1999/12/08

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平成11年11月定例会-12月08日

内申書開示せず 原発停止求めず
市は個人情報保護に理解なく 原発安全神話に固執

口羽場頼三郎 大阪高裁から児童や生徒からの「内申書の開示請求」を認めるという判決が出ている。文部省も「それぞれの自治体で判断してもらいたい」といっているが、岡山市はどの様な考えでいるのか。

●教育長 調査書(内申書)は市の個人情報保護条例では開示しないとなっているし、県の入試の選抜資料は公開しないとなっているので、開示するつもりはない。

口羽場 2千年問題での市民の心配を考慮して、市は原子力発電所を一時的に停止することを求める考えはないか。

●当局 原発を止めると全部電気が来なくなるので、そんなことは考えない。

口羽場 口座振替が進んできている現在、同じように税金を納めている一般市民と、納税貯蓄組合に入っているものとの間には不公平感があるので、制度の抜本的な見直しが必要では。また、組合員の口座振替利用率は。

●当局 組合の中の口座利用率は約7割になっている。今後は他都市や12年度以降の実績も考慮して検討したい。

質問を終わって

 内申書については、本人への開示と他の人への公開とを(あえて)ごちゃ混ぜにしているだけでなく、県の入試と市の判断とを区別していません。納税貯蓄組合については、組合員の7割もが口座利用者で、口座を利用している一般市民との差をつける理由が明らかにされていません。ちなみに、市は「組合員の収納率が他の収納率を大きく上回っていて」といいますが、一般の収納率は九六%であり、組合は九九・一%です。その差は三・一%にもかかわらず「大きく上回って」というのは言い過ぎです。

 原発の一時停止を求めることと、電気がまるで来なくなることとを同一視しているのはいかにも元通産省の役人らしい答弁です。電力の3割しか原子力に依存していない事実を無視しています。

 遺伝子組み換えについてもそうですが、質問をはぐらかそうとしたり、問題をすり替えたりしていて不真面目な答弁が多いというのが今回の印象でした。

市から納税貯蓄組合への支出額
7年度 6327万8154円
8年度 5812万 926円
9年度 4521万1975円
10年度 3186万5508円

見直しを求めて以来、少しずつ減少してきています。組合数や組合員数があまり変わらないところを見ると、健全な支出になってきていると思えます。

組合数 1778組合から1663組合に
組合員数 62,673人から59,584人に

えっ! 清水白桃が遺伝子組み換え?

●市長が本会議で「問題発言」をくりかえす●

 八日の本会議で羽場が行った一般質問に対し、市長のとんでもない発言が飛び出しました。「遺伝子組み換え食品を否定することは清水白桃を否定することと同じ」と言うのです。」一瞬耳を疑いました。

 その前にも「遺伝子組み換え自体を否定するのは神を否定することだ」と発言。これがおかしいという私の追及に対して、前記の発言が繰り返されました。農薬に強い性質を持つ異種の遺伝子を植物の遺伝子に組み込むなど、大量生産のために「自然(神)の摂理に反して」つくられたものが遺伝子組み換え大豆やトウモロコシです。突然変移や品種改良とは似て非なるものです。それをあえて同一視しているのは、知識が不充分なのか偏見でものを言っているかのいずれかでしょう。

 保守系のM議員ですら、その不道徳性や反自然性を指摘しているところです。生命に対する挑戦とも言える遺伝子組み換えが、利益追及のためだけに行われていることも忘れてはいけません。

 この食品を与えられたラットの免疫性が下がったという報告もあり、その安全牲や不自然牲に疑問を持つ父母が学校給食などでの利用に強く反発しているのも無理からぬことです。2年前に市議会が国に対して、遺伝子組み換え食品の表示を求めて意見書も提出しており、食品に対する安全牲やそれを求める消費者のことなどまったく考慮に入れない姿勢には驚かされました。

 また、このことは新聞に一行も書かれていません。TVも同じですが、このような明らかな問題発言を取り上けないマスコミのセンスはいかがかと思われます。

 ちなみに清水白桃は市内芳賀地区が発祥の地とされる岡山が誇る高品質の桃です。この桃の栽培者の孫にあたるTさんは「これと遺伝子組み換えのものと一緒にされたのでは先祖も怒る」と語っておられました。

