1998/03/06 |
平成10年 2月定例会-03月06日
行政改革・健寿会・ごみ問題・救急体制
産廃業者への指導は徹底しているか など
6日の本会議で個人質問に立ちました。今回は行政改革や健寿会、ごみ問題などの質問をしました。その質問と、当局の答弁の要約です。詳しいやりとりが欲しい方は、事務所にご連絡下さい。
○羽場頼三郎 国保の保険料は当然支払わなければならないものなのに、国保納付組合に補助金を出しているが、これでいいのか。この見直しをすべきではないか。
■当局 四〇年そのままなので、事業総点検の中で見直しをしたい。
○羽場 粗大ゴミの収集は早く有料化して戸別収集とすべきであるが、それまでの間は持ち込みが容易にできるようにすべきでは。リユースプラザには持ち込めるのか。
■当局 もちろん持ち込みはできます。ただし、当面は持ち込み場所を多くすることは難しい。
○羽場 産業廃棄物の処理施設をかけこみで許すようなことはないか。
■当局 そういうことは認めない方針であり、事実そうしている。
○羽場 救急体制を整備するのは良いが、高規格救急車の配備などは、周辺を先行させるべきではないか。
■当局 見直しの中で検討する。
○羽場 応急手当の講習をもっと市職員に積極的に受けさせるべきではないか。
■当局 新人研修の中に取り入れる他、受けやすい職場環境を作る方向で取り組む。
◆(羽場頼三郎君) 横田議員のさわやかな質問の後に,まことに恐縮でありますが,私の方も,順次通告に従いまして質問をさせていただきたいと思います。
まず,行政改革についてでございますが,これは実は2点考えておりましたが,1点,特殊勤務手当につきましては既に出ましたので,これは質問を割愛させていただきます。
もう一点,実は国保の納付組合についてでございますが,今国民皆保険といいますか,いつでも,どこでも同一水準の医療を受けられると。その意味では,非常にこの国民健康保険というのは意義が大きいわけですが,その国民健康保険は保険料によって運営されているわけで,その保険料を納めるというのはこれは国民の義務であります。その意味では,納税貯蓄組合と同じような問題がここにはあるんじゃないかと思います。すなわち,本来義務を果たすものをあえて優遇するということはどうも筋違いじゃないかということなんですが,これについての補助金の支出根拠がどうなっているかをお聞きしたいと思います。
また,これにつきましても,根拠となる法律があるのかどうかお聞きをします。
さらに,この補助金といいますか,奨励金ですね,この制度を見直す予定があるのかどうか。また,あるとすればどういったような見直しをされるのか,お聞きをしたいと思います。
それでは次に,健寿会の問題についてお聞きをいたします。
先日はどうも大変御激励をいただきましてありがとうございました。改めて質問をしたいと思います。
実はですね,市長の方にもお聞きしたいと思います。これが水俣のアマナツなんですが,これを何も説明なしで水俣のアマナツですけれどどうですかと言われたらね,これは私も実は自分で経験があるんですけれどね,「うっ」となるんですね。どうしても水俣病を連想いたしますので,このミカンをつくるのに,水俣病の患者の皆さんがいかに苦労してつくられたか,農薬を使わないようにしてつくられたか,また肥料もですね,化学肥料を使わないようにしてつくられたかというふうに,知っていればまあ食べてみようと,こうなるわけですが,そうでない場合,なかなかそうならない。そういった心理的な抵抗というものが,やはり我々にはある。
それから考えますとですね,実は昨日でしたか,大阪の安田病院の裁判のことが出ておりました。報告をされとりました。あそこはひどい院長で,病院経営といっても,病院とはとても言えないような経営で,患者はあそこに行ったら死にかねないということで,看護婦の方だってやめた者がいつまでも登録されているとか,まあ大変な病院でですね。あそこが病院の認可を取り消されるというのは,こりゃまあ当然だと思います。しかし,全国に安田病院という名前の病院がどのくらいあるかわかりませんけれども,その安田病院に入られている方,もしくは入ろうとしている方はちょっとどきっとしたんじゃないかなという気がいたします。
