1995/09/14

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平成 7年 9月定例会-09月14日


◆(羽場頼三郎君)  連日の御審議御苦労さまでございます。
 きょうは私で最後でございますので,あとしばらくのお付き合いをお願いしたいと思います。

 本議会におきましても各議員からさまざまな問題が提起をされ,また特に新人の議員の皆さんが新しい視点や角度で市政の諸問題について質問されております。新人と言っても,もう新人とお呼びするのは失礼かと思います,もう半年を経過しようというわけですから。そうした新しい方々が岡山市政にさらに新しい風を吹き込んでくださるような,そういう感じを持って聞かせていただきました。私も以前,例えばごみの問題でありますとか,また外国人の人権の問題など取り上げてまいりましたが,さらに新しい視点で,則武議員も取り上げられて,またさらにその問題の広がりがこの市の行政を動かすんじゃないかなあという気もいたしております。

 実は高知県の橋本知事がおられまして,この方がいわゆる国籍条項を撤廃するということを言われておりましてですね,これはもう公にされておりまして,これはもう大変立派な判断だなあと。中央政府と,そういう言い方されてませんでしたけども,中央の方から地方の自治体がその自治体のためになる人材をとることについて余分な言い方をするんじゃないといったようなことを言われておりましたので,大変見識のある方だなあと思っておりました。私は実はことしからですね,高知県の職員採用はもう国籍条項はなくなったのかと思っとりまして,ちょっと誤解してたんで念のために高知県庁に電話をいたしましたら,知事はそういう決断をしてるが今年度はちょっと見送って,来年度はそうなるんじゃないかなあというようなことをちょっと言われておりました。そうなりますとですね,全国の自治体に与える影響は大変大きいと思います。当局の答弁の中にも国や他の自治体の動向を見守ってと,こう言われておりますけれども,その県,高知県でもどこでもそうかもしれませんが,県がそういう方向に一歩踏み出すとですね,そういう動向をぜひ見ていただいて,来年の職員採用には岡山市も国籍条項がなくなるような,そういうことになってほしいなと,こう思っているところであります。

 さて,質問に入りたいと思います。
 実は私の質問通告にある,これはちょっと私の書き間違いか写し間違いかもしれませんが,包装廃棄物促進法と,こう書いてありますが,これは間違いです。廃棄物処理促進法といった方がいいかもしれません。廃棄物どんどん促進したらどうも何のことかということになります。いろいろ世間が言うとりまして,通称は容器包装廃棄物リサイクル促進法という言い方の方がいいかと思います。正式には容器包装に係る分別収集及び再商品化の促進等に関する法律というのだそうでございますが,この法律が6月9日に成立をいたしまして,16日には公布をされております。もう御存じのことと思いますが。この新しいリサイクル法,新リサイクル法といった方がいいかもしれません。これは今までのですね,大量生産,大量廃棄と,こういう社会に対する真剣な反省をして,そして本来ごみを減量しようと思えばですね,まず発生を抑制する,ごみとなる物をまずつくらない。そして2番目に,再使用,リユースですね。なるべく出てきたものはすぐ捨てるんじゃなくてもう一遍使う。そしてリサイクル,どういう形であれ完全にごみにしないで何らかの形で使う。それもやった後でさらに適正処理をすると,こういう発生抑制,そして再使用,リサイクル,適正処理と,こういう,順序もそういうふうにして考えていくのがいいということなんですが,この中で特にこの新しい法律というのは事業者の責任というものが明確にされて,その事業者がやるべき発生抑制とリユース,いわゆる再使用,これはを推進することにこの意味があります。これは1つ気をつけておかなくちゃならないと思うんですが,リサイクルをするから少々ごみをつくってもいいんだと,こういうことにならないようにしなくちゃならない。そこに十分気をつけながら法を生かしていくということが必要じゃないかと思います。

 国内的には一般廃棄物がもう非常に多くなった。最終処分場,全国的に見ればですね,平均であと8年ぐらいしかもたない,全国で,と言われておりますし,また国際的にもEU──欧州共同体各国が統一指令として容器包装に関する一定の責務を負うリサイクルシステムを導入するということで,そうしたヨーロッパの動きとも足並みをそろえる必要があると。ドイツのDSD,余り横文字は強くないんですが,デュアルシステムドイツランド,それからフランスのEE,エコアンバラージュ,こういった組織もできてですね,そういうとこでの再使用,リサイクルというものも進めておりますが,日本も同じように進むかどうかというのはまだちょっとはっきりはしませんが,そういった方向も目指してこの新法ができてるということだと思います。

