2000/12/11

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平成12年11月定例会

遺伝子組み換え食品は使わないと言明 当局と教育長

今年の四月から、食品に表示が義務づけられた遺伝子組み換え食品ですが、これを市が行っている給食の材料から排除するのかどうかについて、再々度質問しました。市長が、以前から遺伝子組み換えと品種改良を同一視したり、給食でも「コストの方を重視」といった姿勢が目についたので、ここで敢えて質問しました。

結論から言えば、市長が答弁しなかっただけに、はっきり給食に使わない旨を表明した点で評価できるものでした。

最初の答弁で「原則として使わない」という表現だったので、再質問で「例外はどうなる」と迫りました。「例外は当面考えられない」とのことでしたので、一応納得です。

自然エネルギー利用については消極的?

「太陽光の利用、特に発電と熱利用」を推進したら。という質問には正面から応えなかったという印象です。

同じように、雨水の利用についても愛媛県の松山市のような「水の再利用」の促進を図る制度の創設をするような積極性は残念ながらなさそうです。

岡山市では、用済みの浄化槽を利用した水の再利用のみがあるだけです。

太陽光や雨水を公共施設で利用することにもほとんど関心がないという感じで、エコロジーな街づくりからはほど遠いようで、ちょっぴり失望しました。


◆(羽場頼三郎君) それでは,私も私にとっては今世紀最後の質問をさせていただきたいと思います。

 代表質問などずっと通じて,市長初め当局の方々がどういう答弁をしているのかなあと聞かせていただいているわけですが,私は聞かせていただくときに,恐らく議員の皆さんも同様だと思いますが,そうした答弁が市民のためになっているかどうかということを一番のチェックポイントにしているところでございます。

 特に最近,私は市長の答弁で,これはよかったなあと,評価すべきじゃないかなあと思いましたのがありますので,申し上げておきます。

 7日でしたか,PCBの蛍光灯の器具についての答弁で,これは早急にやる,すぐやると,こういうことを言われました。これはよかったですね。実は,その問題が起きたときに,私は教育委員会の方にお電話を差し上げたんです。だれとは申し上げませんが,差し上げましたら,これだけ問題になって,しかも子どもたちの,健康といいますか,安全に関することなんですが,それにしては,これから大規模改造するときに順次取りかえていく,全部終わるのはいつごろになるかわからんと,言われたんですよね。そんなことじゃいかんなあと思っていたら,市長のこの答弁ですから,非常に私はすっきりいたしました。恐らくそれはいろいろ検討されたんだと思いますけれどね。

 それからまた,乳児医療の補助に関連して,県の補助金が大幅にカットされている。これはぜひ改善に努力したいと,こう言われた。私は,これもよかった。ぜひこれは真正面から取り上げてもらいたいなあと思っていたわけですが,特にそういうことを言われました。ただ,これに関連しては,障害児とか高齢者,母子家庭など,いわゆる単県補助と言われているものはありますから,これらについてもカットされているということを申し上げておきたいのと,それから,合併浄化槽についても県の補助金が3割カットされておりますので,この辺もぜひ不公平をただすと。市民の立場に立って不公平をただしていくということでぜひやっていただきたいと,エールを送っておきたいと思います。

 それからこの議会でも監査につきましていろいろ議論がなされております。市長も言及されたりしておりまして,監査に対して非常に関心が高まっているということは,私はいいことじゃないかなあと思っております。これらの議論を聞いておりますと,監査の制度・体制はどうなっているんだろうかと。またそうした過大支給はどうして発見できなかったんだろうかとか,また外部監査とどこが違うんだろうかというようなことが,問題になっているんじゃないかというふうに感じられます。

 監査は,地方自治法第195条以下に定めてある制度でございますから,国の会計検査院とは違いまして,市の内部に置かれているという意味で,内部監査という言い方をしているんじゃないかと思いますね。また,監査委員は独任制と言われておりまして,4人の監査委員がそれぞれに監査をするということになっています。したがいまして,ちょっと誤解があるかもしれませんが,「監査委員会」というのはないんですね。「監査委員」が監査をしている。もちろん4人ですべてが監査できるわけはありませんから,事務局の手をかりている。事務局の協力がなければもちろん監査ができません。

 また,4人が独任制というのは,委員会じゃありませんから,4人で多数決するというものでもありません。それぞれの意見はあるが,しかし意見として発表するとか,また報告をする場合には,必ず合議でなくちゃいけない。4人の意見が合わなくちゃいけないということのようですね。そういう意味じゃあ,逆から見ると拒否権があるというわけですから,大変強い権限が与えられているということで,この権限の行使に当たっては十分心していかなくちゃいけないと思っております。