遺伝子組み換え食品とは

☆遺伝の働きをするDNAデオキシリボ核酸を試験管の中で酸素や酵素を使って新しい遺伝子を作り、自然界に存在し得ない植物を生み出して食品としたもの。

☆英国のアーバド・パズタイ教授の研究によると、害虫を寄せ付けない遺伝子を組み込んだジャガイモをラットに食べさせたところ、免疫力が低下した。

☆読売新聞の調査(99年4月)

遺伝子組み換え食品を食べることに抵抗がある(7割)
表示が必要と思う(8割)

☆地婦連と東京都のアンケート「不安の中身は何ですか」

  1. 人間が初めて口にする食品で、未知のアレルギーが起きることの不安がある
  2. 特定の病害虫を殺してしまう遺伝子が入っている作物を食べる事への心配
  3. 環境への悪影響

☆EUは、昨年から表示制度をスタート。組み換え食品が従来の作物と栄養・成分が異なる場合に限らず、そうでない場合でも、組み換えられたDNAやタンパク質が存在している場合には表示を義務づけている。


◆(羽場頼三郎君)  それでは,個人質問のトップバッターを務めさせていただきたいと思います。

 実は,皆様のお手元にこの資料──資料といってもこれは新聞のコピーなんですが,渡っているかと思います。この新聞は多少参考にしていただければと思ったもんですから,コピーをいたしましたんですが,実はそのコピーが余りよくなくて,見にくいんじゃないかなあと思いますので,必要なところだけ,ちょっとピックアップしてお話をしたいと思います。

 それから,お気づきかもしれませんが,この紙をとめておりますところ,すぐ外れるところもあるのかと思うんですが,これは御存じのように,いわゆるクリップを使わないでとめるという,そういうものでとめておりまして,これをやりますとリサイクルに非常に向きますし,環境に優しいものでございまして,これは普通のクリップがこうなんですが,そのかわりに持ってまいりました。これなんですが。これでこうとめてある。簡易に,クリップでないクリップなんですよね。こういうものでございます。ガチャッとやるわけです。

 ということで,これはちょっととりあえず置いといていただいて,まず順序に従いまして行きたいと思います。

 まず最初は,遺伝子組換え食品についてでございます。
 これは以前にも私は質問させていただきましたが,これにつきまして,見解をお聞きしようと思っておりまして,これは資料もついでに申し上げると,この資料を出しているところの宣伝になるかもしれませんが,国民生活センター──通産省の外郭団体でしたかね,やはりそういう関係で非常にいい資料が出ておりまして,ここら辺も参考にさせていただきながら質問をしたいと思います。

 御存じのように,遺伝子組換え食品というのは,2001年4月からでしたか,農林水産省の方で,この表示をちゃんとするということを決められました。以前からこの遺伝子組換え食品の表示を求めるという国民の声が非常に多くて,読売新聞でしたか,実施をいたしました世論調査によりますと,7割以上が,この遺伝子組換え食品を食べることに抵抗があると,こういう答えでありますし,表示を求める声も8割を超えているということでございます。

 御存じのように,我々が食べる食品というのは,これはもう何千年,何万年という間に,自然にですね,我々が人類として安全を確認してきたわけです。中にはですね,それを食べて亡くなった方もいらっしゃる。そうするとこの食べ物は危ないと思って食べなくなるわけですよ。例えばグロテスクなもので本当に食べられるのかなあと思いながら食べてみたら……,例えばよく言われるナマコですけれど,あんなものどうかなあと思いながら食べてみたらおいしかったというので,これは食べ物だと。それを代々食べているけれど,ナマコを食べて死んだということはないから,これは安全な食品だなあというふうに,皆さん思っているわけですね。

 そういうふうにして,食べ物の安全性というのは,我々人類が身を持って獲得してきた情報なんですね。その情報を大切にしながら次の世代にまた伝えていくということが,基本になくちゃいけないんじゃないかと思います。

 ところが,あの遺伝子組換え食品は,本当の意味での安全性が検証されたのかどうか私は非常に心配なところがあります。私だけじゃなくて,国民の多くの方々が心配をされている。そこで,表示のことが問題にもなってきたわけですが,厚生省の方は,一応安全宣言を出しております。