実は,私も健寿会ということで市民の皆様の声を聞きますとですね,もうすぐ返ってくる答えは,何かおかしなことをやった社会福祉法人,社会福祉法人という言葉をすべての方が御存じかどうかは知りませんが,そういった市民の皆さんの反応がある。100条委員会の報告を見ても,確かにおかしいところが出てきている。ただ,おかしいのは設立の際,どうも理事の中にそういうのがいたということでありますから,先日申し上げましたように,本当に今もおかしいのかどうかということを自分の目で見て確かめたいということで出かけていったわけです。自分の目で見る,自分の耳で聞くということを私の信念にさせていただいておりますので,この健寿会の運営なり,経営がどういうふうになっているかということで,それがおかしければこれは当然やめてもらわなくちゃいけない。そういうことですから,その意味で入居をしている皆さんの顔も含めて見ることができたというのは,非常に私にとってはよかったと思っております。
初めはですね,私が訪問した際,大変警戒をやはりされておりました。警戒をされている中で,いろいろ言われるわけですから,それもちょっと割り引きをしなくちゃいけないなと思いながら行ったわけですが,その施設にしろ,また入居をされている方にしろ,さらにはその施設の中でそうしたお年寄りの介護に当たっている方,そういう方々の話を聞いてみる。これが,今回私がこの健寿会問題についてどういう考え方を持ったかということについての原点でございますから,多少お話をさせていただきたいと思います。
この健寿会では,「プルミエ岡山」という特別養護老人ホームや,またそれ以外の事業,デイサービスとかショートステイとか,またケアハウスもあわせて運用されている。ケアハウスにつきましては,入居の定員がいっぱいになっていない,こういうことを言われておりました。その原因というのは,やはり健寿会ということで,入居される方は入りたいと思われても,家族その他が心配をされる。そういうことで,入居直前になって取りやめたというようなこともあったということを率直に言われておりました。また,ショートステイに来られている方でも,ショートステイは本当にどうなるのかと,あした本当に来れるんだろうかとか,来月はどうなるかとかいうような心配もされたということでございます。
そういうことがあれば,やはりそこで働く職員にとっても非常に情けない思いをされているんじゃないか。事実,動揺が起きたそうでございますので,若い職員の中にはもうやめてしまいたいという声が起きた。事実,何人かはやめられたそうです。しかし,その現場で働く者同士で福祉の中でこういう仕事をする以上は,入居者・利用者に対するサービスをきちんとすることがその使命なんだと,どこに行ってもこれやるべきじゃないかと,こういう声が起きて,結局ほとんどの者が思いとどまって,今でもその仕事に当たっている,こういうことでございました。
また,健寿会をバックアップをしております医療機関や給食サービス,また看護婦の体制,こういったことが問題点として上がっておりましたが,これも解決に向けて動き出してきたというか,何点かは解決をしたということであります。
施設の中では,静かに横たわっておられるお年寄りや,ゆっくりゆっくりと歩いておられるお年寄り,それを支えて一緒に歩いている若い職員,また細い手で手すりを持って伝い歩きをしておられる方や,また非常に丁寧におじぎをされている失礼かもしれませんが,痴呆がちょっと進んでいるんじゃないかなと思われるおばあさんがおられました。その方に対して,職員の方も一々おじぎをして返すと,こういったことをやっておりました。私の母よりもずっと年をとっておられる方々とかおられましたので,これは人ごとではないという感じがいたしました。
実はですね,これは市長の秘書とか,担当者の方が読まれたかどうか知りませんが,こんな特養ホームだったら入りたいという本があります。この本は,石川さんという方が書かれているんですが,この方は特養にもお勤めになったことがあって,また実際に全国の幾つかの特養に行かれて,そこで話を聞いたり見たりして自分で評価をされているんですね。入りたいが星3つ,悪くはないが星2つ,できれば御遠慮したいというのが星1つで,こういうランクづけをされたりしておりますので,もしよろしければ参考にごらんになってみればいいと思いますが,私も実はこれに似たような気持ちで健寿会を訪れてみました。こういうところだったら,自分が入りたいか。私も何年かしたら本当にお世話になるかもしれませんし,また自分の家族がお世話になる可能性があるわけですから,そうした自分が入りたいか,もしくは自分の家族を入れたいか,それとも遠慮したいか,こういう見方をさせていただきました。これは,それぞれ個人によって見方が違うと思いますから,それをどういうふうに感じられるかというのはあるかと思います。それにしても,入居をされている方々の顔を見させていただいて,それを支えて働いておられる方の顔を見させていただいて,こういった方々をある意味では守っていくのも政治というものの使命じゃないかと。政治が被害者をつくってはいけないし,政治は弱い者のためになくてはならないと,こういうふうに改めて思ったわけでございます。今,岡山市内に620人の待機者──入りたいと言われている方がおられる。そういう方々もおられるということを思い浮かべながら,ぜひお答えをいただきたいと思います。
