97/04/05

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一時間30分の真相

本会議/個人質問の前に大幅な空白時間

3月10日、本会議場で私の個人質問に入る予定の午前10時になっても、開会の予鈴も鳴らない。控室に戻ると、「市民クラブの代表質問に対する答弁の訂正をしたいので、了解してくれ」と当局から言われる。先日、東部クリーンセンターの煙突に展望台を併設するという答弁に対して、「そんなことは聞いていない」というクレームが地元の議員などから入ったという。

○地元が聞いていない、委員会でも聞いていないというが、そんな根回しをしなければ答弁できないのでは、本会議の答弁がいよいよ形式的なものになる

○訂正内容が「議会とも相談しながら」という文言をいれるだけだというが、これが無くても議会と相談をするのは当然で意味がない

○一部議員が文句を言えば答弁を訂正する悪例を残す。などから強硬に反対することも考えられた。しかし、クラブとしては@工事をこれから進めるためには妥協も止むを得ないA訂正ではなく「補足」とするB例として残さない、ということで補足に応じることとした。

 一部の議員からは、私たち市民クラブが開会を遅らせたように言われるなど、後味の悪い「解決」だった。


甘辛マスコミ批評

県議会に良識はあるのか

岡山市いじめ陳情を取り上げる県議会

 この県議会に「県と市が争うなら、岡山市には最低限のもの以外の補助金をカットせよ」という非常識な陳情についての毎日の記事も注目すべきです。他の会派が直ちに不採択にすべきと主張したにもかかわらず、自民党が多数で「継続審査」にしたそうで、しかも非公式ながら、自民党の議員が「その気持ちは良く分かる」といっていたことも。この件は、他紙にはまったく載っていませんでしたので取り上げました。〔毎日新聞に拍手〕


節水型都市をめざして

雨水の利用に新しい補助制度

 一昨年9月に羽場が本会議で取り上げた「使わなくなった浄化槽を利用した節水設備」に、来年度から補助金が付くことになりました。すでに先行して実施している埼玉県越谷市を視察した成果があったと、ひそかに思っています。もっとも、国はこの補助金を認めた理由に「都市の洪水を防ぐため」を挙げています。中水道というか節水のためというか、その効果が大きいとは思いますが。

 中身の方はまだ検討中ということで、新年度ただちにとは行かないようです。

 臨時福祉給付金の改善に意見書

 前号で取り上げた「臨時特別福祉給付金」ですが、保健福祉委員会でも議論の結果、国に意見書を出すことになり、本会議で採択されました。今回限りとは言うものの、消費税アップの度にこのようなことをする可能性があり、国が地方に事務を押しつけることに対する不服を黙っている必要はない、との意見が通りました。他の自治体では例がないそうです。


県議会とは逆 市議会では「従軍慰安婦」の記述削除陳情を30対3でみなし不採択

不幸な歴史を繰り返さない決意示す

過去や事実を直視してアジアの一員として共に生きる良識派が多数

先の岡山県議会で、全国の県レベルで初めて「従軍慰安婦の記述を教科書に載せるべきでない」という陳情が採択され、まさかと思った方も多かったかと思います。2月市議会にも同じ陳情がこの議会に提出され、それに対する反対陳情も出て、3月24日の最終日にどちらが採択されるかが注目されました。

これを審査したのは文教委員会で、当初は継続審査となるだろうという読みが外れて、削除反対が趣旨採択となりました。しかし、リベラルと思われていた高津利明議員が「三光作戦はいいがかり、侵略ではなく民族解放の大東亜戦争は評価されるべきで、従軍慰安婦のような歴史的にも存在しない、民族の誇りを失うようなことを教えるべきでない」と本会議で発言をしたことや、保守系の会派が過半数を占めている市議会の構成から、本会議での逆転の可能性もあると、一時緊張した空気が流れました。

しかし、保守系と言われている会派の退席と一部議員の趣旨採択への賛成で、30対3で採択、「削除賛成」はみなし不採択。意外な結果となりました。

政府見解を待つまでもなく、多くの資料や証言で従軍慰安婦の存在は明らかであり、歴史から何も学ぼうとしない人々の姿勢こそ問題です。日本の常識は世界の非常識といわれないように、岡山市議会が示した判断は良識の現れと言えるかもしれません。

 誰が賛成したのか、反対したのか、市民の方からよく聞かれます。当日の各議員の態度は次のとおりでした。

〔歴史で教えることに賛成〕羽場頼三郎/串田務/楠木忠司/寺田和子/近藤昭/浅野秀孝/若井達子/福原弘子/山田勇/内田宏哉/苦水重徳/吉田政司/磯野昌郎/田尻祐二/則武宣弘/辻野喬雄/田畑賢治/崎本敏子/藤沢和弥/坪井貞夫/横田悦子/藤原貢/河合和成/川田敏幸/土肥啓利/井村嘉久/服部勇/宮川日吉/宮武博/山田ろく二郎

〔歴史で教えることに反対〕吉本喜一/柴田健二/向井英雄

〔退席〕有井靖和/太田稔/高津利明/奥野三四志/佐々木清巳/大下隆章/太田正孝/大橋英雄/貝原信三郎/垣下文正/梶原昌一田中昭三/伏見源十郎/堀川進/三木亮治

〔欠席〕脇本一郎/高木悦夫/華房美衛

※なお、これに関するよくまとまった資料(市民新党にいがた作成)が手に入りました。政府や国際機関の見解や教科書の記述、「削除派」への的確な反論などです。必要な方に実費でお送りします。コピー代と送料で240円です。→(265)0651


97/04/05

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