 95年の初めから食品衛生調査会のバイオテクノロジー部会が,食べるための遺伝子組換え食品が,どういうふうに安全かどうか,そのマニュアルみたいなもんですね,これについて検討して,翌年の1月にはそれをまとめて,そしてその年の3月には,除草剤耐性の大豆とか菜種,またその翌97年には,特定の害虫に耐性のあるトウモロコシなど,これらが一応食品として認められていると,こうなっているわけですね。

 私などに言わせると,非常に拙速な感じもいたしますが,それはそれとして,拙速だから常に危ないとは限らないんですが,ただ厚生省が安全だと言っているから本当に安全かどうかというのは,今までもいろいろありまして,例えば薬についてもごく最近の薬害エイズの例を持ち出すまでもなく,厚生省が安全だからといって,それを本当にうのみにしていてよかったのかなあということです。

 昔でいえば,これは前にもお話ししたことがあるかもしれませんが,キノホルムという薬,これは本当に薬としてどんどん使われていたわけですから。しかしそれが,スモンの原因だということが後からわかったりするということもありますから,食べ物の安全性というのは,結局,我々自分自身が責任を持って判断をしていかなくちゃいけないと,こういうものだろうと思います。

 遺伝子組換え食品というものが,あらわれたそのもとを考えてみると,これは一遍に栽培する,いわゆる大量生産ですね。そのために適した作物を人工的につくってしまうと,品種改良をまたないでやってしまうというところにありまして,先ほど申し上げましたように,大量生産するためには除草剤,その他の薬剤を使う,もしくは害虫が出てくるからそれに対して強い食べ物を何とかしてつくりたいと,そういうところから出てきたわけです。
 ところが,その食べ物もですね,これは以前にもお話をしたかもしれませんが,イギリスの研究所なんかで調べてみますと,それを実験的に動物に食べさせてみると,その動物の体の中の免疫が低下をするといった報告も出されておりますので,この遺伝子組換え食品については,慎重な態度が必要じゃないかと思います。

 そこで,余り難しいことはないんです。もうそうした遺伝子組換え食品の表示が明らかになったということでですね,岡山市が行っている給食について,その遺伝子組換え食品をどういうふうに扱うのかと,これだけお聞きをするわけなんですね。

 なぜそういうことをお聞きするかと申し上げますと,実は以前に──以前にといっても昨年ですが,給食の食材につきましては,遺伝子組換え食品かどうかということがなかなか確認できない。そこで,確認できないという実情を考えると,疑わしきは使わないという原則を,私はとったらどうかと,こういうふうに申し上げたんですね。もしそうなると給食の実施ができなくなってしまうと,こういう答弁だったんですね。ですから,ここで改めて,こうした食品がわかるわけですから,そういうものがわかる以上は,食べさせる親の気持ちも考え,また子どもたちの将来も考えればですね,市の方針として,給食の食材としてそういう食品を使わないような,そういう態度をとっていくのかどうか,これについてお聞きをしたい。

 給食というのは,御存じのように市の方でやっている。例えば,保育園の給食もありますし,学校での給食もありますので,いずれについてもちょっとお聞きをしておきたいと思います。

 この遺伝子組換え食品の中で使われている物は,ほとんどが輸入の物なんですね。日本が昨年度アメリカから輸入をいたしました大豆が約400万トン,国内の供給量のほぼ8割ですね。このうちの3割が遺伝子組換え食品だと言われております。だから,ある意味でいえば,国産の大豆を使いさえすればそうした問題はまず起きない。

 ついでに申し上げれば,これもやはり今の国民生活センターの確かな目でのところにそういう資料も出ておりますが,これほど国際的に食品が流通する時代でありますけれども,この議会でも何度か問題になっておりますように,やはり地場のもの,国内のものを使えば目が届くし,安全性も確認されるんじゃないかと,そういうことからも,この遺伝子組換え食品についてどういう考えでこの給食に使われるのかと,これをお聞きしておきたいと思います。