この健寿会を市としては,つぶしてしまいたいのか,それともお年寄りや家族や,それを支えるために働く人々,つまり人間を大切にしたいのか,岡山市は方針をはっきりすべきだと思います。いずれかお答えをいただきたいと思います。
次に,ごみの問題についてお聞かせを願いたいと思います。
粗大ごみの戸別収集ということにつきましては,今回の議会でもいろいろ質問が出ておりますので,私もこの粗大ごみの戸別収集,これ今考えなくちゃいけない大事な問題だと思いますので,私の方も取り上げてみたいと思います。
特に国におきましては,家電リサイクル法というのがこの国会に成立をされる運びになっておりまして,実はけさの新聞にも,この法律で通産省と厚生省が方針を出しておりまして,消費者負担が最高5,000円ぐらいになるというような記事が載っておりましたので,御存じの方もいらっしゃるんじゃないかと思いますが,こういうふうに家電リサイクル法が成立しますと,この家電製品──特にここで言ってるのはテレビと冷蔵庫と洗濯機,エアコン,これだけですが,こういったものについては,メーカーに対して処理費用は分担してもらうとか,またリサイクル化に向けて努力をしてもらうと。こういうことが法の趣旨なんですが,処理費用の負担が結果的にユーザーの方に来るということは,負担の時期を考えても,いずれ消費者に来るということから考えますと,この処理をメーカールートでちゃんとやるかと思いますと,もし市の収集が今の無料のままであると,どうしても市の方に出てくる可能性が高いと。そういう意味では,市の方がこの家電リサイクル法の成立を目前にして,どういう体制をとっているのかということでお聞きをしておきたいと思います。
今の費用の面で言えば,市が回収する際に──これはもちろん先ほど申し上げましたように有料化した方が,私はいいんじゃないかと思っておりますが,もし有料化する場合には,小売店に払う金額ですね,それに対して同じか,もしくはそれよりちょっと上回る,そういう費用などのことを考えておくということが私は必要じゃないかと思っているところです。こうした考え方からすると,質問にもございましたように戸別,そして有料化というのが,政策の選択としてはベストじゃないかという気がいたします。
戸別有料化がなぜいいかというそういう面もありますし,あわせてですね,今度リユースプラザがつくられるということになっておりますが,リユースプラザがさらに生きてくると。回収の際にも1戸ずつとりますから,家具というか家電製品が壊されないまま出てくるということになりますから,これは再生しやすいということもありますし,またこのリユースプラザに,市民が持ってくれば──これお聞きしておきたいと思うんですが,まず持ち込んだ場合には有料じゃなくて無料だと思いますね。そういうふうに無料だということであれば,小売店に持っていけばお金がかかるんだからその辺に捨てておこうというような──いわゆる不法投棄,これが少なくなる可能性が多い。不法投棄に対する対策としても,このリユースプラザというのが有効に働くんじゃないかなというふうに思います。
そうした意味でですね,粗大ごみをやはり持ち込める場所というのも考えておかなくちゃいけない。リユースプラザというのが,今申し上げましたようにその一つになるかもしれませんけれども,将来的には少なくとも,各総合支所に1カ所ぐらいのそういった粗大ごみ,それ以外のものもあるかもしれませんが,そうした粗大ごみを今度は持ち込むと,持ち込めれるというような場所をつくるということについて,私は必要じゃないかと思いますが,当局の御見解をお聞きしたいと思います。
それから,ローカルデポジットについては,これは削除させていただきたいと思います。
