2002/03/06 |
平成14年 2月定例会-03月06日
「長船町からのごみ持ち込み」 納得できる理由を示して欲しい
2月議会の冒頭、市長は所信表明の中で、長船町のごみを受け入れると明言しました。以前から焼却灰を臨時に受け入れていたのですが、今度はごみそのものを受けるというのですから、簡単には納得できません。
まず、ごみの処理は自治体に課せられた義務です。それを他に頼むのは「家に応接間を造っても、トイレがないようなものだ」と言った人がいます。
もちろん、きちんとした理由があるなら認めてもかまいません。市長が上げた理由は、次のとおりです。(1)東部クリーンセンターでの処理が環境負荷が少ない。(2)長船の焼却灰を受け入れるより、スラグを持ちかえってもらう方が良い。(3)岡山市はかつて玉野市にごみを燃やしてもらったことがある。(4)県のごみ広域処理に協力する面がある。(5)困ったときはお互いさま。の5点です。説得力がありません。
東部クリーンセンタ!が環境負荷が少ないのは、最新式だから当たり前です。それとお隣にある長船町とは関係ありません。
焼却灰も持ち込まないのが当然なのですから、それより良いというのは取ってつけた理屈です。
確かに平成3年に玉野市にごく短期間、数カ月ごみを燃やしてもらいました。しかし、今回は平成の二〇年までだそうですから、期間が違いすぎます。
県のごみ処理計画は岡山市と、長船町は別の区域になっています。それのどこが県に協力することになるのか、不可解です。また、広域処理がごみの自治体処理の原則を崩しかねない心配があります。
困ったときはお互いさま。そのとおりですが、長船町が困っているとしても簡単に持ち込みを認めるのは、本当に長船町のためになるのでしょうか。岡山市に持っていけばどうにかなるという安易な姿勢を助長することにならなければ幸いです。
岡山市民は、北部では埋め立てで、南部と東部では焼却処理で負担を分散しています。長船には、スラグをすべて持ちかえってもらう位の協力を求めてこそ、お互いさまと言えるのではないでしょうか。
〔用語解説〕スラグ 焼却灰をさらに高熱で溶融処理したもので、有害物質がなくなり、リサイクル可能とされている。
3月6日(水曜日) 個人質問で失敗しました
今日は本会議で個人質問をしました。はじめはゆとりを持って話をしていたつもりなんですが、気がついたら後1分になっていて大慌てをしました。というのは、最後のところで「国際化」にからめて、滋賀県長浜町の「合併の住民投票」に在日外国人に投票県を認める条例をつくったそうなので、わが岡山市もそれができないかと質問する予定でした。民団の方も来て聞いておられたので、質問できなければ答弁も貰えなくなるところでした。大省略をしてとにかく質問を済ませたのですが、まったく恥ずかしい話です。時間を忘れるようではいけません。反省する事しきりです。
◆(羽場頼三郎君)
きょうの最後の登壇になりました。あと一人でございますので,しばらくの御辛抱をお願いしたいと思います。
最後になって,抵抗勢力が登壇したと思ってください。きのうでしたか,岡山市民の会の太田議員が非常にさわやかな代表質問をされました。それで,政治姿勢にしても,お考えにしても,私も同調するところは本当に多いんですが,ただ一点,私は市民の声をいかに市政に生かすかということで,ここ10年やってまいりまして,その中で,やはり今の岡山市に議会というものがあって,今52人で構成されているわけですが,この人数は市民にとっても必要な人数じゃないかなあと思っております。その辺が違うかなと思います。市民の声を市政に生かすという意味で,それがおかしいと言われたら,私も困るんですけれども,そういう意味で,それはそれで見解の違いでありますから,いろいろ議論をすればいいと思います。それはともかくとして,質問に入らせていただこうと思います。
今回は,大きく3つに絞らせていただきました。最初は県への要望事項の中から,非常に気になっているものがありますので,これを取り上げて,皆さんと一緒に考えていきたいなと思います。これは,昨年11月に県の方に対して26項目要望しているわけなんですが,その中には昔から継続をしているものもあるし,最近のものもあるんですが,これはぜひ実現に向けて頑張ってもらいたいと思っております。
といいますのは,これまで私の経験から,どうも市の職員の中には,全部とはもちろん言いませんけれども,どうも県の方から言われるとつい引いてしまうというところがあるんじゃないかな,そういう感じを持っておりまして,ただ昨日でしたか,市長が市の職員は決してレベルは低くない,国と比べても負けていないということを言われましたので,これは非常に心強いなと思っておりますので,ぜひ頑張っていただきたいなあと思います。