 また,監査委員が独立して仕事をするのは,これは当たり前でございまして,例えば市長からいろんな要求がある。要求があっても,それを,「はい,わかりました」と言って全部やるんじゃなくて,これが法令に適しているかどうかということを監査委員として判断してやるということになっておりまして,私が知っている限りではそういうふうにやってきたというふうに思っております。

 また,監査委員の仕事にも,もちろんこれはある程度限界がございまして,職員も限られた職員でございますし,それから時間も限られていますね。1年間で仕事を全部やらなくちゃいけませんし,また予算的な限界もございます。この限界の範囲内で責任ある仕事をするかどうかということが問われているわけでございます。

 先ほどもいろいろ聞いていましたが,癒着とか怠慢というようなことが出ると,私も監査委員の一人としてどきっとするわけですね。で,監査委員の中に,代表監査委員がおりますが,これは監査委員の中で庶務を担当している監査委員のことをそういうふうに呼んでいるわけで,もちろん監査委員全体を代表しているわけではありません。だから,代表監査委員も私も同じ権限と責任で仕事をしていると。なかなか厳しいものがございますが,そういう意味では,議会から選出された監査委員として,皆さん方の期待にこたえて,仕事をしなくちゃいけないなというふうに感じているところでございます。

 また,先ほどもちょっと言いそびれましたが,監査委員がやらなくちゃいけない仕事は,例月の出納検査でありますとか,定期監査,行政監査。また予算の審査などもやらなくちゃいけない。なかなか仕事が多い。それに加えて先ほども申し上げましたが,市長もしくは議会からとか,国の方から監査の要求があればそれにこたえていかなくちゃいけませんし,最近では住民の監査請求というのがありまして,住民の監査請求があったら60日以内に答えを出さなくちゃいけない。そういう意味ではなかなか大変です。

 条例によりますと,職員の定数は14人ですが,これが13人に減らされて,現状ではさらに12人に減らされたということがありますので,この辺もなかなか厳しいところがある。

 さらに,仕事には専門性が求められておりまして,専門性が必要なのに監査事務局に,職員が配置をされて,大体平均3年以下,甚だしい場合には1年で仕事が変わるということもありますから,そういう中でやっていくとなると,先ほどもちょっとありましたけど,プロパーを採用して,監査事務局として,その専門性を高めていくということも必要であります。また必要な専門知識を全部備えているとは限りませんから,場合によってはそうした専門の方の意見を取り入れたり,また調査を必要とする場合には,それをお願いするとか,委託の形がいいかどうかはわかりませんが,そういう形でやる。

 現に,今工事監査においては,技術士という方の力をかりてやっているわけですから,そうした面で……,これも予算に限りがありますからですね,なかなか簡単にいくとは思いません。ある意味では,そうした内部監査にはもちろん限界がある。それで,今回,法律の改正に伴って,外部監査を導入して,一定の専門家集団による集中的な監査をするということで,内部監査の補完機能を果たしていただいているわけでございます。これと相まって,いい監査ができれば,これは市のために非常にいいんじゃないかというふうに思っております。

 きょうはおられませんが,病院事業管理者であれば,やる気をなくすようなことを言わないでと言うかもしれませんが,私はそうは申し上げません。むしろ,今後とも,監査に関しては積極的に取り上げていただいて,いろんな議論が沸いた方が,市のためにはいいんじゃないかと私は思っております。こういったことも,本来なら言うべきかどうかということは,実は非常に迷っておりましたが,ある議員の方から,議会から選出されている議員だから言えることがあるはずだから,この問題については,もっと話をした方がいいんじゃないかというようなことをアドバイスいただきまして,私もここであえてお話をさせていただきました。

 予算とか,人員とかというものをどんどんつぎ込めば,それは完全なというか,ものすごい監査ができるかもしれませんが,監査はめちゃくちゃ十分やったけれど,そのために市民サービスが低下したというわけにはいきません。この辺のところは,恐らく皆さんもお考えいただけるだろうし,市長もその辺は考えているんじゃないかと思います。こういったことを,ちょっと私なりの感想と,そして要望という形で述べさせていただきました。

 さて,質問に入らせていただきたいと思います。
 特に今回の質問は,岡山市のごみ行政の根幹にかかわる問題じゃないかと思っておりますので,これについてはぜひお聞きしておきたいと思います。

 岡南環境センターの存続ということを市長は言われましたし,方針にするということなんですが,私は,これは非常に納得ができない問題じゃないかと思います。

 順次質問させていただきますが,まず第1点,その理由として,「可燃ごみの量の増加」と言われておりますけれども,どれくらい増加すると推測されているのか,ぜひこれををまずお聞きしたいと思います。