次に,産業廃棄物処理施設の駆け込みについてでございますが,御存じのようにダイオキシン対策を目的といたしました廃棄物処理法の改正が,昨年12月1日に行われました。その主な趣旨は,これまで野放しだった日量5トン未満の焼却炉も許可制になったということです。それまでだったら,大気汚染防止法の届け出だけで済んでおりました。しかし,悪い人というのはやはり多いもんで,この期限直前,11月30日までにですね,やってりゃいいということで駆け込みの届け出をされて,許可なく小型の焼却炉を設置しようというそういう動きがあった。久米郡中央町だと思いますが,町を挙げての大問題になっておりました。特にその一つにつきましては,学校のすぐそばに焼却炉ができるということで,新聞の記事にもなっておりましたので御存じかと思いますが,岡山市としてもですね,そういったことがあった以上は,それを「他山の石」というんでしょうか,岡山市の廃棄物処理行政というものもこれを機会に点検をしてみたいと思います。
本来,この法の改正の趣旨からすれば,駆け込みというのはこれは許されるべきじゃないと思います。また,駆け込みをするような業者が,住民の安全に配慮した操業を行うということは,これは非常に期待できないところであります。その意味で,そういった駆け込みを排除するような行政の役目なり仕事というものが私は今必要だと思います。適切な行政指導がなされているのかどうか,ここら辺をお聞きをしたいと思います。
こうした駆け込みと思われるようなものがどれぐらいあったのか,またその駆け込みの届け出は受理をされたのか,もしされたとしたら,どういうことで駆け込みではないという判断をされたのか,お聞かせを願いたいと思います。
また,こういう際に行政指導をされますが,その行政指導の中身についてお聞かせを願いたいと思います。
また,廃棄物処理行政ですが,県との違いということがあれば教えていただきたいと思います。
さらにもう一点ですが,御津郡加茂川町では,林道の管理条例というものが先ごろできました。この林道管理条例というのは,目的外使用を制限できるということです。つまり,山の奥の方に産廃処理の焼却炉みたいなのができた。もし私有地だったらね,どうしてもつくること,自由ですからつくれますが,しかし産廃の処理をするということは,林道を使ってもし行くような場合にはですね,林道の目的外使用になるんです。そういう目的外使用は認めないということで,そうした山奥の産廃焼却炉を制限をする,こういうことを可能にしたわけですね。
岡山もですね,岡山市というのは面積がもともと広くて,山林もございますので,そうした周辺部に対する対策といいますか,そういう必要性があるならば,こういう条例の制定も必要じゃないかと思いますので,ここらにつきましてはですね,現実の問題として林道が産廃使用のために利用されているようなところがあるのかどうか,もしくはされる可能性があるのか,またそういったことを把握をされているのかということをお聞きをしておきたいと思います。
次に救急体制についてお聞きをいたします。
救急車の現場到着時間の短縮につきましては,既に質問が出ております。これは新消防情報システムということで予算にも計上されております。これはぜひ期待をしておきたいと思いますが,岡山市の第四次総合計画実施計画によりますと,救急救助体制の強化ということで救急救命士の養成と高規格救急車の配備ということが上げられております。12年度末では,5台が8台になる,また導入予定からすれば,17年にはすべての署所に高規格救急車が備えられるということになっておりますので,これは期待をしたいと思いますが,ただそれまでの間ですね,必要に応じた配備計画になっておるのかどうかというのがちょっと心配になります。
つまり,どういうことかといいますと,市内中心部には病院も多いわけです。したがって,高規格救急車で救急救命士が乗っている場合には,輸液とか電気ショックとか気道確保とか,こういった行為をする前に,病院についてしまうという可能性だって多いわけです。ところが,周辺部になりますとなかなかそうはいかない。例に出して恐縮なんですが,例えば足守の奥だとか,宝伝だとか,牧山とかですね,なかなか救急に対応してくださるような病院がない,そういう地域を岡山市は抱えておりますから,そういう地域をカバーするところから,早目にそういった救急車なり,救命士なりを配備していくと,こういうことが必要じゃないかと思いますが,そういった配慮をした上で配備計画がなされているかどうか,お聞きをしたいと思います。
また,救急車を呼ぶような事態になったときですね,早く言えば応急手当が必要なときなんですが,バイスタンダーがどのような行動をとるかということが命にかかわってくると言われております。私も,このバイスタンダーという言葉は,初めてだったもんですからよくわからなかったんですが,よくよく聞いてみると,直訳的なんですが,そばにいる人と,こういうことだそうです。そばにいる人がすぐ応急手当をする。これによって救命率がぐっと高まる。応急手当が4分以内だと救命率が大体50%だそうです。7分を過ぎたらがくっと落ちるということですから,応急手当ができる人の養成が進んでいるかどうかということをお聞きしたいと思います。
