応用編

 1) 技術

  (1)ストローク

    @ドライブ系ボール
      ※フォアハンド超ドライブ回転ボール
        ○下から上に擦る打ち方で、ラケットの角度は垂直よりやや前傾させる。打球点はバウンドの頂点を
          過ぎて下降して来るところを捕らえる。
          つなぎのボールとしてミスをしないこと、なおかつバウンドしてから伸びていくので相手は攻撃し難い。
        ○構え
          スタンスは広めに取り、腰はしっかり落とす。
        ○バックスイング
          バックスイングはボールの下に取り、右肩をボールの高さに合わせる。この時、右膝の曲げ方で
          調整する。
        ○フォアードスイング
          主に腰と上腕を使うことを意識して下から上に振っていく。決して前腕を先に曲げないこと。
          重心は右足から上に行き、その途中から左足に移動させる。
        ○インパクトからフォロースルー
          インパクトの瞬間にボールを弾かないようにする。
          ボールがラケットの上を転がっていくようなイメージで打つ。
          手首はあまり使わないようにし、体全体を使って最後までしっかり振り切る。

      ※フォアハンドスピードドライブボール
        ○得点を狙う攻撃的な手段で、ボールはドライブ回転がかかっており、かつスピードもあるためバウンド後
          も低く伸びていくので決め球となる。
        ○構え
          最大のパワーが出せるスタンスを取る。
        ○バックスイング
          ボールが自コートにバウンドする前に打球点の位置を予測して、打球点よりやや低くバックスイングを取る。
          実際に来たボールの高さに合わしてラケットの角度と肘の高さを調整する。
          いろいろなボールに合わせてバックスイングを大きくしたり、小さくしたり出来るようにする。
        ○フォアードスイング、インパクト、フォロースルー
          右足で床を踏み込んで力を入れ、腰を左上方向に回転させながら主に上腕を使って前腕を導くようにして
          左前上方に加速しながらスイングする。
          ラケットの角度は前傾させてボールの後上部を捕らえる。前傾させすぎると薄くなりすぎて威力が出ない。
        ○肘を腰から離すようにして体の右後から肘を中心にして左前上方に弧線を描きながらスイングする。
        ○腰を動かす方向と打球する方向を一致させることが威力のあるボールを打つポイントである。
          重心移動は右足に重心をかけバックスイングをとり、右腰を左斜め前方に送るようにし、左足に重心を
          移動させながらスイングする。
        ○スイングと重心移動は同時に行うのではなく、足の重心移動を早く始める。
        ○打球点はバウンドの頂点から下降後部までのどこでも打てるようにする。
        ○手首は打球直前まで使わない。インパクト直前からフォロースルーにかけ前と内側に回す。


    Aスライス系ボール 
      ※超バックスピンボール
        ○スライス系のボールで超バックスピンをボールにかける打法である。
          ボールは直線的に飛んでいき、バウンド後はボールはまったく伸びずバウンドの高さも低い。
        ○基本
          しっかりとしたクローズドスタンスをとる。スイングはスライス同様肩の高さにとる。
          左足から右足に重心移動を行いながら上から下に、ボールの後部から下部までをつぶしながら
          削り落とすように振りぬく。
        ○注意点
          バックスイングはボールの上にとり一気に切りおろす。
          インパクトの瞬間は右膝を曲げながら左膝を右膝によせてボールに体重を乗せてボールを
          つぶしながら振りぬく。
        ○腰の回転のエネルギーでスイングし、腕だけのスイングはしないこと。
        ○ボールはネットより高い位置から直線的に相手コートに打つ。
          手首を使ってもよいが使いすぎると安定しない。

      ※ドロップショット   
        ○基本       
          スライスショットと同じく上からのスイングであるが、相手にドロップショットと見破られないようにする。
        ○注意点
          インパクトの瞬間にラケットの面を開き上に向けてボールを捕らえスピードを殺す。
          インパクト直後にスイングを止め、ボールの飛びを抑える。

      ※サイドスピンショット
        ○基本
          スライスショットと同じくボールを上から下へのスイングであるが、ボールを捕らえる位置とインパクト
          直前の方向が異なる。
          サイドスピンショットの場合、ボールが横下回転になるようにボール後部から横下部までボールを
          つぶしながら振りぬく。
          ラケットがボールに当たる瞬間、手首を使ってラケットヘッドは下げる。
        ○注意点
          ボールが浮いてしまうと相手のチャンスボールになってしまうので浮かないように膝でボールを押さえる。
          タイミングをはずしたり、ペースを変えるときに使い、多様は避ける。


    Bアプローチショット
      ※ボレーに出る前に打つのがアプローチショットである。
        相手のボールが短くなったり、体制を崩したりした時、すかさず打ってボレーに出る。
       ○基本
         相手の苦手なところやオープンコートを狙い、できるだけ深いボールを打ってボレーに出る。
       ○注意点
         体の向きは横向き、打点の位置は右足から左足に体重移動しながら打つ。その流れの中で前に出て
         ボレーの体勢を取る。


    Cライジングショット
      ※相手のボールがバウンドして頂点に達するまでの間に打つのがライジングショットという。
       ○基本
         ボールの落ち際を打つストロークと比べるとラケットはボールをやや抑え気味に振り切る。
       ○利点
         早いテンポで打つと、相手はボレーやストロークのタイミングが取りにくい。
         ボレーに出やすいのでアプローチショットに良く使われる。
         相手がボレーに出てきた時パッシングショットやアタックをライジングでやると相手にプレシャを
         かけることが出来る。
       ○注意点
         ボールを捕らえるタイミングはしっかり動いて軸足を決めて止まって打つことが大切。
         ボールは早いテンポで相手コートに帰るので必要以上にスピードを出すことは無い。


