スキューバダイビング(1) 私の趣味「スキューバ・ダイビング」についてご紹介したいと思います。 春は幼魚のシーズン。小指の先程の小さな魚はルーペを使い、ライトで照らして見ます。どんなに小さくても繊細で美しい模様をしているもの、フリフリの背ヒレが付いているもの等カラフルで愛らしい姿には時間が経つのを忘れて見入ってしまいます。しかし、この可愛い時期はほんの少し、成長と共に想像もつかない姿に変身してしまいます。だからこそ、期間限定の春の海は貴重な贈り物でダイバーの目を楽しませてくれるのです。 去年の6月、沖縄県の石垣島でマンタに逢いました。回遊魚には必ず逢えるものではなく、また天候や海洋状況にも左右される為、ジンベイザメと同じくその時の運次第。でも、マンタには人間の想いが通じるらしく「逢いたい逢いたい」と念じれば逢えるとか・・。更に運が良ければ、海中だけでなく船上からマンタのジャンプを見ることも出来ます。ダイバーの吐く息によって出来る気泡を嫌うので、マンタが近づくと息を堪えます。すると、頭上すれすれを泳いでくれるのです。背中は黒くて、お腹は真っ白。そのお腹に黒い斑点があるものもいます。マンタが長い翼のようなヒレをヒラリヒラリとさせながら泳ぐ姿はとても雄大で、ゆったりとした時の流れを感じさせてくれます。 次は群れをなして泳ぐ魚達。一匹では小さい彼等も、群れになると大物にも勝る大迫力!「サーッ」と音が聞こえてきそうな素早さで、群れをなしてグングン力強く泳ぐ姿には見とれます。中でも、渦を巻く魚の群れを真下から見上げる光景には圧巻です。自分が人間であることを忘れ、魚であるかのような気分になります。 ある海洋写真家が「海から上がる理由が見つからない」と話していました。海中で感動する度に、この言葉が頭をよぎります。連日朝から夕方までダイビングを楽しみ、半日を船上で過ごしても飽きない魅力が海には溢れています。海から上がる時の名残惜しいこと。とはいえ、現実は酸素の残量をしっかりとチェックして、陸へと帰って行くのですが・・・。 (歯科衛生士 橋本 佐知子)
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