 ついでに申し上げますとですね,遺伝子組換え食品じゃない方が,先ほど申し上げましたように,遺伝子組換え食品は大量につくりますからね,安くできる。そうではない方が,少しコストが高くなるんではないかと,こういうことが言われております。コストのことだけでね,この給食の食材を選ぶのかという,そこにも本当はぜひ答えていただきたいなと思うんですが,これは後よろしくお願いします。

 それからその次,内申書の取り扱いについて。実は今の資料の順序が違いましたんで,申しわけないんですが,2番目の方にございます。

 これは11月26日に,記事になっておりまして,これは1面の記事なんですが,これは大阪高裁なんですね。高等裁判所で判決が出ました。これは,児童や生徒たちなどから西宮市教育委員会に出していた内申書の開示を求める訴訟,これで大阪高裁の方が全面的に開示をすべきだという判断を出しましたね。

 私は以前から内申書の問題を取り上げさせていただいているんですが,内申書というのは本来,高校入試などに当たりまして,例えば学力だけで判定しないと。内申書にあらわれている子どもたちのいいところを入試の判定の基準の中につけ加えて,学力だけじゃないいい面を取り上げてやろうということのために使われたはずだったんですね。私が中学校のころには,そういうふうにお話がございました。そのせいかどうかわかりませんが,高校にやっと入学を果たすことができたんですが,それはちょっと別な話といたしまして,そういうふうに,子どもたちのいいところを見ようというのが内申書の本来の趣旨だと思うんです。

 ところが実際には,学校でちょっとさわいだり学校の先生に反抗すると,「おい,そんなことをしとると内申書に書くぞ」といったような,子どもに対するね,脅しというとあれなんですが,管理といいますか,そういうことのために使われているということをたびたび聞きます。

 そういうこともありますので,内申書に何を書かれているかわからないという不安を,15歳の子どもたち──15歳とは限りませんが,15歳以下の中学生の子どもたち──に与えることはよくないんじゃないかと。そういう意味では,内申書にどういうことが書かれているということを,本人が見せてくれと言ったら,ちゃんと開示をすると。これが私は当然だと思うんですが,これまではそうじゃなかった。裁判所も,認める判決やら認めない判決やらあったんですが,高等裁判所でこれはもう開示をすべきだということで,この判決は確定をいたしております。

 そこで,ちょっと大変薄くて本当に恐縮なんですが下の方に,文部省の方も「各自治体が判断することだ」と,こういうふうに言われております。文部省は,ある意味じゃ逃げと言ったら逃げなんですが,地方の時代では地方で,こういう内申書の扱いについては,各自治体で責任を持って判断をしてもらいたいと,こういうふうに言われておりますので,その責任を持った御判断をとりあえずお聞かせいただこうと思います。

 そしてまた,これは私もわかりませんが,正式にこういうような問い合わせがあったかどうかわかりませんが,こういったことが今まで教育委員会で議論されたりするきっかけとなるような,そういう申請みたいなものがあったかどうか,ここらをお聞きしたいと思います。

 言うまでもありませんけれども,この内申書というものを開示することによって,教師と子どもたちとの信頼関係をちゃんと築くと,これが私は大切なことじゃないかと思いますので,ぜひ答弁の方,よろしくお願いしたいと思います。

 それから,Y2K──西暦2000年問題についてなんですね。これはもう,多くの方が言われましたので,私の方からお聞きをしたいのは1つだけなんですね。

 何か,同じような趣旨の陳情も出たと聞いているんですが,やっぱり同じことを考えている人がいるんだなあと思ったんですが,私が心配しておりますのは,コンピューターで作動しているいろんなものがあります。それから,電気で作動しているものもあるんですが,その中で,この原子力発電所については,これは万一のことを考えたら正月の期間ぐらい,正月三が日といいますか,年末から我々人間の生活に合わせてお休みをとってもいいんじゃないかなと思います。

 例えば,市の水道であれば,これは市の方で責任を持って対処される。先ごろも450人体制でこの2000年問題に対応していこうということで,それは私は非常に安心をしているわけですが,しかしもとになるエネルギーといいますか,電気というのは,それらについてすべてかかわってまいりますので,しかも電気というのは市でどうこうというわけじゃありませんから,市の方として,この安全性について確認をするようなことをぜひやっていただきたい。一番の安全は何といっても,動いていないことなんですから,それほど安全なことはないと思いますので,これは市の方からそういう申し入れをされたらどうかなあと思います。