 そして,この法律は瓶とか缶,それからプラスチックなど,すべて容器包装を対象にして使用した中身製造業者と,また容器製造業者両方に再商品化を義務づけております。また,容器の素材メーカーにはリサイクルされた製品の再利用を義務づけております。あわせてですね,収集について,これはヨーロッパの方──ヨーロッパといってもドイツとかフランス多少違いがありまして,フランスに近い方式なんですが,収集についてですね,またこれは自治体の責任であるというふうになっております。分別も含めて収集を自治体にやってもらう。その自治体が集めたものを今度は業者が引き取らなくちゃいけない。引き取って再使用する,リサイクルすると,こういうことなんです。これは一見いいんですが,問題点としてはですね,業者が自主的に再使用してる,こういう商品が少なくなるんじゃないかなあというのがちょっと心配をされてるところです。

 ちょっと持ってまいりましたが,これはよく見受ける清涼飲料水なんですが,この違いがおわかりなるでしょうか。これが実に今までよく売られている瓶ですね。商品名はちょっと言わないようにしとこうかと思いますが,その瓶です。これは非常によく似てる瓶が同じように出ております。これはどこが違うかというとですね,この瓶はお店に返すと10円で引き取ってくれる。ところがですね,これは実はここにちゃんと書いてありまして,この瓶には預かり保証金はありませんと,こう書いてあるんですね。しかし,その下の方には空き瓶も大切な資源です。散らかさないよう再資源化に御協力くださいと,こう書いてあるんですね。リサイクルしてくれということは書いてあるんですが,しかしじゃあごみになるのはどちらかと,こう考えてみますとですね,これはお店に持っていけば返してくれるわけですから,ごみになる確率は非常に少ない。ところが,こちらはですね,一応市の方に出すと。出してこれだけ別にしてくれたら,これは瓶を溶かしてですね,リサイクルしようと,こういうものなんです。どちらが我々岡山市にとって負担が大きいかと。もうすぐおわかりになると思います。この瓶であれば岡山市はほとんど影響しませんね。こちらは我々の税金でもって収集をして分別をして,それを業者に引き渡さなくちゃならない。こうなるとですね,今までの企業がもうけだけで考えていったら,こちらじゃなくてこちらの方を使用するようになると。これがちょっと問題だと思います。そういう意味では我々消費者の方が賢い選択をしていくことが必要じゃないかと思いますが。こうした自治体にとってこの新法がどういう影響が出てくるかということをひとつ考えてみたいと思います。

 先ほど申し上げましたように,使う場合を考えてですね,事業者の都合にあわせて混入物を除去したり,洗浄したりですね,場合によったらプレスをしたり,もしくは一定の量をためるために保管をしなくちゃなりません。保管のするところまで自治体が負担をすることになりますから,そういった費用負担を結果的にですね,自治体がかぶらなくちゃならないということになりますので,その辺もよく考えてこの新法を生かさなくちゃいけないと思います。

 さて,岡山市はこの法の趣旨をどういうふうに理解をされてるのかお聞きをしたいと思います。

 この自治体が,先ほど申し上げましたように分別をし収集をしなければならないわけですから,当市のようにもう既に5種分別に踏み切ってる。もう今年度中に大体全市行き渡る予定だと思いますが,そういったところには問題が生じないかといえば,そうじゃないと思います。包装容器でいえばですね,包み紙,瓶,缶からトレーやペットボトルのようにプラスチック類まで含みますので,そのプラスチック類については当市はもちろん分別をしておりません。回収しておりませんので,これをどうするかということが問題だと思います。このリサイクルについてはですね,サーマルリサイクル,いわゆるエネルギーとしての回収といったらいいんでしょうかね。熱回収といったらいいんでしょうか。そういうサーマルリサイクルをするのか,それとも油化などによって別の形でそのプラスチックを使うのかということが言われておりまして,そのどちらの方向に行くのかによって分別をどういうふうにするのか,例えば塩ビをどうするのかといったことになってきますから,分別の程度その他が変わってくると思います。

 そこで,もう一つお聞きをいたしますが,市としてはプラスチックの回収についてはどのように理解をされてるのか。そして,サーマルリサイクルでないとしたらですね,今の市内で行われてる,これ一部だと思いますが,プラスチックを可燃物として収集してるところがありますが,これは将来,方式として改めなくちゃいけないんじゃないかと,こう思いますので,これについての見解もお聞きをしたいと思います。

