予 防
予防とは
予防とは将来を予測し前もって対処することで問題が起こりにくくすることを言います。歯科においての予防とは虫歯や歯周病はもちろんのこと、お口の健康を損ねる病気が起こらないようにすることで健康なお口の状態を長期間維持することです。
予防は可能なのでしょうか?
歯を失う病気はわかっていますし、その病気の原因も科学的に解明されています。ですから、病気を防ぐ方法は確立しています。つまり、病気が起こらないような予防方法を実行すれば長期にわたってお口の健康は維持できることができるのです。
どうすれば予防できるのですか?
(1)精密検査
まず、お口にどんな問題があるかを調べることが必要です。現在の問題だけではなく、将来問題が起こる可能性があることも、予測する必要があります。そのためには、今までにどのような病気の傾向があるかを把握することも大切です。
詳しく調べることで、現在の問題と将来を予測することができるので、正確な対処が可能となります。
(2)検査報告
お口の現状をご自身が十分に理解することが大切です。なぜならば、お口の病気の殆どが生活習慣に深くかかわりがあります。そのため、日々の生活の中での改善点やどのような治療が必要なのかを明確にしていきます。
(3)コンサルテーション
将来、どのようなお口の状態でありたいのか。つまり、お口の健康に対する期待を明確にします。例えば、好きな物を食べるときに支障がない、お話しするとき、カラオケを歌うとき、笑うときに支障をきたさない等、健康なお口が維持されることによって得られる事柄です。それらを達成できるような綿密な治療計画(治療方法、治療期間、治療費用)を立案します。
(4)健康な歯を維持すること
壊れてしまった歯を治療するよりも、健康な歯を維持管理するほうが、費用が少なく簡単で確実な方法です。まず、健康な歯を維持することを考えます。
(5)悪くなった原因を除去すること
悪くなった歯を治療する前に、悪くなるには原因が必ずあります。それを取り除くことによって、病気の再発を防ぎます。
(6)悪くなった所は治療する
すでに悪くなった所、将来悪くなることが予測できる所、長期維持していくために問題と考えられる所は全て治療する必要があります。
(7)維持管理し、問題は早期発見すること
治療が完了した時点が終わりではなく「始まり」です。理想的には治療が完了した状態を変化なく維持していくことです。その理想に、少しでも近づけるための管理を行います。また、問題が起こったときには早期発見、早期治療です。
予防しても悪くなるのはどのような場合ですか?
ご自身と医院での管理を行うことによって予防しますが、100%の予防は不可能です。悪化する原因としては、毎日使うことによる磨耗と喰いしばりや歯軋りによる過剰な力によって壊れることがあります。また、食生活の変化、管理不足と体調が悪化したときに問題が起こる場合があります。体の健康は、免疫のバランスで成り立っています。お口の健康も同様で、体の病気やストレスによってバランスが崩れると口の健康にも影響が出ます。やはり、全身の健康維持も歯を永く使うためには必要なことなのです。
また、糖分摂取の時間や量が増えたり、食生活に問題が生じる場合、磨き残しによる管理不足の場合にも悪くなります。
対応策は?
そこで、定期的な管理が重要になります。日々の管理での不足を補うと伴に。問題を早期発見することを行います。また、毎回のチェックに加えて定期的な検査を(レントゲン撮影、歯周病検査、咬合検査等)2〜3年ごとに行うことによって問題を早期に発見することが出来ます。
どの位の確立で予防できますか?
過去の実績としては、ベストの治療を行った場合の平均値は、平均的な日本人の推移に比べて、1/10になりました。
デンタルエージの推移と悪化率
デンタルエージはお口の健康状態を数値化したものです。デンタルエージの数値が大きくなるほどお口の状態が悪くなったことを示しています。この数値を定期的に調べることによって、その変化を比較することが出来ます。数値が一定であれば健康が維持されており、数値が大きくなることは悪くなっていることを示しています。

|