    Dパシングショット
      ※ボレーに出ている相手の横を抜き去るショットをパッシングショットという。
        このショットは打球コースを相手に読まれないようにすることが大切。
        ボールが浮くとボレーを決められるのでいかにボールを沈ませるかが大切である。
       ○基本
         腰を落として上半身を捻ってボールを引きつける。
         パッシングショットはドライブ系のショットで行い、ベースライン一杯を狙う必要は無い。
         ネットを越えてから沈むようなショットを心がける。
       ○注意点
         球速は速いに越したことは無いがあまり速すぎるとアウトしてしまうのでスピードとスピンの兼ね合い
         が大切である。
         相手の構えを見てフォアサイドかバックサイドか弱い方を攻める。
         大振りしないでコンパクトにコントロール中心にスイングする。
         相手がボレーで返してきた時を想定して次のショットに備える。
       ○ポイント
         高いボールはバウンドの頂点から打ち下ろすようにし、ネットを越えたら沈んでいくような球を打つ。
         サイドを抜くパッシングショットはコントロールに気をつけて自信をもって打つ。
         パッシングショットはライジングで打てるようにする。また相手が十分な体勢であればアタックと
         ロビングを交えて混乱させるのも良い。


    Eアタック
      ※ボレーに出ている選手めがけて強打することをアタックという。
       ○基本
         相手のボレーに対してサイドを抜くのではなくボレーヤーに対して全力で強打する。
       ○注意点
         相手のラケットではなく体を狙うようにする。
         リラックスし力まないように注意する。
         相手がボレーで返してきた時を想定し続けてパッシングなりアタックなりロビングなりで
         対応できるように意識しておく。
       ○ポイント
         高いボールはバウンドの頂点から打ち下ろすようにし、持ち上げて打たないようにする。
         ネットぎりぎりの高さで打つ。打点は出来るだけ前の方がよい。
         アタックはライジングで打てるようにする。また相手が十分な体勢であればパッシングと
         ロビングを交えて混乱させるのも良い。


    Fロビング
      ※相手がボレーに出てきた時にパッシングやアタックのフォームから相手の頭上を抜きさる。
       ○基本
         インパクトまでは普通のショットと見せかけて相手の頭上を抜くようにする。
       ○注意点
         相手がボレーに出てきて此方が不利な態勢の時にロビングでかわす。この時なるべく
         相手のエンドライン近くに落とすようにする。
         ゆっくりしたスイングでロブを上げるよりもトップスピンロブの方が有効である。
         相手が前に座ってボレーをするタイプのときに有効である。
         狙う高さは相手がラケットを頭上に伸ばしても届かない高さを狙う。

    Gサービス
      ※自分の軸となるサーブを生かすため、いろんなコース、回転、スピードでバリエーションを
        持たせてサーブを打つ。
       ○サーブのポジション
         コートのサイドとセンターを使い分けることにより、同じサーブでも2種類使い分けることが出来る。
       ○サーブの回転
         ・フラットスピードサーブ
           ラケットの面をフラットにしてスイングを全てスピードに変える打法。
           ボールは早く直線的に飛んでいくので入る確率は悪い。
         ・ドライブスピードサーブ
           フラットスピードサーブにドライブ回転を加えてスピードサーブに安定性を持たせた打法。
         ・超ドライブ回転サーブ
           ラケットのスイングのほとんどをドライブ回転に変えた打法で、ゆっくり飛んでバウンドしてから
           速く床を這うように伸びていく。
         ・サイドスピンサーブ
           ボールに右上回転をかける打法で、バウンドしてから右方向に伸びる。
         ・バックスピンサーブ
           ボールに左下回転をかける打法で、バウンドしてから左方向に曲がりながら止まる。


    Hボレー
       ○強いボレー
         ・基本
           インパクト時にラケットを強く握りボールにぱわーを伝える。
         ・注意点
           基本のボレーと一緒でラケットを振ってはいけない。
           脇を締めて体の力をボールに伝える。コースはオープンコートを狙うようにする。
       ○ドロップボレー
         ・基本
           基本のボレーと同じであるが、インパクト時にボールを受けるようにラケット面をボールの下に
           柔らかく滑り込ませる。できれば逆回転がかかっている方がよい。
         ・注意点
           ラケットの面を下に柔らかく滑り込ませた時、ラケットの動きを止めボールが飛ばないようにする。
           出来るだけ短く浮かないようにする。相手が後に下がっている時に使い多用は避ける。
       ○アングルボレー
         ・基本
           基本のボレーと同じだが、構えた時にアラカジメラケットの面をクロスに決めてセットしておく。
         ・注意点
           クロスにセットした面でボールを捕らえる。当てるだけの感覚で決して力を込めてはいけない。
       ○ドライブボレー
         ・基本
           相手のボールが山なりでスピードが遅い場合、フラットドライブと同じ打ち方で打ち込む。
         ・注意点
           前に出ながら打点を前にとって打つ。体が前のめりにならないこと。
           バックスイングは小さくしフォロースルーを大きく取るようにする。
           打った後はボレーの体勢に入る。

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