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監督は、トニー・ガトリフ。
このヒトの『ガッジョ・ディーロ』を観終わったとき、心底、「この映画のビデオが欲しい」と思ったんだよね。
何かを集めて喜ぶコレクターでもないし、所有欲も乏しいほうなので、そういうのは自分でもすごく珍しいのだけど。
ま、結局、ビデオは所有してませんが、その年に観た映画の私的ナンバーワンはこれ。
だから、当然、期待度は高かったのですが･･･。
うぅぅーん。
『ガッジョ・ディーロ』は、お金持ちのお屋敷で何かあるときに出掛けていって踊ったり歌ったりするロマに焦点があたってるんだけど、今度のは、パーティーを主催するお金持ちが主人公、と言うと、あまりに単純かな。
でも、そうなんだもん。
フラメンコなアンダルシア地方だから、そりゃ、私らなんかの生活とは比べ物にならないほど、音楽は生活の中に溢れているんだけど、でも、やっぱりお金を払って買う音楽。
『ガッジョ・ディーロ』のように、日々の生活の喜びや悲しみがストレートに音楽や踊りで表現されるのとは違うんだな。『ガッジョ・ディーロ』の彼ら彼女らでも、お屋敷で演奏するのと、自分たちの楽しみのために演奏するのって、全然、ちがったもんね。
そこらあたりが、期待とかけ離れしまった要因。
あ、娘が死んだ悲しみでボロボロになっていく主人公は最高でした。
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