 私はプラスチックというのは本来燃やすべきじゃない,本来なら生産抑制をし,さらになるべくなら使わない,またどうしてもやむを得ないとなれば,それを別な形で再利用するというのが望ましいんじゃないかと思いますけれども,市としてはどういうふうに考えてるか。ただ,最終処分場との関係ではですね,岡山市の最終処分場は非常に逼迫をしておりますから,今の山上が使われてるとしても,もうこれは限度があることですから,このあたりのことについてはちょっと深刻に悩まなくちゃいけないんじゃないかなあとは思っとります。こうした燃やすことについての見直しというものが必要じゃないかなあと思いますので,御見解をお聞かせください。

 また,この新法には附帯決議がついとりまして,附帯決議というのは法律を生かすためにはこういうふうにすべきだということでつけるわけですが,その附帯決議の中にはですね,分別収集計画の作成に際しては民間リサイクル関係者の意見をしんしゃくすると,こういうふうになっておりますね。早く言えば実際に現場に携わってる者の意見を聞けということなんですが,この計画,これは新法の8条ですが,当市にとってこれはどういうものなのか,それで既にできてるもので十分なのかどうか,お聞きをします。

 そして,先ほど申し上げました民間リサイクル関係者の意見というのは,これはどのように反映をされるのか。

 さらに,同じように附帯決議がございまして,みずから分別収集に要した費用を極力公表するように指導すると,こうなっております。つまり経済的な面からですね,リサイクルを受けとめるべきだと。つまり税金がたくさん使われるぐらいだったらですね,もうちょっとリサイクルしようじゃないかと,こういうふうに,そうした動機づけにもなるという意味でですね,使い捨てから再利用というふうに市民の意識を向けさせるという意味で,こういう決議があるんだと思いますが。国会審議の中でもですね,中身メーカーが製品を卸売に卸す際に,容器の値段について議論がなされております。飲料用の紙パックが1リットル入りで10円,アルミ缶,これは350ミリリットルが28円,スチール缶も28円と。ペットボトルを1つ持ってきてます,これですね,これが1.5リットル入りで47円ですね。これは大体320円ぐらい。私の隣で買いましたら320円という値段がついてましたが,300円ぐらいで売られるものの47円が容器ですからね。これは容器代だけです。さらに,これを回収をして分別をして,先ほど申しました保管をするというとこまでいきますと,これはたしか前も,以前この本会議でも取り上げたことがあると思いますが,たしか東京都なんかの試算ではですね60円とか70円とかかかるんですね,それに。ですから,先ほど申し上げました,まだ保管まで計算をしたらもっとかかるんじゃないかと思いますが,そういうふうに容器というものが非常にお金がかかってる。しかも,それを処理するにはお金がかかってるということを市民が認識をするために,そうした費用の公開ということが必要だと思いますが,当市ではどういうふうになってるか,お聞かせいただきたいと思います。

 さらに,この新法の10条4項にはですね,分別収集を促進するため廃棄物処理法6条の2第6項に規定する手数料を必要に応じて措置すると,こうなっております。言ってみれば,先ほども言いました経済的な動機によってごみ減量に取り組もうという意味で,ごみの排出の際に積極的に減量して,先ほど申し上げましたような当市が負担する税金をですね,少しでも軽くするためにはごみを減らす,そういう努力をする市民とそうじゃない人とをある程度分けなくちゃ不公平じゃないかということで,この規定が生まれてるわけですが,これはある意味では量による有料制という,従量制という言い方をしますが,量に従って料金を取るという方式も検討したらいいのじゃないかと思いますので,これについても御意見をお伺いいたします。

 そして,最後になりますが,市はごみの非常事態宣言を出しておりまして,5種分別が一応全市に行き渡ればですね,これはもう下げるというふうにもお聞きしてるわけですが,ごみ問題というのはいずれにしても今後とも取り組まなければならない重要な課題でありますから,ごみの非常事態宣言がなくなってもですね,改めて岡山リサイクル都市宣言というような形ででもして,資源循環型社会を目指すという姿勢を内外に明らかにすべきじゃないかと思いますが,御所見をお聞かせください。