それで,私が特に期待をしておりますのは,今の市長は県に対して変なコンプレックスを持っていない。県に対しても県知事に対してもお持ちでない。市民の声をちゃんと代表して届ける役目を果たしていらっしゃると,こういうふうに思いますので,その意味でこれから申し上げる諸点についての改善をぜひしていただきたいなと思います。
まず1つは,最初に挙げておりますが,合併処理浄化槽の補助金の問題です。
今,市の方で,これは汚水処理施設整備の基本的な指針の策定ということをやっておりますが,簡単に言えば,下水道事業の見直しをやっている中で,合併処理浄化槽というのは非常に大きな部分を占めている。場合によっては,これから合併処理浄化槽が大幅にふえることも考えられます。そういう意味で見てみると,この合併処理浄化槽には,公共下水道などと比較すると個人の負担が大幅に多いんですね。それを,国,県,市が3分の1ずつ補助金を出してカバーをしているわけです。
例えば,90万円の補助金を出すとしたら,国,県,市で30万円ずつ出していると,こうなんですが,問題は県の出す補助金なんですね。県の出す補助金が,ここにあるように30%カットされた。つまり先ほどの90万円で言えば,そのうちの30万円掛ける0.7ですから,21万円しか出ていないということになってしまう。県がなぜこういうことをしているのか。水というものは,ある意味では県民共通の財産ですから,その水を守らなければならないのに,県がそうしたお金を削るというのはどうもおかしいんじゃないかと思います。こうした正当な──と私は思いますが──市の要望に対して,どうして,どういう理由でこれを受け入れてもらえないのか。これはもちろん県のお考えですから,こうじゃないかなあというのがあったら教えていただきたいし,また市はそれについてどのようにお考えになっていらっしゃるのか。また,この要望はずっと継続をして今まで来ていますから,もっと言わなくちゃいけないんですが,今後の見通しについて,もしおわかりになれば明らかにしていただきたいと思います。
それからもう一つ,先ほどのは8ページでその次に行きますと,9ページの方ですね。
ここには,「岡山県建設事業費市町村負担金徴収条例の改正について」というところがございます。これに関連いたしまして,お手元にひょっとすると届いているんじゃないかと思いますが,こういう負担金の条例についての資料があると思います。これも参考にしながらぜひ話を進めていきたいと思いますが,これも以前から問題があるというふうに指摘をされておりました。かつては国体の主会場の整備の負担とか,最近では城下の駐車場の建設などで,地元市としての岡山市に県が負担を求めてきております。その際に,この県の負担金徴収条例が持ち出されて,負担はもう2分の1だと。例えば,100億円かかるものだったら50億円だと,こういうふうに言われてきている。で,50億円で本当にそれが岡山市民にとっても喜ばしい施設であれば,それはいいんですけれども,しかし岡山市だけで見ていると物事はわからないんですね。
ここの資料にありますように,ほかの県を比べてみますと,街路にしても,また都市公園にしても,負担が地元市にないというところだってあるんですね。負担ゼロのところだってある。街路の方では,栃木県とか愛知県とか大阪とか,それから宮崎なんですが。その都市公園の方では,特にそうなんですね。単県の事業で都市公園をつくる場合に,──ちょっと数はあれだったんですけれど,ない方とある方と半々ぐらいですかね。で,あっても10%とか7%です。一番多いのが50%です。その一番多い50%というのは,今岡山はもう50%なんですが,あとはせいぜい宮崎と大分なんですね。ほかのところは,ないかもしくはそれ以下なんです。岡山県だけそうやって地元市町村の負担が多いということは,これは岡山市に限らず,県下の市町村がこれは非常に往生しているというとどうでしょうか,本当に負担を感じていらっしゃる。これは,ぜひ解決していただきたいなあと思っているわけです。
それから,私が問題視しているのは,県と市で負担が問題になったときに,必ず条例が出されてきて,もう頭から50%だという先入観がある。そうじゃないんですね。この負担金条例の根拠になっているのは,地方財政法の第27条という規定があるんですね。この第27条を県の人もよく読んでもらいたいし,また市の方もこれを知った上で県と交渉をぜひしてもらいたいと思っているわけです。