この応急手当の講習につきましては,普通救命講習だとか,上級救命講習だとか,普及員講習だとか,こういった3段階があるそうなんですが,特に,市の職員の皆さんについてはどういう養成計画になっているのか,お聞きをしたいと思います。現在の取り組みの状況を教えていただきたいと思います。
さらに,こうした講習を受けやすい職場環境があるのかどうか。例えば,講習を受ける際には扱いが休暇になるとかね,有給になるとか,そういった人事面でどういった配慮がなされているのか,お聞きしたいと思います。
こうやって岡山市の職員の皆さんが救急講習を受けているということになりますと,いざというときに命を助ける役割ができるということですから,言い方がどうかわかりませんが,例えば岡山市の職員がすぐ近所に住んでいる,うちの町内におるから安心だなあとか,例えば自分の友だちに市の職員がいるから非常に心強いなあと,彼しが岡山市の職員だから,なかなかいいから将来も考えようとか,そういうことになれば,これは私は非常にいいことじゃないかと思います。岡山市の職員が,さらに市民のために働くと,そういう声がいただけるようなことになっていればいいんじゃないかと思いますので,そのことを質問をさせていただきました。
最後に,水路の安全策についてでございますが,岡山市は農業市,農業が非常に盛んだということもありまして,そのための水路とかため池が大変多い。また,市が管理をしている川というのもあります。こうした水路に子供とか老人などが落ちて大事になった,場合によっては命を失ったというようなことも過去にはございました。そうした水路などに安全柵だとか,ガードレールだとか,こういうものを現在していってると思うんですね。ただ,設置の仕方ですけれども,ここで事故があったからここでやろうとか,事故が起きた後にやるわけですね。それから,地元から「ここだけはやってくれえ」とかという強い要望があったからしたというような,私はやり方をしていたんではですね,本当の意味での安全策になるんだろうか。むしろ,例えば通学路に接しているとか,水路と道路との距離とか,通行量とか,川幅だとか,水量だとか水深だとか,そういった一定の基準を定めて,危険性が高いと思われるところから順序をつけて整備をしていくと,そういう考え方に基づいてぜひやっていただきたいと思っておりますので,そういう考え方をお持ちかどうか,お聞きしたいと思います。
また,今市内には,水路がどれくらいあり,また危険と思われるところがそのうち何キロぐらいあるのか,把握をされているか,水路の状況はどうかということをお聞きをいたしまして,第1回目の質問を終わらせていただきます。
どうも御清聴ありがとうございました。(拍手)
◎市長(安宅敬祐君) 羽場議員の個人質問に対しまして御答弁申し上げます。
健寿会問題でございますが,健寿会を実際に訪問して感じたことについての御質問でございますが,要するにこの健寿会の問題をどうするのか,また健寿会の維持管理運営をどう見ているのかということでございます。
社会福祉法人健寿会につきましては,本市の実施した監査により,同法人の施設整備等についてさまざまな問題があったことが明らかとなりましたが,このため市議会におかれましても100条委員会が設置され,真剣かつ精力的な調査を経て,当局に対する告発等勧告決議が可決されたところでございます。当局としましては,この決議を厳粛に受けとめておりまして,法的措置の可否を含め,鋭意調査しているところでございます。
しかしながら,新風会梶原議員の代表質問にお答えしたとおり,施設整備後の施設運営に関しましては,運営上の障害となっていた基本財産に対する抵当権も抹消され,資金計画についても一定の見通しが立てられ,現在は老人福祉法に基づく特別養護老人ホームへの入所措置の委託及び在宅の各種委託事業について,おおむね適正な運営がなされていることを,本年1月29日に実施した監査でも確認しております。また,職員も福祉に対する熱意を持って,日々お年寄りの方々の介護に当たっておりますことは,議員御指摘のとおりであると認識しております。このため,本市としては,同法人が適正な運営を行っていくよう,所轄庁として引き続き指導監督を続けてまいる所存でございます。
