ここではクローン病についてお話しします。

クローン病って何?
クローン病は炎症性腸疾患の一つで、口から肛門までのすべての消化管に慢性炎症を起こす 原因不明の難治性疾患です。

いつ発見されたの?
1932年にニューヨーク・マウントサイナイ病院の内科医ブリル・ビー・クローンらにより「限局性回腸炎」として、 はじめて報告された病気です。この報告者の名前をとり「クローン病」と呼ばれるようになりました。

日本ではどうなの?
年々増えつづけており、圧倒的に10代20代で発病する時期が多い。
欧米では薬物療法が中心ですが、日本では1980年代から栄養療法が中心となってきました。

どんな症状があらわれるの?
腹痛、下痢、発熱が3大症状です。
1.腹痛
2.1日6回以上の下痢または粘血便
3.肛門部病変(切痔、痔瘻など)
4.穿孔
5.その他の合併症
6.腹部腫瘤
7.体重減少
8.38℃以上の発熱
9.腹部圧痛
10.血色素10g/dl以下

どんな治療法があるの?
栄養療法,輸液,薬物療法,手術療法があります。
●栄養療法は主にエレンタールを飲むか、経管栄養によって
夜間に連続摂取するかです。これによって、極度に状態の
悪い患者や腸管狭窄患者を除けば、緩解導入はほぼ100%可能と考えられています。
●輸液による栄養療法は、狭窄や瘻孔によって経腸的な栄養管理が出来ない場合に行われます。
●薬物療法は、ペンタサ,サラゾピリン,プレドニンなどがあります。使用を中止すると再発する可能性があります。
●手術療法は現在では、狭窄瘻孔などがある場合だけにしか用いられません。手術は最小限に抑えるというのが現在の基本的な考え方です。

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