一級建築士事務所 

                       木に 住む

背高椅子

大原美術館の中庭で行われた、秋の暮らし木展の中の企画展「酒樽を生かす椅子展」
に出品した椅子です。倉敷の酒蔵で、かつては日本酒の仕込み用に使われていた杉の
樽材に新たな生命を吹き込み、椅子として再生するというのが企画展の主旨でした。
作製にあたっては、樽材の特性を活かすことを心がけました。その結果が、ハイバック
チェアで、座面や背面に樽材の湾曲が活かされています。また、座、背、脚はすべて樽材
ですが、その他の部分は30ミリ厚の地松床板の端材を使用しています。座を支持する
松材が背の部分を突き抜けて、楔でとめてあるのがアクセントになっていると思います。



   背は元から着色してあった

  

    座と背の湾曲が程よい

     「酒樽を生かした椅子展」風景

 塗装も考えたが素材感を生かした

酒樽の現物と椅子12脚が展示された

               楔