次に,粗大ごみ対策に関連しての御質問でございますが,いわゆる家電リサイクル法案──特定家庭用機器に係る収集及び再商品化等に関する法律案(仮称)──が今国会に提出が予定されておるところでありますが,これの上程を前にして市としてどういう姿勢を持っているのかということでございます。
このごみ問題そのものが一つの大きな転換期に来てる。その中で,先般容器包装リサイクル法が成立し,また今回いわゆる家電製品のリサイクル法が提案されようとしているわけでございます。私どもとしましては,一つの大きなごみ問題についての重要な制度であるということで,全国市長会,全国町村会ともにこの問題を検討いたしております。そして,全体の制度そのものはですね,これに反対するということではありませんが,しかしこれについてさまざま検討しなきゃならないという立場で国に対して意見を出しております。もちろん家電製品等のリサイクルは重要な課題と考えておりますが,しかし現在検討されている仕組みについては,いろいろ疑問もあり,不安もあり,十分検討する必要があるというふうに考えております。
一つは,家電製品等のリサイクルのための引き取りを行うためには,市町村としてはリサイクル可能な状態での管理を行うようにするなど,一般廃棄物の収集処理とは別に新たな体制を構築しなければならなくなる。そういう市町村の新たな役割分担が出てくるということがあります。それから,非常に具体的な話になりますが,市町村が収集した家電製品等の製造業者等への引き渡しについては,それは製造業者等が引き取りに来るのか,また製造業者等の再商品化の義務というのは引き取りを含めて担保されるのか。もし担保されなきゃ市町村が運搬するというようなことになる可能性もあります。
それから,家電機器の廃棄時点で,収集,再商品化等に要する費用を消費者に請求することができると,こういう条文でありますが,その趣旨はですね,小売業者か,市町村かどちらが請求することになるのか。議員は消費者負担が約5,000円というようなことがありましたが,その請求する金額はどういう手続,形式で決定するのか。あるいは,その金額は全国一律なのかどうなのか。それから,消費者が支払った金額は,結局最後はどのような経路で手続によって,実際にその業務を実施して経費を負担する者に給付するようになるのか,そういう具体的な運用はどうなのか。いっそのこと,そういったようなことを考えると,製造,出荷段階で製品価格に上乗せする方法はどうなのか。それから,廃棄時点で消費者に費用負担を求める場合に,その金額いかんにもよりましょうが,費用負担を避けるための不法投棄の増加が予想されます。その問題にどう対応するのか。私どもも考えなきゃいけませんが,この法律を出す以上,そういうことがあろうかと思います。
一体この小売業者は引き取り義務を負うのは,みずからが過去に小売した家電機器及び買いかえの際に引き取りを求めた機器に限定されているようでありまして,そうすると,これでどの程度引き取れることになるのか,ちょっと今のところ予測がつかないんですが,そうすると,買いかえ以外は市町村が引き取ることになるのじゃないのか。そのことですが,結局,家電リサイクル法ということは私どもも評価しておりますが,しかし多々実際の運用上も問題意識を持っておるということであります。この問題は非常に動いておりまして,私どもは,これは議員全員のお考えとも思いますが,将来は循環経済リサイクル社会に移るということですが,当面しかしそういう理想的なことは考えられないので,東部クリーンセンターをお願いをし,また山上最終処分場を,次期最終処分場をつくらざるを得ないと考えておるわけでございますが,今のような粗大ごみの対策というものが最善の対策ではないというふうに考えております。
(仮称)東部リサイクルプラザにおきましても,そういった,だんだんと事業者責任あるいは消費者も負担をしながらリサイクルをしていく社会の中で,東部リサイクルプラザはどういうふうなあり方がいいかという中で,資源としてリサイクルすることを目的とした施設にしたいと,そういう建設を予定してるわけでございます。
まあすべてが可能だと思いませんが,できるならば点検をし,修理したりするリユースプラザというようなものが必要であると。そういう意味でこのリユースプラザを建設しようとするものでございます。これは,家庭で不用となった家具や家電製品などを提供をいただきまして,利用価値のあるものを必要な人に再利用してもらうことによってごみの減量とリサイクルを推進するとともに,物を大切にする心を養って再利用を実践する場として整備しようとするものでございます。したがいまして,こういうものができることは望ましいというふうに考えておりまして,ただ,総合支所単位ごとに1つずつという御提案ですが,当面まだできておりませんので,現在計画し,建設中の「リユースプラザおかやま」の利用状況や運営状況を見た上で,将来拡大するかどうかを検討してまいりたいというふうに考えております。