それで,実は市長の努力によってこの県の市町村負担金徴収条例は附則の部分ですけれど一部は改正をされました。しかし改正されたんですが,これちょっとどういうふうに説明したらいいのかわかりませんが,100億円の事業をするとします。100億円の事業をすると,それには当然国庫から支出金が出ますから,例えば,100億円の話だとすると,20億円国庫支出金があるとすれば,残りの80億円を県と市で負担するというふうになっていた。しかし,県の事業でやるとそこには国から交付税で県の方に来るんですね。そうすると,県は40億円の負担をしているけれども,例えば20億円仮に国の方から交付税が算入されると,結果的には岡山市が40億円を負担し,県は20億円しか負担をしないということになってしまう。これはおかしいわけですよ。このおかしいところは,もうどうしても直さなければいけないということで,これは直していただきました。当然といえば当然なんですけれども,これは直してもらいたいという強い意思がなければ直りませんから,これは非常によかったんじゃないかと思います。さらに,その次の段階として,先ほど申し上げましたように,50%の負担というものを変えてもらわなければいけない。
それで,なぜそういう県の事業なのに市が負担をするのかということになりますと,今申し上げている地方財政法の第27条なんですね。本来,県の事業は県のお金でやりなさいというのは,これは大原則です。しかし,例外として,地元市町村に利益が生じる場合がある。その利益が生じる場合には,その利益の限度において市町村に負担を求めることができると,こうなっているんです。「できる」なんですよね。だから,全部が全部求める必要はない。それに対して地元市町村も,それを県が常に50%なら50%と言ってきたら,それを「はい,そうですか」と言って受け入れる必要はないわけですね。
で,県が求める受益,つまり地元,我々岡山市がどれぐらいの利益を受けるかということについても,これは厳格な解釈をしなさいよと,こういうふうに言われている。
ちなみに,私が今申し上げている法律の解釈については,あの有名な石原信雄さんという方がお書きになった本をもとに申し上げているわけですが,その石原さんの解説書によりますと,原則として,県はその事業について市町村に負担を求めてはいけない。例外として,高等学校を除く建設事業に限って負担を求めることができるとし,その限度を定めている規定だというふうに書かれているわけですね。
先ほど申し上げましたように,受益というのは,どれぐらいの利益があるのかということをお金に換算して,その換算をした限度内のその負担を地元市町村はしなさいよと。負担を求められたら,それに対して地元市町村は意見を言うことができるとなっております。意見を伝えるわけですね。この意見もただ単に,一般的にいいですよというわけじゃなくて,ちゃんとした文書で伝えることがよろしいというふうに,石原さんは書かれております。
その辺からして,ぜひ岡山市としては,こうしたそれぞれの負担の求めに応じて,個々に,その都度市としての意見を申し上げるということをやらなくちゃいけませんし,それもやはり文書でやらなくちゃいけないと思いますので,そういうふうになっているのかどうか,そこをお聞きしたいと思います。
そしてまた,今のこの第27条によりましても,市町村は意見を述べるだけですから,県は必ずしもそれに拘束されるものじゃありませんけれども,しかしそうした市町村の意見を無視して,不当な金額を決定された場合には,これは自治大臣──今は総務大臣となっておりますが──に異議の申し立てができるとなっております。これはなかなか難しいことかもしれませんが,これまで単に要望にとどまらないで,異議を申し立てたいなあというような不当な負担があったのかどうか。あったけれども,あえて異議の申し出をしなかったのか。もしございましたらお教えを願いたいと思います。
ただ,私が気にしていますように,今までずうっと50%を負担してきているわけですから,本当に50%の受益が常にあったのかということが問われていると思いますから,その辺でぜひお答えをいただきたいなと思います。
それから,その次の医療費に対する補助の話ですが,これはもう午前中に崎本議員の方から御質問がございました。これは同じ趣旨でございますから,カットさせていただこうかと思いますが,午前中の多少の繰り返しになりますが,全県的にやっている制度の中で,一部の市──岡山と倉敷なんですけれど,岡山市に限って補助率が減らされているというのは,これは納得がいかない話でございますから,これもぜひ頑張っていただきたいと思います。