 この基本的なですね,原子力発電所に対する考え方はいろいろあると思いますね。やっぱり必要だ,推進をすべきだという考え方もありますし,そうじゃないと,もうそろそろやめる方向に行った方がいいんじゃないかと,いろいろあると思いますが,しかし本当の安全性を求める立場からすればですね,ここでお休みをしたって,私はいいんじゃないかなあと。そのお休みを求めることについてはですね,共通じゃあないかなあと思っているところなんです。

 電力というのは,私もいろいろ先輩にも勉強させていただいているんですが,特に夏場のですね,クーラーをがんがん使って甲子園の試合が一番盛り上がっているときが需要の一番ピークだそうで,それに合わせて準備されているんですね。ですから,私は正月はですね,何も電力を使わないんで,また水力とか火力のね,余力もあるというふうにお聞きしておりますから,この原子力発電所の停止を求めるようなことぐらいはですね,ぜひ私はやっていただけたらと思います。

 そこで,それについての考え方をお聞きしたいと思います。

 それから納税貯蓄組合。これはこの資料の1の方なんですね。
 これは先月の21日の新聞に報道されておりましたが,誤解がないように言っておかなくちゃいけないんですが,納税貯蓄組合の奨励金の廃止について書いてあるんですね。ですから,「奨励金などの見直し状況」というのが,このコピーの左の上の方にあるんですが,これでは岡山市はたしか二重丸になっていると思います。これは既に,もう奨励金を出していない。ですから,そこの3,187万円という金額が出ているのは,奨励金として出ているわけじゃなくて,組合に対する補助金として,事務補助として出ていると思いますね。これはたしか10年度の決算においてそうだと思うんですが,そういうふうに……,ただ私に言わせれば,補助金であっても,納税貯蓄組合というものの存在の意義が,そろそろ根本的に見直されてもいい時期に来ているんじゃないかなあと思います。

 市内に約1,500組合がありますし,6万人の組合員の方がいらっしゃるということもよく承知はいたしております。しかし,このもとになる法律が,昭和26年ですから,私が生まれてすぐですから,ほぼ50年近くたっているわけですね。その目的も次第に薄れてきているし,事実弊害も生じてきているということで,こうした制度の見直し,奨励金の廃止といったようなことが各地で行われてきているということは,これは御承知のことだと思います。

 96年6月議会でしたか,この議論がなされて以来,この納税貯蓄組合の補助規則の見直しとか,いろんなことで制度的な見直しが進んでおるということは承知をいたしておりますが,これらの動きを踏まえて,今後どういうふうにされるお考えなのか。この場合は特に,税金を集めるために,ある意味じゃ補助金を使うわけですから,だからその補助金の使い道といいますか,お金の使い方として,もう少し効率性とかですね,そういうことを考えられたらどうかなということがありますので,この辺をお聞きしたいと思います。

 また,口座振替ですね,これがもう非常に普及をしておりますし,また市としても口座振替を進めていきたいと,こういう考えで来ているわけですから,口座振替についての影響といいますか,そういうものについてもお聞かせ願いたいと思います。

 念のために申し上げておきますが,納税貯蓄組合に入っていて口座振替を利用している人も多いんですよ。我々も例えば口座振替を利用する。口座振替を利用して市民が税金を納めるということについては,全然変わらないんですね。納税貯蓄組合という外側といいますか,格好といいますか,形式といいますか,その形式を使うことによって市は補助金を出さなくちゃいけないわけですから。そういうことになっておりますので,この辺のところを,ぜひお考えいただいて,どういう方向性を持とうとされているのか,ここらについてお聞きしたいと思います。

 以上で私の第1回目の個人質問を終わらせていただきます。よろしくお願いいたします。(拍手)

◎市長(萩原誠司君) 遺伝子組換えでございますけれども,御案内のように自然界では,日々遺伝子の組みかえが起こっておりまして,土台交配自体が,常に遺伝子の組みかえを前提にして,雌雄の別に分かれて,それが自然界の安定につながっているということでありますんで,遺伝子の組みかえ自身がおかしいということはないわけでございます。