なお,その他の御質問につきましては,担当助役,局長から御答弁させていただきます。
◎助役(森末京君) 消防局の救急体制についての御質問につきまして,私の方から御答弁させていただきます。
現在,高規格救急車は4消防署と出動件数の多い竜操出張所に配置をいたしております。救急車を配置している他の出張所につきましては,病院までの搬送距離や車両の更新時期を考慮しながら,順次高規格救急車に更新していくとともに,到着時間の短縮を図るため未配置出張所への配置も検討をいたしておるところでございます。
次に,市民に対します応急手当の普及啓発でございますが,平成6年度から取り組んでおりまして,現在までに普通救命講習1万900人,上級救命講習850人,普及員講習180人の受講者に終了証を交付しております。今後とも年間3,000人程度を目標にいたしまして積極的に応急手当の普及啓発を行っていきたいと考えております。
以上でございます。
◎総務局長(菱川公資君) まず,国保の納付組合についてでございますが,国保の納付組合の補助金は岡山市国民健康保険料納付組合奨励規則によりまして保険料の容易かつ確実な納付を図ることを目的といたしまして交付をいたしております。
なお,国保の納付組合につきましては,市税の納税貯蓄組合とは異なりまして法律に特別な定めはございません。
国保の納付組合加入世帯の平成8年度の現年賦課分収納率は96.88%で,国保全体の収納率を上回っておりまして,国保納付組合は収納率の向上に寄与していると認識しておるところでございますけれども,御質問の補助金制度の見直しにつきましては,規則の制定から既に40年が経過をしており,納付環境も大きく変化しているというふうなことから事務事業の見直しの中で検討をいたしておるところでございます。
次に,救急体制に関連をいたしまして市の職員のかかわりはということでございます。
従来は,消防局の養成計画によりまして,市民を対象とした各段階の講習会に,市の職員も参加するよう呼びかけを行いまして,救命講習会を定期的に実施をしておりました。平成9年度からは,新規採用職員研修の中で応急手当法を習得するものといたしまして,3時間の普通救命講習を取り入れまして96名が修了をいたしております。今後,職員が講習を受けやすいように職員研修の専門実務研修として位置づけをいたしまして,消防局と連携・協議の上,実施を検討してまいりたいと考えております。
以上でございます。
◎保健福祉局長(角田誠君) 産業廃棄物処理施設の駆け込みについての一連のお尋ねに一括して御答弁申し上げたいと思います。
このたびの廃棄物処理法の改正により許可対象となった1時間当たり200キログラム以上の能力を有する廃棄物焼却炉の設置につきましては,大気汚染防止法におきましては,従前から設置60日前までに届け出が必要であったものであり,届け出内容がそのばい煙発生施設に係る排出基準濃度等に適合していると認める場合は届け出を受理しております。
大気汚染防止法に基づく9月以降の届け出状況は,9月が3件,10月が3件,11月が1件であり,駆け込みか否かは明確ではありません。しかしながら,廃棄物処理法の改正が公布されて後の届け出受理に当たりましては,その届け出のありましたその都度,産業廃棄物対策課等関係部局とも協議し,同法の改正により強化されることになっている構造基準や維持管理基準が遵守できるよう指導してまいりました。また,法改正の施行日までに当該施設の工事着手の確認も行っております。
なお,このたびの行政指導に当たって県との相違はないものと考えております。
以上でございます。
◎経済局長(松本輝夫君) 林道が産廃処理のために利用されている,もしくは利用される可能性があるがその把握はできているかというお尋ねですが,本市の林道は23路線で延長約17キロメートルであり,林産物の搬出,森林施業に利用されています。また,地域住民の生活や地域の産業に重要な役割を果たしていることから,通常は一般車両も通行しているのが現状であります。産廃処理施設の設置については,担当課が事前に関係課と協議する場を持っており,その中で林道を維持管理する上で支障があるかないかを判断し,問題があるようであれば事業者と協議し,管理上支障がないようにしております。したがいまして,条例の制定につきましては,今のところ考えておりません。