これにつきましては,これは本当に党は全然関係ないんですね。岡山市議会は,かつて一致してその意志をあらわしたこともございますので,ぜひ市長の馬力で,岡山を動かすというふうに言われたんですが,私はぜひ岡山県を動かしていただきたいなと思いますので,よろしくお願いしたいと思います。
さて,それから次はごみゼロ社会に向けてということで質問をさせていただこうと思います。
これはある方からも言われました,最近ちょっとごみについての質問が少なくなってきているんじゃないかと。環境問題といいますか,ごみの問題について,危機が去っているわけじゃないので,もっと深く突っ込んだ方がいいんじゃないかということで,そのつもりで頑張っていこうかなあと思います。近藤議員じゃありませんが,やはり一つのテーマといいますか,それで頑張ることも必要かなあと思っております。
その意味でひとつ,当面の問題がありますので,長船町のごみの受け入れについてちょっとお聞きをしておこうと思います。
市長は,この議会の冒頭,長船町のごみを受け入れるということで,その意志を表明されました。ただ,これは市民の理解と納得が本当に得られるんだろうかなあという疑問がちょっとありますから,その点をただしておこうかと思います。
岡山市がもちろん資源循環型社会に進むというのは当然だろうと思いますし,その言い方を私流に言えば,ごみゼロ社会というふうになるかと思いますが,岡山市だけ単独でやってはいけないんです。これは広く岡山県がといいますか,日本がといいますか,地球がそういう方向に向かわなければいけない。そのために岡山市もまた力を尽くすということがあると思いますので,ぜひこの面でも頑張りたいと思うんです。
市長はこの長船町のごみの受け入れについて,幾つかその理由を挙げられたんですね。
県のごみ処理広域化計画の前進を支援する意味があるんだと。また,東部クリーンセンターが全県的にも最も環境負荷が小さいんだと。そして,過去に本市も玉野市に焼却処理を支援いただいたというようなことを言われております。限られた中でのそういう説明だと思いますので,その真意が私どもに伝わってきていないのかもしれませんが,県のごみの広域処理計画というのは,長船町と岡山市とは実はブロックが違っておりまして,東備地区の方に長船町が入っているんだろうと思うんですよ。それで,これを余り進めていきますと,そうしたブロックの例外といいますか,変形を固定化させることにつながるんじゃないかなあという心配があります。
そして,県の計画も余り岡山市がいいよと言って受け入れていますと,先ほどの話じゃないんですけれど,県は市がやってくれるんだからいいやということで,この計画が本当に進むんだろうかなという心配がある。もう追っかけられて追っかけられて,私もそうなんですけれども,この質問原稿もそうかもしれないけれど,締め切りが迫ればやはり必死で頑張るわけですよ。今まで学業成績がよくなかったのは,そういうところにあったのかもしれませんが,どうも試験が間近にならないとなかなか本気が出ないこともあるかもしれません。県の方も,せっかくの計画はそれはそれなりに必死で進めてもらわなければいけませんので,余りゆとりを持たせるようなやり方はどうかなあという気がいたします。
そしてもう一つは,ごみの広域処理も,基本的には私はそれが全面的にいい方法だとは思わない。基本的に,なるべくごみは手元で処理をする。例えば,かつてはそうだったんです。自分の家庭から出るごみは,屋敷内の中で畑に埋めたり燃やしたりというようなことでやっていた。それの延長線ですから,なるべく地元市町村の中でごみ処理をするということがいいんじゃないかなあ。
この件に関して,私はある方からお話を聞いていたら,自治体を家に例えてみると,新しい家を新築したと。応接間も立派なものができたと。しかし,お金の関係でトイレはつくれなかったから,しょうがないから近所に借りにいくといったもんじゃないかなあと。やはり自治体というのは,そこまできちんとやって,それで自治体と言えるんじゃないかと。そういう変則的なものを認めるやり方をやっていたんじゃおかしいんじゃないかなあと,こう言われておりました。これはなるほどなあというふうに思いました。
もう一つ,東部クリーンセンターが本当に環境負荷が少ない。これはそのとおりなんです。そのとおりなんですけれども,これは岡山市がつくったものが,最新式でもありますし,その施設をつくったこれまでの市の担当者の熱意や努力もありますし,またそれを受け入れてくださった地元の皆さんの協力もあった。そういうことですから,それでダイオキシンなんかにしても大変いい成績だそうですね。それはいいんですけれど,そのことがイコール長船町のものを受け入れるということには,私は必ずしもならないような気がいたします。
