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今回は、1階に約10畳の専用リスニングルームをお持ちのT氏宅(新築一戸建)に、JBL の新型スピーカー S3500 を納めます。

T氏の意見が随所に反映されているオーディオルームは、デザイン性と音響特性とが見事に両立しています。 吸音ボードが設置されている天井は高さ約3mもあり、機器とスピーカーを設置している床面には、家の基礎の上にレンガが敷き詰められ、 機器の背面の壁はウッド仕上げで壁面自体が波を描いており、高周波ノイズの元となる蛍光灯も一切使用せず全て白熱灯にするなど、T氏の音に対するこだわりが各所に見受けられます。

1 本約 50kg の S3500 を速やかに部屋へと運び込み、McIntosh C710 + MC7150 とのワイヤリングが最適になるようスピーカーを含めてすべてのポジショニングを調整する。 このあたりのノウハウが音に対して非常に重要なポイントであることは言うまでもありません。最後にスピーカーの下にインシュレーターをセットしてセッティングはすべて完了、音出しへ。

まずはジャズから。25cm のダブルウーファーから出る迫力の低域と、ホーン型特有の芯の強い厚みのある音はかなりのもの。 T氏曰く、「初めは少し硬い感じがしていたが、エージングがきいてくるにつれてどんどん音の厚みが増してきて、すごくいいね。とても気に入ったよ。じゃあ次はクラシックをかけてみようかな。僕の好きなベートーベンの『英雄』を…」

ジャズのエネルギー感あふれる演奏から一変し、部屋全体を包み込む芳醇な音が響き渡る。 T氏はソファに深く腰を下ろしたまま、「これは…すごくいいね。いつも聴いている『英雄』がこれほどのスケール感をもってゆったりと余裕のある鳴り方をするなんて…。とにかくジャズでもクラシックでも何でもいけますね。これは本当に安い買い物でしたよ。」と、大満足のT氏でした。



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