咬合治療(咬み合わせと顎関節の治療)

なぜ咬み合わせの治療が必要なのでしょうか
歯を長く使うためには、理想的な咬み合わせに近づける必要があります。生涯歯を使うのであれば、約70年間、上下の歯がぶつかり合っても壊れない咬み合わせにする必要があるからです。

理想的な咬み合わせとは
下記の条件が満たされていることが理想とされています。

(1)上下の歯が咬み合った時には
・ 出来るだけ多くの歯が均等に接触していること
・ 歯に加わる力の方向が良好なこと
・ 顎の関節(関節頭、関節窩、関節円盤)が良好な位置関係にあり、強く咬んでも   関節に問題が生じないこと
・ 咬むための筋肉のみが働いて、その他の筋肉は安静であること

(2)顎を前後左右に動かしたとき
・ 咬んだまま顎を前後左右に動かした時には、奥歯が咬み合わない状態になること
・ 顎を前後左右に動かしたときに引っ掛かりがなくスムーズに動けること
・ 咬む力によって歯がぐらぐら動かないこと

(3)個々の咬み癖に合った咬み合わせであること

咬み合わせの診査方法とは
歯の模型、顎の関節の位置が理想と思われる顎の位置の記録、顎関節と筋肉の状態、歯の磨耗状態等を検査します。検査結果を基に、現在の問題点と将来起こる可能性がある問題点を診断します。

咬み合わせの治療の方法とは
個々の状態によって治療方法は異なりますが大きく分けて3つの方法があります。

(1)咬み合わせ全体を再構成します
多くの歯を失って咬む位置が安定しない場合や、咬みあわせが大きくずれている場合に行います。

(2)現状を保ちながら理想的な状態にするために全ての歯を調整します。
    約1〜2mmの調整で完了する場合に行います。

(3)歯の調整は行わないで、バイトプレート(マウスピースのようなもの)を装着した状態で理想的な咬みあわせにします。
    歯はほとんど調整しないので、最も簡単に行える方法です。