 そして,焼却能力からすれば,ごみの焼却能力というのは,今,当新田環境センターが日量が300トンですね。新しくできる東部クリーンセンターが日量450トンです。合わせれば750トンの焼却能力です。750トンの焼却能力でこれからやっていこうということで決まっていたのに,岡南環境センターを2炉なら2炉残すとすれば,これで300トンですよ。そうすると,合わせて1,050トンの焼却能力ができるわけです。ですから,私に言わせれば,これは過大な設備になるんじゃないかと。ごみの増量がどれくらいになるのかということについて,5年後にはこれぐらいになる,10年後にはこれぐらいになる,15年後にはこれぐらいになると,こういう推測があるはずですから,それをぜひお聞きしたいと思います。

 また,家庭系と事業系のごみについても,これは区別をしていただき,両方がどれくらいと見込まれているのかということを教えていただきたいと思います。

 それから,ごみの減量化・資源化については,代表質問でも出ておりましたが,出てくるごみをそのまま受け入れて,「はい,どんどん処理しましょう」と。これじゃあね,減量化・資源化にはならない。そういう意味では,今度は先ほどのちょっと裏返しかもしれませんが,ごみをどれぐらい減量化しようか,資源化しようか,やはり5年先にはこれぐらいは資源化するんだ,これぐらいは減量化するんだという,5年後,10年後,15年後ぐらいの見通しはぜひ明らかにしていただきたいと思います。

 で,岡山市は御存じのように,環境事業部に業務第2課という課があったんですね。これをわざわざ「ごみ減量課」という名前に変えているんですよ。そこには,先ほど申し上げましたが,出てくるごみをそのままにしないで,減らずぞという強い決意が込められていたと私は思います。

 先ほど申し上げました,岡南環境センターの存続という言葉の前に,市長は「資源循環型社会の構築」だと言われておるんですが,それでは,出たごみをそのまま焼却するというのと矛盾してくるんじゃないかと。出てきたごみはどんどん資源化する,そして減量化するという方針を,私はぜひ堅持していただきたい,このように思っているわけでございます。

 今の資源循環型社会をつくるということと,焼却する能力をどおんとふやしてしまうということは矛盾するんじゃないか,この辺について御説明願いたいと思います。

 それから,「プールの熱源等」ということを理由に追加されておりますが,私はこれは本末転倒だと思いますね。焼却の余熱でプールを温めているので,岡南環境センター──焼却場──というのは,プールのためにあるわけじゃあないわけですね。熱源がどうしても必要であれば,いわゆる自然エネルギーと言われているものを使うことも検討されたらどうか。例えば,ソーラーでありますとか,バイオマスとか,こうしたそれ以外の熱源の利用については検討されたのか,されていないのか。もししていないということであれば──していないことはないと思うんですけれどね,もししていないとすればどういう理由でこれをされていないのかということをお聞きしておきたいと思います。

 あえて言えばね,これは質問じゃないんですけれど,どうしても熱源がなければ,プールというのはもともと温水じゃないんです。普通は水をためてあるもんですからね。どうしても温水にしなくちゃならないという理由はないわけですよ。温水プールにするために,ごみの焼却をあえてするなどというのは,どうも本末転倒だなあと思いますので,私の質問とさせていただきました。

 それから,厚生省に対して,補助採択をお願いしているということを言われておるんですが,東部クリーンセンターが補助採択されたときには,岡南環境センターの休止を前提としてお願いしているというか,岡南環境センターを休止するから新しく東部クリーンセンターをつくるということで,今まで物事を進めてきたんじゃないかと私は思いますので,そうしたことを厚生省に,言ってきたんじゃないかと思います。その辺のところはどうなっているのか,事情を明らかにしていただきたいなと思います。

 また,地元住民の理解,私はこれは非常に必要だと思います。地元では,岡南環境センターがもうじきとまるというふうに大体思っていたわけですね。においでありますとかばい煙の問題,道路の混雑の危険性だとか,それからダイオキシンについての不安もあります。そうした意味では,住民の負担というのは決して軽いわけじゃないんですね。これはここまで言っていいかどうかわかりませんが,新しい焼却場をつくるのに,なかなか住民の同意を取りつけるのは難しいと。だから,今のところを動かしゃあ簡単に済むんじゃないかと。そうした安易な発想に陥っていなければ,いいがなあと,私は思っておるんですが,住民の同意についてどういうふうにお考えになっているのか,そういう手続はどういうふうに踏もうとされているのか,この辺についてのお考えをお聞きしておきたいと思います。

