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「ぐぐぐぐぐぐっ」っと、きているのだけど、そう簡単には、涙なんか流してはいけない（というか、流せといわれても流せない）種類の作品です。
何かに心を動かされて涙する、という行為は、自分とその対象を隔てるものを飛び越え、対象と共感するということから生まれるのではないかと思います。
もちろん「飛び越す」ものは、高かったり低かったりするのでしょうが、普通は、少々高くても、勢いでいけちゃうものです。
特に映画なんてそういうものです。
だけど、稀に、勢いがつかず、すくんでしまうことがあります。
手も足も出せないでおじけづく。
逃げ出したくなる気持ちを抑えて、息をひそめて観ている。
私にとっては、そんな作品でした。
こういうのって、対象の違いはあるにせよ、きっと、誰もが経験あるのではないかと思います。
私の場合、最近、とみに涙腺弱くて、なんでも泣けてきちゃうものですから、精神がおばさん化（だって、おばちゃんたちって、なにとでもすぐ一体化しちゃって、そのあと、何事もなかったように自分の日常に戻れるうようなところがありません？）してきたんではないだろうか、と心配になっていたところだったので、久々のこういう感覚は、それはそれでとってもうれしかったりします。
さて、この映画、最後がイイです。
神経をとんがらしてビクビク観ていた私も、最後のあれでスーッと涙が出ました。（ぜんぜん違う種類の映画ですが、『リービングラスベガス』でもそうだった）
私は、『シュリ』よりは､こっちのほうが好きです。
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