みまさか桧構造材で家づくりB
― 設計マニュアル公開 ―
おかやま木の家推進研究会は、岡山県産材を使った家づくりに関心のある方、研究者や団体、製材所・林業家の方、住宅等の設計や施工に関わっている方や消費者の方が集まり、岡山らしい快適な住まいづくりや岡山の環境保全に寄与することを目指しています。平成19年から研究会・勉強会を開催し、みんなで集まってそれぞれの立場から意見を交わしながら、県産材を使った家づくりの普及活動を行ってきました。
こうした活動の経緯をもとに、平成21年度に「おかやま緑のネットワーク」の認証制度を発足し、継続的・自立的に活動を続けています。県産材に関心のある方や県産材を取扱う団体、研究者、設計者、工務店、材木店、流通、通製材所、生産者の方々の入会に当たり、一定の入会基準を設け、県民が信頼できる事業者や団体を認証。良質な住宅の供給を目指しています。
岡山県には戦後植林した桧(ひのき)・杉が豊富にあり、伐採時期にきています。美作地域を中心にして良質な木材を製品化し「美作材」(みまさかざい)として全国に知られています。
この美作桧の需要拡大を目指して、平成22年度森林整備加速化・森林再生事業(地域材利用開発)の補助により、同研究会の所属会員が、みまさか桧材(岡山県内JAS製材)柱・土台120×120ミリ、梁桁(はりけた)120×120ミリ、横架材120×180ミリの仕口金物を株式会社シェルターの性能認定を取得し、オープン化します。
そこで私たちは、本事業平成22年度住宅分野への地域材供給シェア拡大総合対策事業 ― 地域材を生かした地域型住宅づくり ― 「みまさか桧の構造材による次世代型岡山の家」として、この認定仕口金物を使用した「みまさか桧」を柱・梁桁材として構造フレームに使うことをコンセプトにしました。
「岡山にふさわしい住宅」「県産材の活用」「新しい接合金物による丈夫で長持ちする住宅」「スケルトン・インフィル方式の採用による間取りの可変性ある住宅」「長期優良住宅」「準耐火・耐火・準防火・防火地域に対応した住宅」などの特徴を持ち、次世代に引き継がれることが可能な木造住宅であるとともに、岡山の森林保全に寄与できることを目指して、この事業に取り組んでいます。
「みまさか桧の構造材による次世代型岡山の家」の実現に向けて、これから住宅を建てられる方、設計をされる方、工事をされる方に参考になるように、設計マニュアルを作成しました。皆さまにこの「設計マニュアル」をご利用いただき、岡山県産材のさらなる普及拡大が図れることを期待して6月10日に説明会を行う予定です。
興味をお持ちの方、もっと詳しく知りたい方は、お気軽に左記までお問い合せください。
「岡山の家」設計マニュアル(左)とパンフレット表紙(右)
【2011年5月2日(月) 岡山日日新聞掲載】
いえ・ひと・まち 【第14回】