それから,玉野市に確かに燃やしていただきました。もう大変助かりました。ただこれは,平成3年の数カ月間のことなんですね。ですから,今回の質問戦の中でも明らかになりましたけれども,長船町のごみを受け入れるのがどうもこのままでいくとほぼ7年ぐらいになるんじゃないか,平成20年ぐらいまでというんですから,ちょっと比較にはならないんじゃないかなあという気がいたします。それこそ家を建てて,せっかくトイレをつくったんだけど,まだ壁が乾かないからちょっとだけ貸してよと言って近所に行くのと,トイレそのものがないからちょっとまあというのとは違うんじゃないかなあという気がいたします。
これらを考え合わせてみますと,特に岡山市の場合は,当時ごみの非常事態宣言も出して,市民と行政一体となってごみの減量化,資源化に取り組みました。また,議会の中でもどうやってごみを減らすんだとか,またその中には,私もその一人でありますけれども,ごみを有料化して排出者の負担を求めた方がごみの排出抑制にもなるんじゃないかとか,また公平な負担になるんじゃないかとかという議論もさせていただきました。そういった議論は当然必要ですし,私もまた今後もさせていただこうと思っているんですが,この辺のところは,長船町ではどうなっているのかということについては,我々になかなか伝わってきておりません。そういう意味で,長船町ではそうしたごみ減量化でありますとか,また有料化とか,そういったような議論は進んでいるんでしょうか。これをお聞きしたいと思います。
それ以外にも,どういったごみの減量化への取り組みがなされているんでしょうか。
そして,理由として,焼却灰を本市に持ち込まれるよりも,溶融炉で出てくるスラグそのものを持ち帰っていただく方がありがたいということを言われました。これも確かにそうなんですよね。焼却灰を埋めれば,岡山市の場合の岡山市の埋め立ても本当に場所をとっていくわけですが,ただ焼却の中身も非常に問題ではありますが,私に言わせれば,もともと焼却灰を持ち込むこと自体が非常に問題なんで,本当はこれも早くやめてもらいたいことなんですから,それと比較するのはどうかなあと思います。持ち込んで,オーケーという理由にはちょっとならないんじゃないかなあという気がいたします。
お聞きしたいことは,もちろんいろいろあるんですが,とりあえず絞って聞きますと,このスラグも,ごみゼロ社会を目指すという観点からすれば,そのスラグがどうなっているのかなあということも気になりますので,その処理についてはどういうことになっているのか,お教えをいただきたいと思います。
そして,処理費用の点。これはトン当たり2万4,500円でしたか,たしかそういうふうに一昨日の答弁の中で言われたように記憶をしておりますが,私は,ちょっと安過ぎるんじゃないかなという気がするんですね。この焼却場をつくるとか,埋立地をつくるとか,整備するために非常にお金がかかっている。そして,地元への還元施設が巨額になっているんではないかというようなことが,かつて経済委員会でも非常にたくさんの方から指摘があったりして問題になりました。そういうわけで,相当費用がかかっているわけですから,そこら辺も含めて考え合わせれば,費用が安い方が長船町の皆さんには当面いいかもしれない。しかし,長い目で見たら,その安い値段で岡山市に持って行きさえすればいいんじゃないかなあということになりかねませんので,むしろ私は高目に設定した方がよかったんじゃないかなあと思っているところなんです。
で,「困ったときはお互い様」と言われますが,これはまさにそのとおり。そして,「まさかの友こそ真の友」だと,こういうふうにも言われました。これもそうなんですけれども,ただ,私に言わせれば,その友達に対しても厳しいことを言うこともこれは友達なんですね。友達だからといって余り耳ざわりのいいことばっかり言っていたんじゃいけないんで,厳しいことを言って,期限にしてもそうなんですけれど,そんな先までじゃだめだと,もう1年か2年でめどをつけなさいと。それから,費用にしても,本当に岡山の市民の皆さんの協力なんかは本当にお金にかえがたいところがあるんですね。
