけど本気じゃないか」と思わせるものがありましたねえ。
「僕はグレイシーのためなら死ねる。」93年のこの発言が、後々2000年5月に行われる「Pride Grand prix」というBigな大会を、とても意味深いものにさせていくのです・・・。
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