@ 肥満と漢方薬


 

肥満のタイプ



  いわゆる「肥満」には、男性に多い
内臓脂肪型と女性に多い皮下脂肪型があります
  主に内臓脂肪型はウエストや胃のあたりが太り、皮下脂肪型は下腹部やお尻、太ももなど
  下半身が太るのが特徴です
  漢方では、肥満を筋肉質でがっちりした
「固太りタイプ」、皮下脂肪が多い「水太りタイプ」
  分けて考えます
  中年以降の太りすぎは、放っておくと膝の関節を痛めるだけでなく、特に内臓脂肪が必要以上に
  多くなり、糖尿病・高血圧・高脂血症・心臓病・痛風・肝臓病などの生活習慣病を引き起こす傾向が
  高まり、注意が必要です
  脂肪を減らすには、食事療法と適度な運動、そして規則正しい生活が大切です

 

 

漢方薬に出来る事



  漢方では固太りタイプの肥満には
防風通聖散を、水太りタイプには防己黄耆湯などを
  症状や体力に応じて使います。
  体力があり便秘がちな人によく使われる
防風通聖散は、皮下脂肪だけでなく、内臓脂肪を
  燃やし、生活習慣病の発病を防ぐとともに、基礎代謝量をアップし消費エネルギー量を
  増やして、やせる事を助ける働きがあります
  防己黄耆湯は、色白で汗かきの疲れやすい水太りタイプの方に用いられ、膝の腫れや
  痛みにも有効です
  脂肪を減らすには、食事療法と適度な運動が基本となりますが、このように漢方を用いる
  ことにより、種々の症状を同時に改善できるという特徴があります