先ほどちょっと広域処理のところでも言おうかと思ったんですが,市の中でごみ処理をするということは,例えば,埋め立てのことであれば,山上の御近所の皆さん,つまり岡山市の北部の皆さんに大変お世話になっている,御迷惑をかけている。岡山市全体の中で,北の方にはそういう埋め立てでお世話になっている。これ以外にもいろいろありましたけどね。そして,南の方では,当新田とかそれから西大寺とか,いろんな場所でそれぞれにごみ処理を引き受けて,岡山市全体のごみ処理をやっているわけです。そういうことも考え合わせていただくと,長船町で発生したごみがこの岡山に来るということは,これは異常なことだというふうな受けとめをしていただいて,その異常な状態を一日も早く正常に戻すように,多少耳の痛いことも言っていただいて,岡山全体といいますか,まずは岡山からごみゼロ社会を目指していただきたいと思います。(発言する者あり)
そりゃもちろんそうなんですよ,今ちょっと言い忘れましたけれどね。長船町は,本当にごみゼロ社会を目指す仲間なんですから,やはり仲間として,本当におつき合いをしていくには,そういうところもぜひ心していただきたいなあと思います。
さて,このごみ問題に関連して,子どもたちへのごみの教育についてもちょっと触れておきたいと思います。
将来を背負て立つ子どもたちが,ごみについて関心を持っていただくというのは,非常にいいことだと思います。小学校3年生のときに,市内の施設見学を行われるんだそうですが,現在はどうなってるかというと,そのときに焼却場を見に行くようなんですね。焼却施設は,確かに当新田にしても東部クリーンセンターにしても最新施設ですから本当にきれいなんですよ。それで,子どもたちの印象はというと,何かきれいな工場を見てきたなあということになってしまいかねない。
実は私が,ごみ問題に目覚めたというとおかしいんですが,非常に深く関心を持ったのは,かつて,東京がごみ戦争と言われたときに,多摩地区にある埋立場に行ったんですね。当時は瑞穂町で,たしか今は市になったんじゃないかと思いますが,そこに行きましたら,本当に広い場所にごみを埋め立てられている。そのごみを見れば,日ごろ自分たちが使っているものも処理されているものもあれば処理されていないものもあったりして,埋まっている。周りにはちょっとカラスが飛んだりしているというようなところなんですけれども,そういうところに行ってみて,我々の生活から出るごみが本当に来ていると思えば,これはもう意識が変わるということで,ぜひ最終処分場もコースへ入れてほしいということを申し上げておきます。
さて,最後になりました。韓国の富川市と友好交流の正式調印をいたしましたけれども,これは非常にいいことだと思います。岡山は積極的にこうした国際化をやっているわけですが,滋賀県米原町では,合併についての住民投票で,在日外国人の方の皆さんの意見も伺うという条例をこの間制定したそうです。住民として合併問題というのは非常に関心も高いし,生活に直接かかわることです。岡山市も合併を意識されるときでございますので,こうした住民としての合併についての意思を表明するような権利が与えられるべきだと思うんですが,市長のお考えはいかがでしょうか。
また,それ以外にも政治参画の道をお考えならば,お示しをいただきたいと思います。
以上,よろしくお願いをいたします。
第1回目の質問をこれで終わります。(拍手)
○議長(宮武博君) 当局の答弁を求めます。
◎市長(萩原誠司君) もうはらはらしましたですね。用意した答弁が外国人の方々の市政参加だったものですから,これはひょっとしたら言えんのじゃないかというぐらいはらはらしました。
合併問題にかかわらず,広範な分野で外国人市民の方々の意見を伺うというのは,私どもが求めている姿なんです。そして,そうあるべきだと思います。
それから,いろんな視点が違いますからね。今の庁内LANでも,ある外国人職員の意見が公表されて,なるほどそういう視点があるんだというので見ているんですけれども,やはりいろんな視点,気づきというものもありますし,私どもにとっても非常にいいし,税金も払っていただいているんですから,ある意味じゃ当たり前という気もするんです。
ただ,どういう形でというのはなかなか難しくて,私どもしては,外国人代表者会議というものをしっかりつくって,そしていろんな国籍の方,あるいはいろんな職,グループの方々,その構成の仕方も今後議論してほしいんです。要するに,岡山の外国人の,なるほど代表の声だなというのが組成的にも,あるいはプロセス的にも明らかなような形での会議ができれば,そこにいろんなことを全部意見を伺っていくつもりであります。今,民団の方々に事務局になっていただいて,さまざまな国籍の方々やさまざまな職域におられる外国人市民の方々に,どんなふうにしてこの外国人代表者会議というのをつくったらよろしいですかねえということで議論をしていただいております。外国人市民懇談会というんですけれども,これが私ども一番の期待です。
