カウンセラー・ミスター・フーワラによるユング心理学(夢分析)入門

皆様こんにちは。カウンセラー・ミスター・フーワラと申します。このたび長年の友人であるナカムラヤンよりユング心理学(夢分析)についてなら、この人!と依頼を受けたので、喜んで書いております。

ユング心理学に関してはこのページをご覧になっている方はどの程度の知識をお持ちかどうか分かりませんが、とりあえず、ユング研究所ニューヨーク支部において、カウンセラー・ミスター・フーワラが5年間夢分析を受けてきた経験を基に、少し書いて見ましょう。

ユングと言えば、まず集合的無意識、元型、自己、アニマ・アニムス、共時性、内向・外向などの言葉を思い浮かべられることでしょう。これらの言葉を一つ一つ説明するのは、この紙数では難しく、またこのページの読者の方はよくご存知かもしれませんので省かせていただきます。これらの概念は説明するのも、理解するのもそれほど難しくはありません。ただ、理解の仕方のコツをマスターするのがとても難しいのです。

頭だけでは、ユングの理論を理解するのは困難です。ユングは人間の心的機能を、思考、感情、感覚、直感の4つに分けたことは知られています。そして、治療においては思考機能優位の人は感覚と直感をまず発達させ、その後に対極の機能である感情を、残りの3つの機能を足がかりにしながら発達させる、という原則に基づいて行います。ただし、ほとんどの人は4つ目の機能に着手する以前に死んでしまうのですが。つまり、100年程度の人生ではすべての機能を十分に発達させることは不可能といえるでしょう。しかし、ユングの理論はこれら4つの機能を全て働かせなければ理解が困難なのです。したがってユングの理論を完全にマスターするにはたいていの人は時間が足りないといえましょう。と言ってしまうと絶望的なので、4つの機能を同時に発達させる方法をお教えしましょう。 それは絵画、しかも抽象画系がいいでしょう。例えば、今の気持ちを形と色で表すとどんな感じになるか?この課題をクリアするためには、大体こんな雰囲気の絵になるかな?(直感)、大きさや配置はこれでいいかな?(思考)、色や形はこんな感じかな?(感覚)、この出来具合はいいな/嫌だな?(感情)。

このように、4つの機能を使いますね。毎日続けて50〜60年経てば、次第に丸や四角が幾何学的に配列された構図になっていくことでしょう。これが曼荼羅です。いきなり曼荼羅を描いてはなりません。なぜなら「達人が何十年も壁に向かって悩んでいた。弟子たちは何とか達人が悟りを得る手伝いをしたいと思い、また自分も同時に悟りを得たいと達人の周りに集まっていた。あるとき達人は、全てが明快になったかのように、筆をとり壁に向かって、丸を書き、その中に三角を書き込んだ。ついに悟りを得たのである。弟子たちは一斉に『これだ!』と叫び、急いで同じ図形を壁に書き込んだ。だが弟子たちには当然、悟りはやってこなかった。これが今日広く起こっている誤りである。」と、ユングは警告しています。(Psychology of rebirth CW.vol.8)

 次に、ユングの発展させた夢分析が、今日の人々に果たして役立つかどうかについて考えてみましょう。

まず、夢を書き留めて、それをセラピストに報告し、その素材の一つ一つについて連想を深めていき、そこから洞察を得るという一連の作業をするためには、知的に標準以上は必要です。また、じっくりと自らの夢に取り組み、考えていくためには、少なくとも会社で冷静に仕事が出来る程度に情緒が安定している必要があります。精神的にまいっている人や、自我の境界のもろい人の場合、夢の洞察から妄想的な人間になっていくことがあります。それに加えて、ある程度のお金と時間の余裕があること。

従って、夢分析を受けて実りのある人と言うのは、「無理に今すぐカウンセリングや精神療法を受ける必要のない人」ということになります。夢分析を提供するカウンセラーは、そんな条件にあてはまる人で、なおかつ心理療法を希望する人を探さなければなりませんが、そういう人ははめったにいないものです。従って、夢分析を人にじっくりと提供するためには、経済的に安定するために第三者をスポンサーに立てる必要があるのです。極論を述べると夢分析の専門家になるためには、その前に誰かのヒモになれる才能が求められると言えましょう。(笑)それに加えて、ハードな分析のトレーニングを積んだ者。こんな条件を満たせるのは今の日本ではこのカウンセラー・ミスター・フーワラぐらいしかおりますまい。ゴホン、それはともかくとして、夢分析はこころの治療に用いるよりもむしろ、更なる人格の発達のための技法であるということです。

精神障害は薬物で治療しましょう。うつ病はしっかり休養を取りましょう。神経症はフロイト派の分析を受けましょう。これらを完全に克服してからユング派の夢分析を受けましょう。きっとすばらしい体験ができるはず、という約束は出来ません。夢とははかない物だからです。ただ、夢分析とは不思議なもので、受けている間は自分が発達しているといった実感が極めて持ちにくいのに対して、受けたあとで、いつの間にか以前より発達したのでは、と実感できる時が来ます。興味がある方は是非チャレンジしてほしいと思います。

以上、どこが入門だかよく分からないフーワラのユング心理学入門でした。

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