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うーーむ、いっぱいいいたいことあるぞぉ。(笑)
まず、ヘレン・ハント。
魔女みたいでやたら怖い。;;;;;;
私のスペイシー様の相手役なんだから、もっとなんとかならんかったんかい(ぶつぶつぶつ)。
そして、ハーレイ君。
『シックスセンス』の時はまだ許せたが、そのキンキンとした線の細い声、なんとかならんか。あー、耳ざわりーー。
とまぁ、そんなことは、さておいて(笑)。
もうっっ。
なんで、わざわざ「ペイ・フォワード」(「先贈り」と訳されたましたが、普通、「さきおくり」って言ったら、「先送り」よね。私も言葉に忠実でありたいですわ、スペーシー先生!)なんて、ベタベタな話を絡めるかなぁ・・・・・。
しかも、あーた、邦題の副題には「可能の王国」ですぜ・・・。
うげぇ、勘弁してくれえええええええ。
注
これ以降は、しっかりネタばれしてますので、未見の方はご注意ください。
(このコーナーはネタバレ気にしない主義でやってきたので、コレ初めての警告です。書きますぜーーー(笑))
ネ
タ
バ
レ
うーーーーー。
このラスト。
いったいなんなんやーーーーーー。
目が点。
絶句。
もーーー、ええ加減にしてくれる?
こういう薄っぺらなお涙頂戴なラスト。
元凶はなんと言っても「ペイフォワード」だわ(怒)。
誰が、そんなもん取材して歩くかよ。あほぉ。
そもそも私には、トレバー少年の「ペイフォワード」理論(笑)の実践の対象がスペイシー先生に向かうのか、という点が理解できなかったのである。
そう、ここはたいへんな重要ポイント(?)だ。
ペイフォワード理論というのは、誰かに助けてもらったら、そのヒトに恩を返すのではなく、「先に贈れ」=他のヒトを助けろ、つーもの。
1人が3人に「先贈り」したら、その3人がそれぞれ3人に「先贈り」して、9人。
次は27人。
そして、81人、243人、729人・・・・・。
と、鼠算的に増えていって、やがて世界が変わるってもんですな。
で、トレバー少年が対象に選ぶ3人。
ヤク中の路上生活者。うん、助けたいと思ったろう。
喘息もちらしいいじめられっ子同級生。うん、これも助けたいだろう。
で、なんで、もう一人が先生なんだ?
確かに、スペイシー先生もちからいっぱいと言っていいくらいの問題を抱えた人である。
ケロイドで引き攣れたお顔以上に心に傷を負っているヒトだ。
それを知ってしまえば、「助けたい」と思うだろう。
しかし、トレバー少年が「お、いいこと思いついた!」と言わんばかりの風情で、スペイシー先生の名前をノートに書いた時点で、彼がそのことに気付いていたとはとても思えないのである。
なぜ?
なぜ?
なぜ?
翌日の少年君の作戦は、どう考えても、自分のかーちゃんとスペイシー先生をいい仲にしてやろうというもの。
「はぁ?なんで?」
私の頭に疑問が渦巻く。
わからんわからんわからん。
なんで君はそんな方法でスペイシー先生を「助けよう」とするのだ?
そんな疑問を抱えながら、スペイシー様にのみ集中していた私には、ペイフォワードだろーが、ペイバックだろーが、知ったこっちゃないのである。
さて、観終って、3時間近く思案して、やっと「なぜ?」の答えに気が付いた。
そう、普通の人なら、なんの疑問もなく理解できることなのかもしれない。
そう、トレバー少年は、スペイシー先生を、「お顔のケロイドを気にして恋人の一人もできない、可哀相な独身中年社会科教師」と認識していたのだ。
ま、実際、そういう設定なんだけど(笑)。
で、自分の母親とくっつけちゃえ、という発想にになるんですな(笑)。
普通の観客なら、それが通じた。
しかし、私は、スペイシー様の大ファンなのである。
スペイシー様は、バリバリの切れ者から、ヨレヨレの中年男、果ては怪しい犯罪者まで、ばっちり演じてしまわれる芸達者なお方であられる。
もちろんかっちょいいのがいいのに越したことはないのだが、どんな役であれ、スクリーンに映るだけで、私は、ニマニマしてしまうのである。
今回のスペイシー様は、お顔全体が火傷でケロイド様になっていて、「私は障害者だから、州は私を雇う義務がある」なんておっしゃるような役どころ。私も、頭ではそれを理解しているし、スペイシー様の演技もばっちりである。
しかしながら、私にとっては、皮膚が引き攣れていようと、眉毛がなかろうと、スペイシー様はスペイシー様。
私のスペイシー様のどこがトレバー少年ごときに「救われる」対象なのだ?
・・・・・・はい、ほとんど映画の話を理解していない、間違った見方でございました。
反省(笑)。
ま、そこは、反省して(笑)、100歩譲ったとしよう。
うん、トレバー君、君の「ペイフォワード」はまぁ、判った。
しかし、ばーちゃん。
悪事をはたらいて、警察に追われる人間をかくまってやるのは、世界を変える一環になるような「先贈り」か?
弁護士さん。
車が壊されて困っている人間にジャガーだかなんだかの高級車をポンとくれてやって「先贈り」って、なーーんか、安易じゃない?
(しかし、オープニングの人質立てこもり事件で「交渉人を呼べ」とかいうのは笑ったな。スペイシー様が出かけるのかと思ったぜ)
まぁ、なんというか、こーゆー、とんでもなく思い違いな「先贈り」で、お話自体は、はっきり言って、破綻しております。
で、その破綻の収拾つけるために、あの呆れ返るようなラスト、ですな。
少年の追悼のためにキャンドル手に集まってくる人々・・・・。
うん、不覚にも涙腺、刺激されそうですわな(笑)。
えぇ、涙で締めくくって、破綻をうやむやにしてしまおうっていうのがみえみえなのでございます。
さて、「ペイフォワード」はさておいて。
スペイシー様について語りましょう。
今回も、素晴らしい!
ワンダフル!
グレイト!
まず、冒頭のアイロンを掛ける後姿。
ほんの数秒の背中だけで、「あぁ、問題をいっぱい抱えた人なのね」と判らせてしまう。
あぁ、役者だわぁ。
教室でのスピーチ。
ここ、けっこう堂々としてるんですが、微妙に、殻の中の弱さが見え隠れしちゃうのですねぇ。
ほんと、巧いです。
そして、相変わらずのお茶目ぶりも、可愛いです。
着ていく服を選ぶ姿。
ヘレンかあさんを食事に誘うシーン。
ことの後、トイレでトレバー少年と出くわした慌てぶり(笑)。
しかし、スーツ姿に運動靴lというスタイルは万国共通なのだろうか>先生(笑)。
キスシーン。
うわぁぁ、スペイシー様の手が頬に。
うわぁぁぁ、ええーなぁ。
ベッドシーンの緊張顔。(にこにこ)
家出したトレバー少年にちょっかいを出そうとするおやじを捕まえて、裏でぼこぼこにしちゃう格好よさ、とその後、トレバー親子の後ろで情けなそうに立っているお姿の対比。
くぅぅ、巧い。
その他、あげればきりがないけど、すべてがすばらしい!
さすがだぁ。ほれぼれ。
これが、他の男優さんだったら、「ペイフォワード」というベタな話に絡めないともたなかったかもしれないんだけど、スペイシー様をもってしたら、「ペイフォワード」抜きでもじゅうぶんだと思うのよね。
そうしてくれたら、よかったのにねぇ。
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