 私は,ごみの焼却場を,迷惑施設と簡単にとらえて,それで地元に利益還元だというのは,ちょっと発想としては古いというか……。もうお互い住んでいるところですから,岡山市の中でごみを処理していこうと。ここでは最終処分場として灰なら灰を受け入れようと。こっちでは,焼却の部分を受け入れようとか,また中間施設はこの辺でやろうとかというふうに,市内全体でお互い住んでいる住民が,それぞれにごみ処理については責任を持ち合うと。

 ごみを出すときにもなるべく出さないようにするとか,そういうことが大原則ですから。だから迷惑施設だからだめだというような言い方でひっくるめて,物事を言うというのはちょっとおかしいと思いますけれども,しかし実際問題として,ごみの焼却をまたすることになると,これはやっぱり住民の皆さんに十分な説明をする必要があるんじゃないかというふうに思います。

 また,当初の基本計画によりましたら,岡南環境センターの寿命というのは大体15年と見ていたわけですね。53年の完成からすると,もう22年もたっているわけです。いつとめても私はいいと思っているんですけれどね。6日でしたか,継続使用するためにざっと40億円かかるという答弁がございました。そうすると,この40億円かけて,あと何年使うというふうにお考えになっていらっしゃるのか,これをぜひお聞きしたいと思います。

 私に言わせれば,とりあえずとめるものはとめて,それで,将来,いろいろ減量化し,資源化してもどうしてもごみが今よりもふえてきた。で,岡山市の人口もふえてきたと。これはしょうがないですからね,人口がふえたら当然ごみの量もふえます。しかし,減量化・資源化の努力はする。それでもどうしても燃やさなくちゃいけない分があるとなったら,その時点で私は新たな焼却場を,岡南環境センターのところにつくるということはないことはないと思いますよ。こういうぐあいにやるとすると,この岡南環境センターは,私に言わせれば,ちょっと過大な施設設備ですよ。これに40億円かけてやるコストと,将来また改めて必要なときにつくるコストといったら,私は大分違うと思いますね。その辺のコストの計算を,もしされているんでしたら,数字というものをぜひ明らかにしていただきたいと思います。

 時間的には,余りごみの問題ばっかりかかわっているわけにはいかないのですが,このごみの問題だけはどうしても皆さんと一緒に解決していきたいと思っておりますので,もう一言申し添えますと,実は先ほど環境事業局長の答弁の中で,粗大ごみの収集は,第一義的に家庭までとりに来る便宜性のためだということを言われた。この認識は私と全然違います。先ほど申し上げましたけれど,ごみというのは,たくさん出るからたくさん燃やせばいい,たくさん処理すればいいというものじゃないんです。

 ごみの減量化・資源化のためには,粗大ごみを戸別に集めて,使える物はもっと使おうじゃないかと。その出たごみの中から資源として使える物は有効に使おうという発想がまず大切なんですよ。戸別に集めたりするので,そのために費用がかかる。その費用の負担を,じゃあどうやって公平に我々が負担していこうかと。その手段の一つとして,たくさん出した人にはたくさんお金を出してもらおうと。負担の公平になるじゃないかと。また,お金が出るんであれば,どんどん物を買って家の中を狭く──狭くするとは限りませんが,そういうことで物を買うことの抑制にもなったりして,総合的にごみが減るんじゃないかと。こういう期待を込めて,私は粗大ごみの戸別収集と有料化は大賛成と言ってきたわけです。そこが違ったら,これは非常に問題が大きいので,これは質問の中には入っていませんけれども,今後の岡山市のごみ行政の根幹にかかわるところですから,ぜひ今の私の質問を通じた中で,もしお答えいただければお答えいただきたいなと思います。

 それから──余り時間がありません──遺伝子組換え食品についてでございます。
 これは来年4月1日から食品衛生法が変わりますね。大豆とか菜種とかジャガイモとかトウモロコシとか綿とか,もう組換え作物が既にあるわけですが,そうしたものを原料とした食品のうち,加工後も組みかえた遺伝子やその遺伝子が残る豆腐とかコーンスナック菓子など24品目については表示が義務づけられておるわけですね。改正後は,これらの原料が重量で5%以上含まれていて,かつ構成要素の上位3品目に入っている食品には,「遺伝子組み換え」だとか「遺伝子組み換え不分別」といった表示がされることになっておりまして,各メーカーはもう既に遺伝子組換えの物じゃないといった表示をしているわけです。これについては消費者も不安があったりしますので,極力食品メーカーとしてはそういう不安を解消するために努力をしている。

