2-16 遊説(1)・遊説計画をつくれ

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遊説は,不特定多数の有権者に対し候補者の知名度・イメージアップを図るとともに,心情的応援者に活動の実感を与えるダメ押し効果がある。選挙戦における最大の武器のひとつなので,しっかりした計画をたて,もれのない遊説をすることが必要だ。


効率よく遊説をこなすために,遊説責任者を決め,計画をたてることが必要。

○候補者カーの運行計画

地方選挙は基本的には地域選挙といえ,車の運行計画も,選挙区を大まかに,最重点地区,重点地区,その他の地区に分けることから始まる。この決定は,最初の集票計画および,その後のビラの配布状況,ポスター掲示状況,名簿の地域別状況などにより総合的に行なうべきだ。この分類をもとに,各地区に入る時間枠を決定しよう。

○候補者管理計画

選挙期間中,有権者に最も影響を与える人物である候補者を,うまく動かす必要がある。一日中,候補者カーに乗っている必要はなく,暗くて候補者の顔が見えなくなる時間には,ホーム・ミーティング(個人演説会)に出席する,有権者に電話をかけるなどをしていた方が効果的だ。遊説責任者は,選対メンバーと十分に検討して候補者を管理し,候補者は,基本的にこの指示に従おう。

○応援者要請および,その日程計画

応援弁士は長時間をさけない場合が多い。いつ,どこで,誰に応援してもらうか,受け入れ体制も含めて充分な打ち合わせをし,効果をあげたい。事前に,いつ,どこに,誰が来るかを候補者カーで宣伝したり,電話予告するのも効果的。

○遊説部隊の編成

最低限必要な運転手とウグイスのほか,車長格(遊説現場責任者格)の人が乗りこみたい。運転手は,できるだけ地元の地理に詳しい人に。遊説は朝8:00から夜8:00までの12時間なので,運転手,ウグイスともに,一日のうち何組かの交代要員を用意したい。

●日程表をつ<れ

全体的な遊説計画ができたら,詳細な日程表づくりを。運行予定コース,スポット演説予定場所などをつけたタイム・スケジュールを,前日の選対会議で検討し,乗組員に必ず手渡す。また,車長は,その日の遊説が終わりしだい実際の運行コースや演説先場所を地図に記し,遊説先の全体像が把握できる資料とする。


■駅頭や繁華街での遊説などでは他候補とのハチ合わせも多い。スピーカー合戦にならないよう、5分交代にするなど、相手側と話し合い調整するのが望ましい。候補者が乗っていない車より乗っている方に優先権があると考えてよい。[関連法律資料J参照]


市民選挙の実践 16

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