 お尋ねにもありましたように,特定の遺伝子の組みかえパターンをとりますと,例えば先ほど,除草剤に対して耐性が強いという議論がありました。これはどういうことかといいますと,除草剤がもし人体に対してよくない効果があって,耐性が強いと,残留する可能性があるといったことが,問題になるわけであります。したがいまして,遺伝子組換え自体を否定しますと,神を否定するのと同じことになるんでございますけども,どういった遺伝子の組みかえかということが,恐らく問題になってくるわけであります。

 それから,国産との関係でいいますと,国産の大豆種子の中にですね,遺伝子組換えのものがないかというと,これはわからないんで,はっきりは言えません,これは。したがって,今後は農水省も,2001年から表示の第1段階を始めていくわけでございますけども,先ほどお尋ねにもございましたように,いろいろな調査が進んでおります。どういう組み換えをしたやつだというところ,そういう情報もだんだん開示を求めながら安全性を乱さないように,小学校においても,保育園においても,私どもの市だけではないわけですけども,文部省などでもそのうち検討が始まっていく。御趣旨をよく踏まえながら今後対応していきたいと思っております。

◎財政局長(細見邦雄君) 納税貯蓄組合につきまして御答弁申し上げます。

 納税貯蓄組合法に基づきます本市の納税貯蓄組合に対する補助につきましては,平成9年度に制度の改正をしまして,補助率の見直し,補助金交付申請書の様式を変更するとともに,納税貯蓄組合法に定める事務費の審査を厳正にしてきたところでございます。

 9年度の制度改正によりまして,12年度からは30人未満の組合につきましては,補助金の交付を廃止することとしておりまして,現在,組合の統廃合などにつきまして,啓発・指導をしております。しかし,来年度は組合数とか組合員数がかなり減少するものと考えられるところでございます。

 今まで各組合によりまして,口座振替の普及に多大の努力をしていただいた結果,口座振替の利用者が約7割に達しておりまして,収納率も99.1%と,税収全体の収納率を大きく上回っており,組合活動の貢献度は高く,市税納付に貢献していただいていると考えております。

 こうしたことから,納税貯蓄組合の今後のあり方につきましては,他都市の動向や12年度以降の実績も考慮しながら検討してまいりたいと考えております。
 以上でございます。

◎参与(天野勝昭君) 西暦2000年問題に関しての電気事業者の対応についてでございますが,本市におきましても電気事業者から直接対応状況を聞いておりまして,すべての発電所や変電所においては,8月までに対応を終えており,これらの設備を直接制御するシステムについては,日付情報を利用していないため,西暦2000年問題に起因する支障となる事態は発生しないとの回答を得ております。

 また,電気事業者の全国組織であります電気事業連合会は,11月12日,西暦2000年問題への対応をすべて完了したと発表して,安全宣言をしていることも把握しております。

 けさのニュースによりますと,政府としても原子力発電所の対応について,なお一層の徹底を図るということで,首相みずから原子力発電所に出向いて安全を確認して,万全を期するということが報じられております。
 以上でございます。

◎教育長(戸村彰孝君) 羽場議員の御質問にお答えいたします。
 内申書の取り扱いについてでありますが,調査書は岡山市情報公開及び個人情報保護に関する条例で開示しないことができるものの中に入っております。また,岡山県立高等学校入学者選抜実施要項におきましても,選抜に当たっての資料は公開しないとなっております。したがって,現在岡山市では内申書の開示は困難な実情にあります。

 次に,これまで開示の請求があったかどうかということでございますが,それは今までありません。
 以上でございます。

◆(羽場頼三郎君) それでは,ちょっと再質問をさせていただきます。再質問しても,これはすれ違うところが多いかもしれません。

 遺伝子組換え食品でね,遺伝子組換えというのが自然に起きるというのは,これは当然の……,問題なのはそれを人工的にやるということなんで,自然に起きているもの以外に,我々の人類の中で利益追求のために遺伝子組換えまでして食品をつくることについては,これは私は神に背く行為じゃないかと思いますね。

 そういう意味で,自然の中の食品とは,これは異なる。そういうものをつくっていくことに対して,歯どめをするのは食べる我々自身ですから,我々自身が考えなくちゃいけない。そういうものをつくっても,これを食べないとなったら,つくる方もやめるでしょう。そういう意味で,ちゃんとした表示を求めていくことは,これは当然でありますし,またそういう表示されたものをどういうふうに選択するかということは,まさに我々が判断をしなくちゃいけない問題だと思います。