なお,林道が産廃の不法投棄に利用されていないかどうかについては,岡山県森林保護巡視員等の協力を得て状況の把握に努めているところであります。
以上でございます。
◎都市整備局長(小塚雅史君) 水路に対する安全対策についてお答えをいたします。
道路,水路等の公共施設の安全対策につきましては,道路構造令に沿って制定をされました「防護柵設置要綱」に基づきまして歩行者の安全確保と運転者からの視線誘導,並びに転落等を防止するために主にガードレールあるいはガードパイプを設置しているところでございます。これらの整備につきましては,通常パトロール,あるいは春,秋に行っております夜間パトロールを実施することによりまして,危険箇所の把握を行うとともに,交通安全対策協議会等からの要望を取りまとめをいたしまして,危険度・緊急度の高いものから計画的に順次整備をしているところでございます。
現在の整備状況といたしましては,用水路の延長が約3,437キロ及び市管理河川の延長が約175キロございますけれども,これらの区間も含んだ前述の防護柵の設置済み延長は約351キロとなっているところでございます。いずれにしましても,今後ともパトロール等を適切に実施いたしまして危険箇所の早期把握に努め,迅速な対応に努めてまいりたいと考えているところでございます。
以上でございます。
◆(羽場頼三郎君) 時間がわずかですが再質問をさせていただきます。
先ほど家電リイサクル法のことで,どういうふうにとらえているかということでお答えがあったわけですが,この処理費用の負担ということがユーザーである消費者に来るわけですから,消費者も含めてのこのリサイクルの体制というものを考えて,市の方もそれに対処していただきたいと思います。
それから,先ほど5,000円という件があったんですが,これは当面は,2001年度の制度導入当初は製品1台につき最高5,000円程度にするという方針が定まったということですが,しかし5,000円とはいえ,5,000円というのはかなりの額だと思います。実際に調査した結果では,最も高い水準のリサイクルをする場合には,8,400円とか1万100円ぐらいかかるだろうという試算の上に,しかし負担としては5,000円ぐらいということですから,そうした負担も考えて,今度は市がやるリサイクルというものにも配慮してもらいたいということでございます。
それから,健寿会の問題ですが,この件に関しては岡山日報という新聞の方にも取り上げてありまして,100条委員会の調査,非常によくやられてよかったと。ただ,残るのはですね,この問題に絡んで岡山県出身の大物政治家と,それから官僚出身の国会議員と,そして自治体首長と千原さんとの関係と,こういったところが残された問題だというふうにも書かれておりました。したがいまして,市の方としても,そうした真相解明については,これはこれで当然やっていただかなくちゃならない,そのためにもできる努力はぜひすべきじゃないかと。しかし,同時に先ほどちょっと申し上げましたが,そうした人権的な配慮というものも忘れてはならない。現にそこにおられる方,その家族の方の顔を思い浮かべながら,市の当局もぜひ仕事を進めていただきたいと,このことを,念を押す意味でございますから,もしお答えになれればそこをお答えいただいて,再質問とさせていただきます。
どうも御清聴ありがとうございました。
◎市長(安宅敬祐君) 羽場議員の再質問に対しまして御答弁申し上げます。
私も,いわゆる家電リサイクル法案は,結局その処理費用の負担は消費者に転嫁され,転嫁されることによって,経済原則が働きまして,リサイクル社会に一歩進むということになるとは思います。思いますが,円滑に実施され得るかという疑問はありますし,また対応策はあります。先ほど申し上げましたことは,既に全国市長会,全国町村会を通じて申し上げておりますので,消費者に転嫁されるということを含めたそのリサイクル体制の確立に向けて,いろんなシステムの構築をしていきたいと考えておりますし,また今議会でもそういうことを念頭に置いた一つの検討の予算をお願いをしているところでございます。
それから,健寿会問題は,先ほどの御答弁に尽きるわけでありますが,私どもも,さらに法的措置の可否を含めまして,鋭意真相解明のためにできるだけのことをしていきたいと考えておりますし,また同時に健寿会の運営実態,これにつきましてはよく見まして,この健寿会の適正な運営が行われるように指導監督を続けてまいる所存でございます。
1998/03/06 |