国の事業に採択
みまさか桧構造材で家づくり@


 家を建てるとき、家づくりにどんなことを求めますかと尋ねてみると、皆さんから返ってくる言葉は次の三つです。
 @丈夫で長持ちすることA岡山の気候風土に合ったものB適正なお手頃価格であること、などをよく言われます。
 そこで、それらの要望を考慮して、これから求められる家づくりを考えたいと思っていたところ、昨夏ちょうど良いタイミングで国の方から
「平成22年度住宅分野への地域材供給シェア拡大総合対策事業」の募集があるということで、早速に、おかやま緑のネットワークから「みまさか桧の構造材による次世代型岡山の家」のタイトルで提案を行いました。幸いにもこれが採択されて、岡山型の家づくりを考える機会に恵まれましたので、その一端を紹介したいと思います。


  高強度接合金物


 岡山県では戦後植林したヒノキ・スギが豊富にあり、今伐採時期を迎えています。この県産材は美作地域を中心に良質な木材として製品化され、「美作桧」のブランドで大量に全国流通しています。
 私達のネットワークでは、この地元で沢山とれる桧の間伐材で製品化され120×120ミリの構造柱材を積極的に使うというコンセプトで(今あるものを使って、いい家を安く)の「次世代型岡山の家」を造る試みに取り掛かりました。


■次世代型「岡山の家」基本的な考え方

 @美作桧の構造材と県産材を積極的に使うことは、結果、環境保全やエネルギー消費削減になるとともに、森や水を守ることにもつながります。そして今までになかったオール桧造りの構造の家は家族に安心・安全と健康を支えてくれることになります。

 A美作桧4寸角の柱や梁材に、耐震性にすぐれた高強度の接合金物を採用することで、しっかりとした安全性が確保できます。そしてこの小径木の架構は、材積の合理化が図れ、コストダウンにもつながります。またスケルトン(外部は長持ちのする構造体を造る)・インフィル(内部や設備は将来の生活スタイルに合わせたリフォーム可能)方式の採用は将来の家族の変化にも容易に対応できる家づくりとなります。

 B岡山の気候風土に合った、地域の人と地域になじみのある良材を活用して造った家づくり。こんな顔の見える関係での家づくりは、次世代にも継承できる技術や文化が形となって伝えられていくことになります。


 これから、県産材のさらなる利用拡大が進んで行くことに期待し、岡山の森林保全に寄与することを大きな目標に掲げて「みまさか桧の構造材による次世代型岡山の家」の早期実現に向けて、ネットワークを強固に取り組んで行きたいと思っています。読者の皆様方もサポーターとして応援していただければ幸いです。



  
昔ながらの地域風土に合った家





   【2011年3月7日(月) 岡山日日新聞掲載】
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いえ・ひと・まち 【第12回】