 実はここに,これは缶だけで中身は入っておりませんがビールなんですね。ちゃんと一番最初に「原料」というところがあります。一番最初に,原料,遺伝子の組み換えなどにより改造された有機物の使用は一切禁止され,殺虫剤,除草剤というようなことはこれには入ってませんと,わざわざ説明をつけたビールが売られております。これはちょっと参考までに持ってきました。ちょっと……(「よろしいです」と呼ぶ者あり)ああ,よろしいですか。もうよく知っているそうですから,いいそうですね。

 そういうことで,こうした遺伝子組換え食品に対する不安は,実はもう一つあるんですね。これは遺伝子組換え食品というのは大きな農業メーカーといいますか,そういうところが特許を持っているので,もしこれが全部を支配するようになったら,我々の食糧そのものが将来不安になるというおそれもあります。そういった意味からも遺伝子組換え食品に対しては非常に抵抗感が強い。これを市の方でどういうふうに受けとめていらっしゃるのか。市としては学校給食とか,それから保育園,その他市が直接行っている給食なんかでも,食材として使う可能性がありますので,こういうふうな食品について今後どういう方針をとっていかれるのかお聞きしたいと思います。

 それから,自然エネルギーの利用についてもちょっとお聞きしておきたいと思うんですが,自然エネルギーの中でも特にソーラーにつきましては,熱もありますし電気もあるわけですね。
 熱の方ですが,これは西大寺の「会陽の里」なんかではちゃんと利用されておりまして,お湯をつくっているわけですね。先ほどもちょっと申し上げましたけれども,いろんなところに岡山市の施設があって,そういうお湯を必要としている施設では,さらにそういったものを取り入れていくという考え方があるのかないのかということをお聞きしたい。

 それからもう一点,発電の方につきましても,上道学校給食センターで使われておりますが,ここに限らずやはり電気をたくさん使っておりますので,岡山市でこれからつくるそういう施設について,ぜひそういうものをやっていくというお考えはございませんでしょうか。

 また,もう一つ申し上げると,屋根につける家庭用のソーラー発電につきましては,国の補助制度も近々なくなるというふうに聞いているんですが,それだったら「晴れの国 おかやま」ですから,国ができんことを岡山市がやるというような,そこまでいけたら私はいいなと思うんですけれど,そうしたことを取り入れようかというお考えがあるかどうか,お聞きしておきたいと思います。

 それからもう一つ,やはりこれも自然エネルギーの利用の一環なんですが,雨水の利用ですね。これは自然の力によって,上に大きな給水タンクがあるのと同じなんですが,そういうことで雨水の利用もぜひ私は進めていただきたいと思っております。

 以前に,埼玉県の越谷市の例を挙げさせていただいて,下水道が新しくできたところには浄化槽を利用して雨水をためようと。それで車の洗車とか水まきとかに使うということでやっているという制度があるんですが,これをもうちょっと広げて雨水利用のためのタンクの設置なども進めるような,そういうことは考えられないのかなと。

 実は,愛媛県松山市では既に実施されているそうでございますので,もしそういうお考えがあればお教えいただきたいということで,第1回目の質問を終わらせていただきます。
 どうも御清聴ありがとうございました。(拍手)

◎市長(萩原誠司君) 御苦労さまでございます。
 質問外からですけれど,資源ごみについて,有料化の問題については議員がおっしゃったとおりだというのが基本認識です。ただ金員の額を説明するときにどういう根拠,対価性でもって説明するかというと便宜性というところに帰着せざるを得ないということで,双方何とか矛盾なく御理解いただければと思います。

 それから,自然エネルギーですけれども,次第にエネルギー効率がよくなってまいりまして,特に,この二,三年随分上がっているというのは確かなんです。それで,そろそろ合理的な施策として,国の支援がなくてもいろんなことができるような段階になっているんじゃないかというような,実感を持っておられると思うんですけれども,市としてもまじめに費用対効果であるとか,あるいはマクロ的な意味でのCO2削減効果とか,そういうことをそろそろ計画的に勉強せないかん時期に来ているというふうに思っておりますので,よろしく御支援のほどお願いします。