 その次の質問に入ります。

 学校に福祉施設を併設したらどうかと。私はごみの問題も素人ございますが,福祉の問題になるとさらに素人でございまして,その素人考えでこういう質問をさせていただくわけですが,学校というものが子供たちを育て教える場所として地域の中に存在してる。ここをもっとですね,地域の中の学校という考え方,発想を大事にして,福祉の拠点,また交流の場ととらえ直すことはできないだろうかという意味で質問をさしていただきます。

 この議会の補正予算の中でも西大寺南小学校の体育館の中にそうした地域との交流の場をつくるというようなことがございました。非常に私は歓迎をすべきことだと思います。そうした傾向がぜひ福祉の面にもあらわれたらどうかなあと思っているところです。また,先日は市役所のすぐそばに建設をされます新中央保健所の安全祈願祭がとり行われました。9年度には完成ということですが,保健と福祉の総合的な行政をする拠点としてその機能の充実が期待をされてるところでございます。

 桑野のふれあいセンターも福祉のセンターであり,また地域センターも今建設などが進んでるところですが,私が思うのにですね,大きなふれあいセンターがあり,また市内に5つも地域のセンターがあってもですね,それだけでいいのかなと,もうちょっときめの細かさというものが必要じゃないかなあというふうに思います。また,お年寄りにとってもですね,なかなか遠くまで出かけるというのは大変です。歩いていけるような,そういうところにお年寄りの施設みたいなものがあればいいんじゃないかなあと思いますので,特に岡山市の中心部,そういうところに考えたらどうかなと思います。言ってみればですね,サブセンターのさらに下に,サブセンターのサブセンターといいますか,サブサブセンターといいますか,ミニセンターという言葉でいったらいいかもしれませんが,そういった今のサブセンターが整備をされた段階,その次の段階としてですね,その地域のサブセンターとネットワークをして,ネットワークを形成しながらですね,福祉の拠点をさらに地域に広げていったらどうかと思います。

 そういうことで,ミニセンターといいますか一応,そのミニセンターというのはですね,新しくもちろんできたらいいかもしれませんし,新しくつくるのはもちろんお金かかりますから,そうでなければ今の例えば公民館などの施設の利用を広げてですね,そうしたところに設けると。そこをそういう老人福祉の拠点として位置づけるわけですね。武蔵野市の例ですけど,これは民間の土地を譲り受けてケアハウスみたいなものをつくってるところがございます。そういうのも一つ,いわゆる地域の福祉の拠点とする。それを結んでですね,やると有機的に福祉行政が進むんじゃないかなあと思っとります。先ほど申し上げました特に中心部というのは学校の用地とか幼稚園とかですね,大分あきが出てきてますので,そこにこうしたミニセンターができたらいいのじゃないかなあと思いますので,サブセンターの次にミニセンターというようなものをつくる構想はないか。また,学校とかですね公民館などの施設を有効利用してミニセンターとしての位置づけをする考えはないかお聞きをいたします。

 また,学校の方はそういった老人福祉施設を受け入れる用意があるかどうか,お聞きをしてみたいと思います。

 幼稚園とか小学校にそういったものがまたできればですね,子供とお年寄りの交流の場になるかもしれません。また,地域の中に学校が存在するという発想から,今学校を地域のためにも使おうということが言われておりまして,これは町田市の方にお聞きをしましたらですね,そうした在宅ケアセンターと言われましたか,そういうものにも使ってるし,また新たにですね,震災対策としての食糧の備蓄などにも使うことを今検討されてるそうです。また,そうした学校というものを有効に使おうという意味ではですね,ひとり暮らしの老人のための給食サービス,これはもう始まって非常に好評だそうですが,そうしたところにですね,学校の給食設備を使うことは可能じゃないかと思います。年間を通じてですね,学校は休みがありますけれども,そういう給食サービスはお休みじゃあいけませんので,年間を通じて施設を利用することになるんじゃないかとも思います。

 そこで,学校の方ではですね,そういうことの利用を認める用意があるのかどうかということをお聞きをしたいと思います。

 今,学校の機能検討委員会が持たれてるようですけれども,そこでの検討をまつというのであれば,これはありきたりの言葉だと思いますが,そうじゃなくてむしろですね,そこにそういったものを持ち込んだらどうかという提案をするような,そういう積極的な姿勢があるかどうかということをお聞きをしてみたいと思います。

 それから,最後の空き教室の利用につきましてはですね,これは浅野議員の質問にございまして,その趣旨の方はもう私が聞こうとしたこととほとんど同じでございますので,こちらの方は割愛をさせていただきます。
 これで第1回目の質問を終わらしていただきます。(拍手)