 それから2000年問題で,それは当然,電力会社にお聞きをしていると思うんですが,原子力発電所というのは,もう御存じのように電気も発電しますが,その中の機器というのは電気を使って動かしているわけですよ。ですから,電気が万一来ないという場合だってあり得るわけですからね。大体想定をされていないから事故が起きるわけで,東海村の事故にしてもそうなんですけど,本来あんなものは想定していない。していないから事故が起きないんじゃなくて,想定しないから事故が起きてしまう。そういう意味でいえばですね,万一の場合に電気が来なくて原子力発電所の制御ができない場合だってあるかもしれない。

 そういう場合には人力があるわけですから,大体お聞きしているところによると,原子力発電所の中には,ちゃんと万一の停電の場合には,職員なら職員の手によって……,人力によってと言いかえられるかもしれませんが,電気に頼らないで原子力発電所を制御する,とめるという,そういうことをちゃんと備えているというところもあるし,ところがそうでもないところもあるというふうにもお聞きしています。そこで,そこまでお確かめになったのかどうか。これは,安全というのはそうかもしれませんけれど,本当にとめようと思ったらとめれることになっているのかどうか,例えば市の方からね,確認をされたのかどうか,そこをお聞きしたいと思います。

 それからですね,先ほど内申書のことをお聞きした。私は,本人開示の話を聞いているんで,だれも公開しろとは言っていないんですよね。公開する話じゃない。私がだれかほかの人の分の内申を見たってしょうがないわけで,むしろ本人,私が子どもであればですよ,私に関する情報はどうなっているか,これを知るのは,これはもうある意味じゃ知る権利の表示ですから,そういう本人開示についてどう考えているかということをお答えいただきたい。

 だから,公開と開示は違う。本人からの開示請求について,本人から言ってきているわけですからね,それに対してちゃんとこたえるというのは,これはこたえることができる。
 県の方もですね,実は文部省のこの見解,文部大臣の見解を聞いてどうしているか,文部省の方針の変更といいますかね,考え方を聞いた上で,いやそれでも子どもたちには内申書の部分は教えないんだと,こう言っているのかどうか,そこを確認されているのかどうか,これはぜひ確かめたいと思いますので,よろしく御答弁をお願いしたいと思います。(「議長,わしに答弁させて」と呼ぶ者あり)(笑声)

◎市長(萩原誠司君) 何か高津議員に答弁を求めたいという気もしますが……。

 清水白桃をぜひ否定しないでください。つまり程度の問題と思います。今まで人類は,交配という形でずうっと遺伝子組換えをしてきております。農林22号からベースとして,あるいはコシヒカリもそうでございますし,清水白桃もそうでございますし,マスカットもそうでございます。そういった安定性が得られたものというのはいいわけであります。だから,どんな遺伝子組換えをするかというところをよく注意していかなければならないというふうにお答えをしたわけでありまして,大体趣旨は一致していると思いますんで,御安心ください。

 それから,原子力の問題について,うちの市役所の方で個々の制御について聞いてはおりません。ただ,先ほどの答弁にあったように,国の発表というものを聞いて,我々としては妥当なチェックができているというふうに確信をしているということであります。

 一方で,原子力をとめますと,市民生活がごだになるという問題もありますし,病院はどねえするんならということもぜひお考えいただきたいと思います。(発言する者あり)原子力をとめますと,電気が全部とまるかもしれないと。全部電気が来ないことになりますんで,それは大変なことでございますんで,そういうバランスもぜひお考えいただきたいと思います。

 それから,最後の本人開示につきましては,現行の条例におきましても,これは別扱い。要するに出さないことができるという分類がありますが,絶対に出さないという分類ではありませんで,個別審査条項に該当すると,私は考えております。

 一方,若干注意を要するのは,個人情報制度とかに,二重にございまして,担当の書かれた方の個人情報という側面があるかないか,使用目的に若干問題をはらむケースがあり得るということだけは,ちょっと念のため申し上げておく次第であります。


1999/12/08

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