 それから,雨水の方はちょっと松山と事情が違いまして,実は市としても環境基本計画の中に雨水を念頭に置いて書いているのは,要するに岡山市の場合には雨水がちゃんと地下水に戻るようにしてやるのが一番ええんじゃないかと。これが基本であります。透過するような山や山林というものを残すとともに,透水性の舗装をすることによって地面にちゃんとしみ渡って,そうすると一番いい形で利用できるわけです。ためておくという話も,それはあり得るんですけれども,合併浄化槽にたまった水を車にかけて洗うような人はなかなかおらんですね。普及せんのですわ,ああいう話ですと。それよりは,区画整理なんかをするときに,内水面水害の防災の観点からやったものを,今度は消防に使えるとか,そういうことはあるもんですから,その辺は考えていきたいと思っているんです。やはり最もエコサイクルに近い形での水循環の確保というのに,議員は多分賛同をいただけるんじゃないかと思っております。

 なお,冒頭に議員が一生懸命監査委員の弁護をあそこまでされますと,監査委員も何かあるんじゃないかという気が逆にしてまいりますので,あるいはひょっとしたら来期の続投宣言じゃないかというふうに勘ぐったりするところもございますので,ぜひ頑張っていただければと思います。
 以上でございます。

◎保健福祉局長(服部輝正君) 遺伝子組換え食品についてお答えいたします。
 保育園の給食につきましては,これまでも遺伝子組換え食品の利用はできるだけ差し控えており,本年4月に調理用食材納入業者に遺伝子組換え食品であることが明確な食品の納入は避けるようにと依頼をいたしております。今後,法の改正により表示が義務づけられた場合には,原則的に利用しない考えでございます。
 以上でございます。

◎環境事業局長(中山正汎君) 岡南環境センターの存続につきまして,一連の御質問に対して御答弁申し上げます。
 まず,過大設備ではないかというお尋ねでございますけれども,議員の御指摘は数字を挙げられましたが,例えば東部クリーンセンター3炉450トンを燃やしますと,合わせて1,050トンということでございますけれども,これは炉の大きさでございます。年間稼働率……,全部停止も法律に定められております。それから,炉が古くなりますと,能力が落ちてまいります。したがいまして,もしこれを岡南の2炉で燃やすといたしますれば,15年には岡南を含めて3カ所で当初825トンの処理能力でございます。20年になりますと788トンでございます。

 それでは,岡山市の5年先,10年先,15年先のごみの排出計画はどうなるかということになります。

 平成7年度に策定いたしました岡山市一般廃棄物処理基本計画では,5年後の平成17年では570.4トン,それから10年後の22年では604.2トンとなっておりましたが,この計画を立てて以来,その後,年3%から5%可燃ごみがふえ続けております。

 また,平成11年度から事業系ごみをすべて不燃ごみとして山上最終処分場へ埋め立てておりましたが,これを11年度から,可燃と不燃の分別指導をしましたところ,可燃ごみがふえてきております。

 また,12年度のダイオキシン対策の関係,さらに今年4月1日から廃掃法第16条の改正が行われまして,野焼きの禁止が行われております。まだ,この数値は安定しておりませんが,さらに公共下水道のし渣──いわゆる脱水をした後の処理──を年間3,000トンほど,どうしても焼却しなければならないというふうになってまいります。そうなりますと,どうしても7年度に立てました岡山市一般廃棄物処理基本計画を見直さざるを得んということで,とにかく処理量の数値だけでも早くつかもうということで,現在つかんでおりますのが,5年後の平成17年度には日量636.3トン,10年後の22年には632.7トンになります。

 したがいまして,岡南環境センターを休止しますと,休止した段階で東部と当新田の処理量は605トンでございますから,平成14年度では605トン,それが5年後の17年度には能力が落ちますから595トン,それから22年度には584トンとなりまして,どうしても70トンないし80トンは処理能力不足になることが明らかになっております。

 またもう一点ございます。全停──いわゆる全部停止──をかけて点検したり,あるいは修繕する場合につきましては,昨年も起きましたが大体2,000トンから3,000トンの仮置きをしなければならないという事態が起きております。そういうこともいろいろ考えますと,岡山市の長期的な可燃物の処理計画に立ちますと,岡南環境センターを3炉とまでは言いませんが2炉稼働させる必要があるという方針を立てたものでございます。

 それでは循環型社会の構築に向かっての減量化はどうなるんだ,ごみ減量課という課がありながら,これをあきらめるのかというお尋ねでございます。

 これにつきましては当然減量化はしなくてはならないということは前提であります。この減量化の私どもの計画数値も,11年度実績では年2万8,433.5トンが回収されております。それから,5年後には3万6,098.5トン,10年後には3万8,215.5トンという計画目標数値を持ちまして,推進させてまいりたいというふうに考えております。

 いずれにいたしましても,現在,一般廃棄物処理基本計画の見直し作業を進めておりますところでございますから,その中で15年後までの推計,施設整備計画,減量化・資源化についての具体的な施策を明らかにさせていただきたいと考えておりますので,御理解のほどお願いいたします。