◎市長(安宅敬祐君) 羽場議員の個人質問に対しまして御答弁申し上げます。

 いわゆる容器包装リサイクル法についてですが,市としてこの法の趣旨をどのように受けとめているのかというお尋ねでございますが,いわゆる容器包装リサイクル法は一般廃棄物の減量及び再生利用を図り,生活環境の保全及び国民経済の健全な発展に寄与することを目的として制定されたものでありまして,内容的には,御指摘もありましたように事業者を本格的に廃棄物処理体系の中に組み入れたことで画期的なものと評価しております。法制定の趣旨を十分に生かすためには市民,行政が一体となって分別排出,分別収集を徹底する必要がありますし,業界も製造,使用,処理にかかわる業界全体で再商品化への積極的な取り組みが望まれるところであります。

 きょう現在ではまだ政省令が明らかにされていない中で,市町村の行うべき具体的内容がいま一つ明確ではありませんが,法の趣旨に沿った取り組みを今後積極的に進めてまいりたいと考えております。

 次に,プラスチック問題でございますが,市としてはプラスチックの回収をどのように理解してるのかと,一部の地域でプラスチックを焼却してるが,この際見直してはどうかというお尋ねでございますが,現在廃プラスチックにつきましては,市の中心部あたりの市域の14%の地域では焼却処分をしておりますが,残りの地域では埋め立て処分ということにしております。廃プラスチックの埋め立てや焼却が最善の方法とは考えてはおりませんが,油化という御指摘の方法につきましては,これもまたいろいろ検討しなければいけませんが,新たなエネルギーを必要としますし,いろいろな種類のものがまじったプラスチックは再利用が非常に困難だとも聞いておりますので,これはいろいろ研究をさらに,他都市の例も踏まえて検討してまいりたいと思います。が,現在とり得る次善の策ということで,埋め立てたり焼却をしたりしておるのが現状でございます。特に焼却につきましては建設に膨大な経費と期間を要する最終処分場のできるだけの延命化を図るため,やむを得ない措置だと考えております。将来的には容器包装リサイクル法が実施されることにより再利用の方法等も示されるものと考えておりまして,その時点では収集方法等との関係も考慮しながら,その処理方法の見直しをしてまいりたいと考えております。

 なお,廃プラスチックのうちペットボトルにつきましては,新法では2年以内に再資源化を行うことが予定されていますので,早い時期に回収ができるように検討してまいりたいと考えております。

 次に,ごみ非常事態宣言後の取り組みで岡山リサイクル都市宣言をしてはどうかということでありますが,このごみの非常事態宣言につきましては,ごみの5種分別収集が全市域で完全実施できた段階で今後どうあるべきかについて,さまざまな角度から検討しなければならないと考えております。いずれにしましてもごみ問題は最も身近な環境問題であり,ごみの排出抑制,分別の徹底,資源の再利用を図り,リサイクル社会の構築に向けて新たな目標の設定が必要ではないかと考えております。

 なお,その他の御質問につきましては担当局長から御答弁さしていただきます。

◎保健福祉局長(芝野浩和君) サブセンターの次にミニセンターをつくる構想はないか,また学校や公民館等の空き施設をミニセンターとして位置づけをし,有効利用できないかとの御質問でございますが,現在自治省からリーディングプロジェクトの指定を受けて岡山ふれあいセンターを中核に4つのサブセンターの整備を進めております。より狭い日常生活圏における交流施設といたしましては,公民館はおおむね中学校区に1カ所,コミュニティーハウスはおおむね小学校区に1カ所を目標に整備が進められており,デイセンター活動など各種福祉施策の実施の中で有効活用に努めてまいりたいと考えております。

 学校施設の福祉目的利用に関しては教育委員会における検討を踏まえ研究してまいりたいと考えております。
 以上でございます。

◎環境事業局長(有森恭江君) リサイクル法について数点お答えをいたします。

 新法8条の計画は,市では既にできているもので十分なのか,そしてまた民間リサイクル関係者の意見はどのように反映するのかとのお尋ねでございます。

 新法第8条による分別収集計画の策定につきましては,厚生省より標準的な様式が定められるものと聞いております。そうした中で,民間リサイクル関係者とも協議をする必要はあると考えております。