政令指定都市の話は,累次の答弁で言っていますように,私は調査はすると言っているだけの話で,これは一足飛びに住民投票と言われても,ちょっとまだお答えをすることになりませんので,お気持ちは受けとめさせていただいておきます。
それから,答弁とは若干ずれますけれども,便所の話はよくわかりました。なかなかおもしろい例えですが,ただごみ処理の部面で言いますと,かつては農村でもそうなんですけれども,すべての家がすべてのごみを自家処理していたんです。だんだんそれじゃあもたなくなって,市町村処理になって,それでももたない。どうもたないかというと,やっぱりごみというものが環境に与える負荷が非常に高いもんですから,その負荷のことを考えて,規制がずうっと強化されてくる。そうすると,例えば私の出所の西粟倉で,今要求されているレベルでの処理をしろというのは無理です。これはしょうがない。便所で言うと,金ぴかの便所にして,無臭にして,そして何かこう排出物がゼロにしろという要求になっているわけですから,それを各戸に求めるというのも若干無理がある現状ではないかなあと思います。
◎環境局長(中山正汎君) 合併処理浄化槽の県費補助の減額措置についてでございます。
本市といたしましては,県に対しまして毎年毎年繰り返し減額措置の是正のお願いを申し入れておるところでございますが,本年度も県から財政状況が非常に厳しく,現時点での復元は困難であるという回答書をいただいたところでございます。
議員御指摘のとおり,合併処理浄化槽は環境問題の中で生活排水対策として公共下水道とともに汚水処理施設の一翼を担うものでございますから,今後ますます重要な施策であると考えております。県費補助の是正につきましては,引き続き粘り強く減額措置の是正を県に対してお願いをしてまいりたいと考えておりますので,御支援をよろしくお願いいたします。
以上でございます。
◎都市整備局長(山内靜男君) 岡山県建設事業費市町村負担金徴収条例の改正についてお答えします。
岡山県建設事業費市町村負担金徴収条例に基づきます負担金納付までの手続でございますが,まず対象となる事業及び負担率について,毎年度当初に県から通知を受けまして,それに基づく個別事業に係る負担金の納入依頼を受けて支出しております。この納入依頼につきましては,事業の進捗に応じ,年数回に分けて行われておりまして,その都度受益があることを確認した上で,文書により納付承諾書を提出しております。
本市としましては,従来から県に対しまして負担金算定の根拠となる市町村負担金基準額の適正化及び市町村負担率の軽減を要望してきているところでございますが,現在に至るまで異議を申し出るに足りる不当な負担金額の決定はなかったものと理解しております。
以上であります。
◎教育長(玉光源爾君) ごみ問題についての教育で1点のお尋ねでございます。
ごみ処理の最後の姿まで見届けるということは,本当に子どもたちにとっては,ごみについて考えるという非常に大事な部分と思っています。ごみに対する意識がより深まるものということを思っておりまして,環境問題やごみについての学習は,それぞれの地域の実態に即して取り組んでおるところでありますけれども,意義ある取り組みがなされるように働きかけていきたい,このように思います。
◎環境局局次長(川崎長三君) 長船町のごみ受け入れについての一連の御質問に一括してお答えいたします。
長船町のごみ減量化への取り組みは,平成11年4月より,従来の4分別から15分別を開始されております。資源化できるものはできるだけ資源化されており,議員御指摘の岡山市と同様に,平成12年2月7日には,町ごみ非常事態宣言を,さらに同年7月25日からは町指定のごみ袋──これは有料でございますが──の導入によりまして,ごみ処理有料化の実施を行っておられます。これらの施策により,平成12年度の可燃ごみ量は,平成10年度に比べ約20%減少していると聞いております。
また,持ち帰ったスラグの有効利用につきましては,路盤材など建設資材として活用していきたいと聞いております。
以上でございます。
◆(羽場頼三郎君) 一言。
先ほどの県の市町村負担金徴収条例,その他,県,市の関係については,ぜひ市長のリーダーシップを発揮していただきたい。それについて御所見があればお願いいたします。
○議長(宮武博君) 本日はこれをもって打ち切り,次の本会議はあす午前10時に開き,引き続き個人質問を行います。
本日はこれをもって散会いたします。
御苦労さまでございました。
2002/03/06 |