 次に,東部クリーンセンターの規模縮小は徹底したリサイクルを実践しようという強い意志のあらわれではなかったのかということで,今お答えしたとおりでございますけれども,もう一度繰り返し御答弁申し上げます。

 循環型社会の構築を目指してごみの徹底した減量化とリサイクルを推進するために,分別排出の徹底,資源化物の収集,ペットボトル回収等容器リサイクル法の推進など,各種施策を現在展開しておるところでございます。さらに,来年度からは粗大ごみの戸別収集の導入が始まりますし,家電リサイクル法が施行になるわけでございます。あわせて,東部リサイクルプラザも稼働いたします。そうなりますと,減量化・リサイクル対策が基本的に推進されるものと思っておりまして,従来の基本姿勢は何ら変わるものではございません。

 また,新しい法体系のもとで,各種の個別的なリサイクル法がまだまだ進んでまいると思っておりますので,今後も減量化・資源化に向けて取り組む姿勢は何ら変わるものではございません。

 次に,岡南環境センターのお尋ねの中で,補助熱源として天然ガスや,場合によっては重油を使ってもいいんじゃないかと。要するに,温水プールが先にありきではないというお尋ねでございます。

 温水プールはもともと岡南環境センター建設の地元還元施設として設置されたものでございますけれども,現在は市民の多くの方々の利用が定着しておりまして,年間14万人の利用者があるという実績が報告されております。したがいまして,岡南環境センターが休止の方向であったときには,温水プールだけの存続を前提に単独熱源の設置について,ガス,灯油,重油により環境面・経費面など総合的に比較して,灯油の採用の方法を検討し,積算した経過はございます。結果的には,岡南環境センターの存続により,熱源は従来どおり焼却の余熱利用による高い経済効果が期待できる結論に至っております。

 また,厚生省に対して補助採択をお願いしているが,岡南環境センターを休止するからということを地元住民に説明している。今後の再稼働について,どう地元に理解してもらうのかというお尋ねでございます。

 それから,ざっと40億円事業費がかかるということになっておるが,これはどちらがコストの縮減になるのかという御質問でございます。

 東部クリーンセンター建設計画時におきましては,御指摘のとおり岡南環境センターは休止する予定でございました。廃止ではございません,休止する予定でございました。平成7年度から,資源化が進んでおりますものの,可燃ごみの量は,先ほども御答弁申し上げましたように,ダイオキシン問題による自家処理の自粛,野焼きの禁止などから,3%から5%の増加が続いております。先ほども御説明申し上げましたように,とめますと15年度以降焼却能力が不足する見込みになるために,国に国庫補助の採択をお願いしておるところでございます。

 地元の方々に対する説明につきましては,当初に焼却施設として都市計画決定を受けておりまして,その段階で地元の御同意はいただいております。その存続についての法的な問題はございませんが,改修計画がまとまった段階で,現在,排ガスに含まれておりますダイオキシンの基準値は80ナノグラムが80分の1に減少すること,また灰溶融炉を建設し十分な公害対策を講じるということを詳しく御説明し,そして説明会に臨みたいと考えております。

 また,改修後の使用年数につきましては,点検整備を適切に行うことによりまして,少なくとも向こう10年以上は使用できるという判定がおりております。

 ちなみに,他都市でも同じ状況がございます。大阪市の森之宮のプラントでございますけれども,築後既に30年たっております。これは日量900トンから処理しておりますが,やはり岡山市と同様に10年間使用することを前提に,岡山市と同じような改修計画に入っております。

 また,新たな焼却施設を建設する場合,環境アセスとか都市計画決定の手続を経てからの建設になりますから,計画してから完成まで5年以上の期間を要します。焼却能力が不足したからといって,すぐに新たな施設が完成するわけではございません。

 したがいまして,さきのおかやま市民クラブの代表質問にお答えいたしましたとおり,コストにつきましては岡南の改修と同様の150トン炉を2炉新設した場合,東部クリーンセンターを参考に換算いたしますと,市費投入のネットコストは,東部と同じものをつくりますと約37億円でございます。これと比較しまして,岡南環境センターを改修するとすれば,ネットコストで15億円でありますので,この辺を御理解いただきたいと思います。
 以上でございます。

◎教育長(玉光源爾君) 遺伝子組換え食品について,「遺伝子組み換え」の表示がある場合の食品を学校給食で利用するかしないかという御質問でございます。

 遺伝子組換え食品の取り扱いにつきましては,これまでもたびたびお答えしてきたところでありますけれども,要は安全性の確保と不安の解消にあると思っております。そこで,これまでも学校給食の物資納入を担当しております岡山市学校給食会に対しまして,この問題に配慮するようお願いしてきたところであります。