 続きまして,分別収集費用の公開はどうする気かとのお尋ねでございます。

 新法制定の際の衆参両議院の附帯決議の趣旨も踏まえて,市民一般に公開できるよう検討してまいりたいと考えております。

 続きまして,ごみ減量に積極的に取り組んでおられる方とそうでない方との公平性を図るためにも,ごみ量に従って料金を取る方法を検討してはどうかとのお尋ねでございます。

 ごみ処理料金の有料化につきましては,ごみ処理コストの負担の公平性や意識啓発,減量などの効果が期待できるとされております。しかし反面,不法投棄の増加,料金徴収の難しさ等,問題点も指摘されております。さらに,有料化の手法につきましても定額制,従量制,粗大ごみだけの有料制等が考えられます。有料化につきましては,新法実施の経過等を見ながら市民の合意形成を図る中で議会とも十分協議しながら考えてまいりたいと考えております。
 以上でございます。

◎教育長(戸村彰孝君) 羽場議員の御質問にお答えいたします。

 学校に福祉施設を併設する用意があるかどうかという意味の御質問でございました。検討委員会を設けただけ,そういう月並みな答弁は要らないと,こういうお話でありますが,非常に困るんであります。

 先般,福祉の分野を含みます広い各層各分野から委員をお願いいたしまして,現在岡山市立学校施設機能検討委員会を設置しておるところであります。その委員会の中に,学校施設が地域社会のニーズにこたえることのできる方策について御検討いただく第一専門部会を設置いたしております。御提案の福祉の課題につきましても,この第一専門部会におきまして先進地の事例や現在の学校の実情をも踏まえた上で,どのように学校が地域に貢献できるか多角的に研究,御検討いただいているところであります。

 学校が福祉施設のミニセンターを受け入れる用意があるか,あるいは施設の利用を認める用意はあるかとのお尋ねでございますが,これは今の検討委員会からの答申を得まして,構想を具体化する段階で関係部局及び学校現場と十分協議してまいりたいと,まいらなければいけないと,こう考えておるところでございます。
 以上。

◆(羽場頼三郎君) どうも答弁ありがとうございました。

 教育長,私は教育長を困らせようと思って質問したわけじゃないんですが,やはり地域の中の学校ということを言われますし,また教育長もそういう方面に積極的に取り組んでおられるということをお聞きをいたしましたので,その姿勢をですね,改めて明らかにしていただきたいと思いましたので質問をさせていただきました。どうもありがとうございました。

 先ほど環境事業局長の方からお答えをいただいたごみの有料制のことですが,私がお聞きしたのはですね,初めから量に従って,つまり従量制でやったらどうかというふうにお聞きをしてるんで,いろんなお金の取り方があるとかというふうに言われたのはちょっと納得がいかないなあと。もう一歩進んでですね,従量制についてどうなのかと,今のごみの中ですよ。それをお聞きをしてるわけですから,そうしないと公平性を担保するということにならないですね。どんな人も同じようにとったんだったら,それはもう,今と全く同じですよね。そういう意味で,そこをどういうふうにお考えになってるのかということをお聞きをしたいと思います。

 それから,そのときにもお答えの中にありましたが,料金の徴収が難しいということを言われましたね。ただ,全国的な傾向を見てみますと,大体袋,今岡山市は指定袋をつくっておりますが,その指定袋を処理料金も含めて買っていただくと,こういう方式が一般化してます。よく例に出される出雲なんかもそうですし,全国でもそういうことをやって,それなりに成果を上げてるわけですから,そうしたことを踏まえて今の量に従って料金を取るという方法についてどう考えてるかというところをもう少しお聞かせをいただきたいと思います。

 以上で2回目の質問を終わらしていただきます。

◎環境事業局長(有森恭江君) 従量制についての料金体系をとる考えはないかとの再度のお尋ねでございますが,私どもで研究会やいろいろな検討委員会等で御意見をいただいております。その中でもごみの従量制,あるいは有料制をどのようにするかというようなことも問題提起はされておりますけれども,具体的にまだ現在岡山市では議論を,でき上がっておりません。その中で他都市の状況等をいろいろ調査をさしていただいておりますが,今御指摘をいただきました袋等による先取りの料金体系と申しますか,そういう方法が取られているところであります。いずれにいたしましても,有料化につきましては新法の実施の経過等を見ながら十分市民の方々とも合意形成を得る必要があると思いますので,協議を十分した上で検討してまいりたいと考えておりますので,よろしくお願いをいたします。


1995/09/14

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