 今後,購入価格への影響等,研究課題が残っておりますけれども,保護者の理解を得ながら識別可能なものは学校給食では使用しない方向で検討してまいります。

◆(羽場頼三郎君) 御答弁をいろいろいただきましたが,ごみに関しては私の予想を超える答弁じゃなかった。大体これぐらいの答弁しかないんじゃないかなと思っていたら,やっぱりどうもそれぐらいでしたね。ごみがたくさん出るからそれに対して設備を整えておくというのは,当然市としては考えなくてはいけないことでありますけれども,これまで岡山市は,ごみの減量化・資源化を中心に置いたごみ行政をやってきたわけですよ。それを変えるとなったら,やはりそれを変えるだけの御説明が必要じゃないかな。今の御説明を聞いても,これぐらいごみがふえるだろう,焼却がふえるだろうと。これは言い方かもしれませんけれど,私は日量1,050トンの焼却可能能力があるじゃないかと言ったら,いや,それはもう将来にわたったらだんだん古くなるんだから実際に焼却できる能力は減るんだと。これは当たり前なんですよ。当然,それも考えた上でごみを処理していこうということが大切なんですね。

 出てくるごみの組成を見て,私は,まだまだ資源化できるものは多いと思いますね。紙にしてもそうですし,また木質の物にしてもそうなんです。焼却能力の方が決まっていれば,それ以上は燃やせないんだから,出てくる物の中でどうやって資源化しようか,こっちのはこうしようかとかというふうになってくるんですよ。ですから,相撲で言えば,ぎりぎりになったから,ちょっとまた土俵を後ろへ下げる。これをやっていたんではいつまでたっても岡山市が資源循環型社会をつくるということにはならない。その意味では,ちゃんと退路を断った上で,ごみをこうやって減量しようという提案をぜひしていただかないといけない。

 それから,先ほどもちょっと申し上げました粗大ごみに関連してもそうなんですけれど,ごみの有料化というのは,行政がそれだけそうした努力をする,また負担も公平化しようということで出てくる話ですから,今みたいに土俵を変えるという話があるんだったら,ごみの減量化に本当につながっていくのかなと。岡山市をリサイクル型社会にしていこうということにつながらないごみの有料化というのは,どうもちょっと疑問が出てくるところでございます。だから,この辺はぜひ考えていただいて,ごみの基本政策として,何かごみの減量化ということにはまだまだ取り組む余地があると思います。

 そこで,先ほどちょっと言われましたが,大阪の森之宮。これは当たり前ですよ,大阪市はもう建てる余地がないからそうなっているんですよ。そういうところの例を出されて岡山市に持ってくるというのはちょっとおかしな気がします。これはまた改めてじっくりと今度議論をやらなくちゃいけませんが……。

 ちょっともう一つだけ気になっているのが,先ほど原則的に遺伝子組換え食品を使わないと言われたけれども,原則はそうかもしれないけれど,しかし例外が大切なんですよ。どういうときに使うのか,例外についてちょっと明らかにしておいていただきたいと思います。
 しょうがない,これで2回目の質問を終わらせていただきます。(拍手)

◎市長(萩原誠司君) 最初に使い切った人ということで,あれですけれども……。ごみの問題については議員もわかっておられると思うんですけれども,私と議員が相撲をするときに,多少議員の土俵を変える。相撲ですからそれは構わないと思うんですけれども,ただ,市民の方々の本当にまじめな生活がかかわっているので,いつ何どき,それじゃあ市にごみがあふれましたというようなことは,これはできないと思うんです。そのこととごみの減量化政策をやるということは,政策的に当然並行できる問題だということは,もうわかっているわけでしょう。そういうことですから,それはもう御心配は要らんと思う。

 ただ,先ほどの雨水の話もそうなんです。今は大丈夫なんだけれども,将来にわたっていうと雨水なんかも使えた方がいいでしょうとおっしゃる。その気持ちと同じく,安全にやらなければいかん,あるいはどうしても大変なところについては余裕を見てやっておいて,だけども節水はするということと同じじゃないでしょうか。それを土俵を変えたとおっしゃるのは,完全に言い過ぎでございます。
 以上でございます。

◎教育長(玉光源爾君) 答弁漏れをいたしまして,大変失礼いたしました。
 例外は何かということでございますが,先ほどお答えしましたように,識別可能なものは学校給食では使用しない方向で対応してまいりたいと申しておりますので,現段階で例外というのはないと思っております。


2000/12/11

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